
ポテトが皮つきのまま焼かれてトッピングされたのが、イギリスのソウルフードであるジャケット・ポテト(Jacket Potato)です。知人に、イギリスの美味しいものとして薦められました。彼女は持ち帰りで買っていたということですが、今回は、ロンドンの店内で食べられるところを探してみました。
※£1を約142円で計算しています(2019年2月10日現在)
ジャケット・ポテトはどこにある?
当初パブで探していましたが、ジャケット・ポテトはサンドウィッチなどを扱う軽食のお店にあるという情報が。そこで、ロンドンの中心部のひとつ、テムズ川の南側にあるウォータールーまでやってきました。
ここには、地下鉄とナショナル・レールの駅があります。利用者の多いターミナル駅だけあって、ナショナル・レールの方は立派な建物!

駅からほど近いところにあるLower Marsh通りにやってきました。左側の壁に派手な絵が描かれたCUBANAというキューバレストランが有名だそうです。
この通りには、多くのカフェがあります。また日曜以外は屋台が立ち並びます。
ジャケット・ポテトはどこに?試しに絵になりそうな、おしゃれカフェのいくつかに尋ねてみましたが、どこにもジャケット・ポテトはありません。
取り扱いがあったのは、大衆食堂然とした2店でした。うち、店内に活気がある方に入店。
メニューが豊富なジャケット・ポテト



The Chunnel Barは、以前ウォータールー駅から出発していたユーロスターが通る英仏海峡トンネルから名づけられています。入口は無骨な感じのお店ですが、ネットで調べてみたところ、4.5など高い評価がついています。
訪問した土曜午後1時から2時の間は、客の入れ替わりがありつつも、ほぼ満席状態が続きます。子供連れの家族や落ち着いた年齢のカップルで、人種は様々です。

メニュー表には、ジャケット・ポテトのメニューがたくさん並んでいます。チーズ、ツナとオリーブ、バター、えび、ハム、卵サラダ、チリコンカン、チキン、ゴールスロー、ツナマヨ、かにかま、ボロネーゼ、ツナとスイートコーン、などなど。
一番人気を訊いてみたところ、ベイクド・ビーンズの詰め物£3.4にチーズを追加(£0.8)した£4.2(約596円)ということ。日本人にはこれだけでも満腹になるという噂を耳にしていたので、食事はこれだけをオーダーしました。

先にやってきた、レモン・ティーのカップの年季が入った様子に一瞬怯みます。ティーバッグとスライスレモンが1枚入っています。£1(約142円)で、普通のカフェの半額程度です。
ジャケット・ポテトが登場!

ジャケット・ポテトがやってきました。たっぷりのベイクド・ビーンズと予想しなかったサラダの付け合わせに気分が上がります。
ベイクド・ビーンズはイングリッシュ・ブレックファーストに欠かせないメニューです。トマトソースと砂糖でインゲン豆を煮込んだものですが、こちらのものは、まるでしょうゆで煮込んで薄味に仕上げたような控えめな味。そのため、ポテトとの境目を感じさせない、「地続き」な印象を受けます。
時折チーズの風味がガツンときて、洋食だったことを思い出すくらいの食べやすさ。もちろん洋食を食べる機会の多い昨今の日本ですが、なんというか、すごくなじみがいいのです。ポテトはしっとりしていて、ほのかにバターの風味と甘さを感じます。
コールスローは王道の味で美味しく、一皿で満足感がありました。近くでケータリングカーが見栄えするヴィーガン・ドーナッツ(ライム味とか)を1個£3.95(約561円)で売っていましたが、それと比べてもお値打ち感が際立ちます。
このお店のシステムとは、席に着いてオーダーを待ち、会計は立ち上がってカウンターのスタッフに直接言うというもの。接客が丁寧で、あたたかみのあるスタッフだったのは一番のおすすめポイントかもしれません。
[All photos by Shio Narumi]
Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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