いま京都で密かに注目を集めているのが、「うさぎ神社」こと岡崎神社。
狛犬ならぬ狛うさぎにうさぎの行列、招きうさぎと、うさぎづくしの可愛らしい光景で知る人ぞ知る人気スポットとなっています。
キュートなうさぎたちに出会えるのみならず、縁結びや夫婦和合、子授けにご利益があるといわれることから、若い女性の参拝者が増加中。
その人気の秘密をご覧にいれましょう。
「うさぎ神社」こと京都・岡崎神社
京都、平安神宮近くの岡崎エリアにひっそりとたたずむ「岡崎神社」。外観からはなんの変哲もないこぢんまりとした神社に見えますが、この神社こそ、知る人ぞ知る「うさぎ神社」なのです。
正式名称は「東天王 岡﨑神社」。794年の平安遷都の際に、王城鎮護のため平安京の四方に建てられた神社のひとつで、都の東にあることから「東天王」と称されるようになりました。
ここで祀られているのは、素戔嗚尊(すさのおのみこと)と櫛稲田媛命(くしなだひめのみこと)、そして二神から生まれた三女五男八柱神(やはしらのみこがみ)。祭神二柱が多くの子宝に恵まれたことから、縁結びや子授け、安産にご利益がある神社として知られています。
狛犬ならぬ狛うさぎがお出迎え
神社の境内には「狛犬」が鎮座しているのがお約束。ですが、「うさぎ神社」と呼ばれるだけあって、ここ岡崎神社では少々違っています。
本殿前に左右に配置されているのは、狛犬ならぬ狛うさぎ。本殿に向かって右側にあるのが、口を開いた「阿形(あぎょう)」で、向かって左側にあるのが口を閉じた「吽形(うんぎょう)」。「阿形、吽形」などと聞くといかめしいイメージがありますが、ほんわかとした表情の狛ウサギはとってもキュートですね。
右側の阿形がオスで、左側の吽形がメス。それぞれの頭をなでることで、縁結びや夫婦和合のご利益があるといわれています。
フォトジェニックなうさぎの行列
「うさぎ神社」こと岡崎神社の人気に火をつけたのが、本殿の向かいにある可愛らしいうさぎの行列。白とピンクの2色のウサギが軽く微笑むようにしてちょこんと座っている様子はうさぎ好きにはたまりません。
これらのうさぎたちは、岡崎神社名物ともいえるうさぎみくじの容器。うさぎの体内におみくじが入っているのですが、おみくじを引いた参拝者が容器を持ち帰らずに、ここに奉納することで、無数のミニうさぎが並ぶフォトジェニックな光景が広がっているのです。
一つひとつ微妙にその表情が異なるうさぎみくじ。願いを込めて、お気に入りの一体を選んでみてはいかがでしょうか。
願いを集める子授けうさぎ
本殿の手前にある手水舎には、月を見上げ、身体に力を込めた「子授けうさぎ」の像があります。黒うさぎの像に水をかけ、そのお腹をさすりながら祈りを捧げると、子宝と安産に恵まれるとか。
子授けうさぎの周囲には、参拝者が奉納した子授け・安産祈願の絵馬や神札がずらりと並んでいます。絵馬に描かれているのは、もちろんうさぎ。絵馬のデザインは複数あり、好きなうさぎを選んで奉納することができます。
なぜ、岡崎神社がこれほどまでにうさぎづくしになったのかといえば、この一帯はもともと野うさぎが多く、多産なうさぎは古くから神の使いと考えられていたからです。
境内に潜むうさぎを探せ
狛うさぎや子授けうさぎのほかにも、境内のあちこちでうさぎの姿が見つかります。
本殿には左右に2体のうさぎ像が鎮座。向かって右が「縁結び招き兎」で、左が「金運招き兎」です。さきほどは狛犬ならぬ狛うさぎでしたが、今回は、招き猫ならぬ「招きうさぎ」というわけです。
ちょうちんに描かれているのもうさぎ。しかも表と裏ではデザインが異なるという芸の細かさです。
さらに境内の一角には、小さな母子のうさぎ像が。
こぢんまりとした神社ではありますが、あちこちにうさぎの像やモチーフが潜んでいて、それらを見つけるだけで楽しくなってしまいます。
うさぎ好きはもちろん、そうでなくともキュンとせずにはいられないうさぎ神社。ご利益と「可愛い」の両方が手に入る、なんとも贅沢な神社です。
[All Photos by Haruna]
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