
禁漁期間のみ行われる、ニッチな漁船ボートツアー「Fun Fishing Boat Cruise」。地元漁師さんたちと過ごす約1時間半の船旅は、マカオの伝統漁業を垣間見れる貴重な時間でもあります。更に今回、特別にブリッジ(操舵室)にも潜入成功!マカオのランドマークを船で巡る、ちょっと渋い体験をご紹介します。
「Fun Fishing Boat Cruise」とは?

中国では毎年、最低3ヶ月間の禁漁期間が設けられています。これによって過剰漁業を防ぎ、将来的にも持続可能な水産業を構築しようというもの。海の環境を守る、大切な取り組みです。
禁漁期間中、一部の漁師さんによって行われているのが「Fun Fishing Boat Cruise」。”伝統的なマカオの漁業文化を人々に知ってもらいたい”、という想いから始まったこちらのツアー。知られざる漁師生活を体験しつつ、マカオの絶景がゆっくり楽しめると大好評!チケット完売続出の人気アクティビティなんです。
面舵いっぱい!いざ、マカオの海へ

さぁ、ゆっくりと船は「Doca da Ilha Verde」を出港。

船内ではTVモニターを使ったり、クイズ形式で漁の様子を楽しく解説。

乗客の素朴な疑問に船長が答えるという、インタラクティブな時間も。遠洋漁業の苦労からおもしろエピソード、武勇伝まで・・・知られざる漁師的生活をのぞき見できちゃいます。
デモンストレーションタイム!


実際に地引網を引く力強いパフォーマンスや、普段の生活でも役立つロープワークのレクチャーなど充実の内容。こちらの貝はお土産にプレゼントしてくれました。
クルージングの醍醐味!デッキで絶景を堪能

そろそろ太陽の光と潮風が恋しくなってきた頃合い。2Fのデッキに上がり、マカオの絶景とご対面です。

船は勢いよく加速し「Inner Harbour」を抜け、マカオ半島とタイパを結ぶ3本の橋の一つ「西湾大橋(Sai Van Bridge)」の下を通ります。3本の中でも最も新しく短い「西湾大橋」は”斜張橋”という建築スタイル、塔から斜めにケ-ブルがはられた美しい吊橋です。

真下から橋を眺められるのも、クルーズならではの魅力。

橋を越えると「マカオタワー」がそびえ立ちます。地上233mの高さを誇る、マカオタワーのバンジージャンプは、スリルを味わいたい観光客の間でも大人気のアクティビティ。命知らずの強者が、丁度飛び降りる瞬間を目撃。見ているだけでゾクッとします。

続いてマカオのランドマーク「グランド・リスボア」が見えてきました。その真ん前に長く伸びるのは、オールド・ブリッジこと「嘉楽庇総督大橋(Governor Nobre de Carvalho Bridge)」。

ちなみにこちらの写真は、「グランド・リスボア」からオールドブリッジを眺めた様子。
船長室に潜入!

今回船長の粋な計らいにより、ブリッジ(操舵室)内にお邪魔させてもらうことに。木目を基調としたモダンレトロなお部屋がとっても素敵。奥には仮眠が取れるよう、寝室が続いています。

全体的に”お守り”は多め、安全や大漁祈願でしょうか?レーダーや無線機、モニターなど機械がずらりと並ぶ操縦席。こうなるともう気分はキャプテン、窓から見える景色は格別です。
海からマカオを見つめると、別の顔が見えてくる


船内が一体感に包まれ、気がつくと乗客同士すっかり打ち解けているのは船上マジックなのか、それとも人懐っこいマカオ人の性格ゆえか。盛り上がったところで皆で記念写真、旅の良い思い出が又一つ増えました。漁師生活の苦労が垣間見れたり、水産業について考えるきっかけになったり・・・楽しくも学びのある90分。きらびやかなマカオの街も海から眺めると、これまでとは違った姿を魅せてくれます。禁漁期間限定、ちょっとディープな異文化交流のご紹介でした。
「Macau Fishermen’s Mutual Help Association」
Web:
www.marine.gov.mo*2018年度の「Fun Fishing Boat Cruise」は終了しました。
[All photos by Ai Kaneko]

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Ai Kaneko 暮らし旅ライター
【オーストラリア】役者として映画やミュージックPVなどに出演。現地撮影コーディネーターとしても様々な作品に携わる。【日本】TV番組制作や旅メディア運営を経験 【現在】「暮らすように旅して、旅するように暮らす」をモットーに、”暮らし旅ライター”としてフリーで活動中。
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