(C) NYC&Company /JULIENNE SCHAER/NYC & Company
世界中から野心を持った人々が集まるニューヨーク。夢を叶えるため、実力を知るため、運を試すために、次から次へとやってくるのです。「有名になりたい」「成功したい」と思う人たちの中で、実際に成功するのは1割にも満たない人たち。夢をトランクに詰めてやって来たものの、結果を出せず国へ帰る人が殆どです。その中で、ニューヨークで成功した人たちは、どういったきっかけで、どのような努力を重ねて、夢を叶えたのでしょうか。今回は、「ニューヨークで成功している日本人」にインタビューをしてみました。
第1回目は、旅に関わる事業を運営している日本人。TABIZINE読者と同年代で、3軒のアパートメントホテル経営をしている松崎春彦氏にインタビューをお願いしました。アメリカに出たいと思っている方、または日本で生きて行く上でも、インタビューが参考になりそうですよ。筆者もぜひあやかりたく、お話を伺いました。
ザ・ビレッジハウス・ニューヨーク代表 松崎春彦氏 (C)Sara Aoyama
初ニューヨークで911同時多発テロが発生、運命が変わった
元々ブレイクダンスやDJ、スケートボードやグラフィックデザインなどを高校生の頃からやっていました。所謂(いわゆる)ストリートと言われる文化が大好きだったので、僕の中では海外=NYでした。友人の友人がNYに住んでいたという事もあり、大学3年生の時に夏休みを利用して1ヶ月一人旅でNYを訪れたのです。
それが2001年の9月、忘れもしませんが滞在中に、911同時多発テロが発生しました。泣き崩れている家族やMissing(行方不明)の貼り紙、亡くなった方々への追悼のキャンドルで埋め尽くされたストリートや公園、ただの旅行者だった僕は街があれだけ大変な状況の中で、でもそれを外から見ているだけ、という感覚。それがとても嫌でした。予定より2週間遅れで飛行機が飛ぶことになり、帰国しました。
帰国した僕は、その時にまた戻ってこようと決めました。次はちゃんとNYと向き合いたい、と。その2年半後に、学生としてNY留学で戻って来たのです。
ブローカーエージェント時代 松崎氏提供写真
経営を始める前は、ブローカーエージェントでした。現在も不動産ライセンスは保持しています。
学生時代から仕事で出入りしていた不動産会社で、アパートメントホテル事業を行っていました。マネージメント体制も途中で変わったのですが、業績が低迷し伸び悩んでいて・・・僕は事業に関わり愛着を感じていたので、再興しようと買い取って引継ぎ、会社を独立して新しい体制でスタートしました。
マイナスからのスタート。いつでも対応出来るように現場にいた。
スタート時は、経営については素人でした。当初は十分な資金も無く、低迷していた業績を”戻す”事が第一。1から始めるのではなくマイナスからのスタートなので、利益が出るまでは相当時間がかかりましたね。資金調達は起業するものすべて、経営者の一番の悩みかもしれません。最初から利益の出るビジネスはないですから。
最初の3年間ぐらいはとにかくがむしゃらで、訳も分からずとにかく前に進もうと、意味の無い事も沢山していたと思います。何が起きても対応できるよう、家に帰らず、常に現場かオフィスにいた事を覚えています。
旅の記念にシーツや家具を欲しがる旅行客もいた
滞在の記念にシーツをくれないか?家具をくれないか?と言う方もいらっしゃいましたね。投資させてほしい、と提案頂いた方もいました。
滞在を楽しんで問題なく帰国される方がほとんどですが、どうしても印象に残るのは滞在中に何か問題が起きたお客様かもしれません。パスポートの紛失、鍵の紛失、あとはラゲージ(荷物)の紛失も乗り継ぎ便だと多いですね。帰国前日まで届かない、という事もありこちらでもできるだけのサポートをさせて頂きました。そういうお客様は、嬉しい事に今でも時々ご挨拶や感謝のメールをいただいたりします。大変うれしい限りです。ありがとうございます。
お客様が残してくれたメモや手紙は宝物
お客様に喜んでもらえるのは嬉しい (C)Sara Aoyama
とにかく、お客様の笑顔が嬉しいですね。これは例外なく、全ての経営者に共通している事だと思います。
日本とNYはまだまだ遠いですから滞在中に素敵な思い出を作り、満足して帰って頂く事が僕らの役目です。日本人のお客様は、感謝の気持ちをメモや手紙にしてお部屋に残していただける事が多いです。そういったメモや手紙は大切に保管してありますよ。
海外は思うほど遠くない
外国の方、特にヨーロッパの方はとても旅慣れています。例え旅中に何かが起きても対応力もとても高いですね。国境や隣国の存在が近いので自国への愛やアイデンティティも高いです。
対して日本人は、最近は海外は身近になって来ましたが、日本は島国という事もあり「海外へ行く」という事がまだまだとても大きな行事なんだと思います。実は出てしまうと海外はそんなに遠い存在ではないので、若い方も年配の方も積極的に海外旅行を楽しんでいただきたいですね。
旅は人生にスパイスを与えてくれますし、世界が思っているよりも狭く、思っているよりも広いという事に気づくと思います。
行動が生む結果の積み重ねが、やがて大きな結果につながる
国や場所により確率や方法は違うと思いますが、それ以前に大事なのは意思、志(こころざし)だと思います。強い意志や志があればどこにいても行動に出ますし、行動は結果を生みます。結果はいい結果も悪い結果もありますが、どちらも経験として残ります。その小さな結果の積み重ねが、大きな結果に繋がります。それは日本でもアメリカでも、世界中どこにいても変わらないと思います。
今後は長めの滞在、マンスリーアパートの展開を考えています。既にそういったサービスはありますが、もっと安価で利用しやすいシステムを作れたらいいですね。NY旅行の悩みはいつでもホテル料金が高いという事ではないでしょうか。
アメリカ・日本の両方に、帰る場所がある
人との繋がりを感じるときですね。
仕事に没頭してしまう時もあり、人に会えない時期もあります。日本に何年も帰らない時期もありましたが、そんな自分にも気遣ってくれる友達や家族が、日本にもアメリカにもいます。帰る場所や寄る場所がある、これはとても幸せな事ですね。
ニューヨークの魅力 人とのふれあいが面白いニューヨーク
観光名所はもちろん出来るだけ回ることをおすすめしますが、旅を終えた後に思い出すのは、現地の人や他の国からの旅行者とのふれあいが多いはずです。
●ベーグル屋で頼み方が分からずショップのスタッフに助けられながら、苦労してベーグルとコーヒーを購入した
●道に迷い行き先が分からなくなった時、近くを歩いている方が親切に道案内をしてくれた
●公園で休んでいたら隣に座っていた夫婦とたじたじの英語でも日本の話で盛り上がった
というようなことですね。
ニューヨーカーは、観光客にも多人種にも英語以外の言語にも慣れているので、英語に自信がなくても臆さないで大丈夫ですよ。ちなみに「行った方がいいおススメの場所」は多すぎるので、是非ビレッジハウスNYのインスタグラムを見てみてください。
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ビレッジハウス ユニオンスクエア
ビレッジハウスNYは「どこよりも安く、好立地」をモットーに、お客様のご予算とご希望をロケーションとお部屋のタイプでお選びいただけます。弊社の宿は、安心安全な人気ロケーション3箇所(ユニオンスクエア、イーストビレッジ、チェルシー)にあるので、夜の帰宅も問題ありません。ホテル代が高額なマンハッタンで、長期割引をご利用頂くと最安1泊60ドル〜(2018年10月現在)というお手頃価格でお泊り頂けます。スタッフは皆日本人なので、英語に不安がある方も安心して日本語でのご滞在が可能です。
マンハッタンの中心にあるのでショッピング後に一度宿に戻って休むことも可能ですし、有効に時間を使えるので短い旅行でも大変便利だとご好評頂いております。ビレッジハウスNYでは無料でお見積りも出させて頂きますので、いつでもご相談くださいませ。勿論NYの現地ローカル情報のお問い合わせでも構いません。https://www.thevillagehouse.com/contactからお問い合わせください。
詳細は、
ビレッジハウス チェルシー
【3箇所のロケーション】
●ユニオンスクエア UNION SQUARE 16
●イーストビレッジ EAST VILLAGE
●チェルシー CHELSEA 29
問い合わせ:+1(917)392-1115
10:00 〜 20:00 (ニューヨーク時間)
世界は思っているより狭く、そして広い
最近の若い世代の子たちは旅慣れて来ていると思います。情報も多く、英語に抵抗がない方も増えていると思います。とてもいい事ですね。
海外の方は日本にとても興味があるので、機会があればどんどん外の世界へ出ていただきたいですね。外に出ることにより、日本の素晴らしさに気づくと思います。 海の向こう側へ旅に出て、初めて行く場所で、見た事のない物を見て、感じた事の無い感覚を感じてください。旅は自分の人生を必ず豊かにしてくれます。世界は思っているよりも狭く、思っているよりもとても大きいです。
インタビューを終えて
松崎氏がニューヨークで事業を始めるきっかけが、911同時多発テロとはビックリしました。その時に「こんな怖い街は嫌だ」と思わずに、「この街と向き合いたい」と思ったのはやはり運命の糸で結ばれていたのでしょう。マイナスの業績から現在の状況に戻したのは、本当に一つ一つの積み重ねだったのだと思います。筆者が松崎氏にインタビューをして感じたのは、まず「ポジティブな人」。ネガティブなことを言ったり、感じさせることがなく、とにかく常に前を向いて行動されています。これは成功する人に共通する特性なのでしょう。小さなチャンスを喜ばない人には、大きなチャンスがやって来ないからです。
また施設にお伺いして、旅行者にお話を伺いましたが、「対応が早くて親切なので、安心出来る」「ニューヨークはホテルが高くて2-3年に一度しか来れなかったが、ここを見つけてから毎年来れるようになって嬉しい」「何しろロケーションが良いので、どこに行くにも便利」「ニューヨークでは常に英語なので緊張するが、ホテルでは日本語で対応してもらえるのでホッとする」「便利な場所にも関わらず、意外に静か」という声を聞きました。毎年訪れるリピーターも多いそうです。ニューヨークではどんな狭い部屋でも、ホテルは1泊200ドル以上かかりますので躊躇していた人も、ニューヨークが身近になったようですよ。
お部屋はコンパクトですが、必要なものは揃っていて、清潔な印象を受けました。ニューヨークでアクティブに動き回りたいあなたには、ピッタリ。記事を読んでくれたあなたには、2019年1月、2月の予約は特別10%引と太っ腹なところを見せてくれましたよ。ニューヨーク通は冬のニューヨークが一番と言いますから、ぜひあなたも2019年の冬はニューヨークへいらしてくださいね。
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