
飛行機に乗るときに、一度は頭をよぎるのが墜落事故のこと。実は座席によって、危険度が変わってきます。多くの研究結果で、ファーストクラスが一番生存率が低いと出ているんですって!意外ですよね。後部ほど生存率が高いということについて、詳しくみてみましょう。
墜落すると前ほど衝撃が大きい

(画像はイメージです)
2012年、イギリスの公共テレビ局チャンネル4のドキュメンタリーで、ボーイング727の墜落実験を行いました。場所はメキシコのソノラ砂漠です。
その機体が地面に追突した後、飛行機の前部と11列目の席のあたりが裂けたそうです。ここは通常、ファーストクラス、ビジネスクラス、もしくはプレミアムエコノミーの乗客が乗るところです。計測されたデータでは、前にかかった衝撃は、後ろにかかったものの約2倍。
これを受けて、専門家は、この状況ではファーストクラスは生存者はゼロで、残りの乗客のうち78%は生存したという見立てをしました。
他でもファーストクラスほど生存率がぐっと下がるという研究結果はいくつもあります。2007年に掲載されたポピュラー・メカニクス誌の研究でも、そのような結果が出ています。1971年以降のすべての墜落を分析したもので、後部の生存率は69%で、翼のあたり(中部)は56%、前部は49%という結果でした。前から突っ込むと考えれば、確かにそうだろうなと素人でも納得がいきますよね。
しかし、ビジネス上の問題があるせいか、世界2大航空機メーカーであるボーイングとエアバスは、決定的な証拠がないと否定しているそうです。
不思議なのは、飛行機にとって特に重要なブラックボックスが後部座席に設置されていることです。この箱に入っているのは、フライトレコーダー(飛行記録)と、ボイスレコーダー(操縦席の音声データ)です。すべての座席で安全度が同じであれば、前にあってもよさそうなものです。
飛行機事故の確率

(画像はイメージです)
生存率の話をしていると、不安に感じる方もいるでしょうから、箸休めに。飛行機事故は、車や電車よりもはるかに低いという計算になっているそうです。1回のフライトで墜落する確率は、470万分の1と言われたら、ちょっとは恐怖感が薄まりますでしょうか。
最強は、非常口の近くでシートベルト着用

墜落したら、一巻の終わりだと思っていませんか?意外ですが、墜落しても生存者がいるケースは多いようです。アメリカ政府の分析によると、1993年から2000年の間の米国における全568機の飛行機事故では、53,487人の乗客と乗組員のうち、51,207人(90%以上)が生存していたそうなんです。
生存のポイントとなるものは、後部ほど座席がよいということのほかに2つあります。
1つは、シートベルトです。墜落まで行かなくても、乱気流のときに怪我をするのは、歩いていた人やシートベルトをしていない人。
もう1つは、避難です。グリニッジ大学が、105の事故の生存者2,000人を調査した結果、避難の重要性が分かったそう。非常口席から6列以上離れていた人の生存率が一気に下がっていたんですって。ちなみに窓際か通路側だったかの差はほとんどなかったそうです。
次回のフライトでは、エコノミーの非常口近く、そして荷物の落ちてこない窓側を狙うのが正解かもしれません。
参考
[The Telegraph]
[エアトリ]
[Channel 4]

Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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