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【インタビュー】ひろゆき氏の旅のおすすめ3か国!そして女なら、男ならの海外事情。

Posted by: 石黒アツシ
掲載日: May 13th, 2019. 更新日: Mar 2nd, 2024

4年ほど前からフランス・パリ在住のひろゆき(西村博之)氏。4月に発売された著書「自分は自分、バカはバカ。」も話題です。今回のインタビューでは、ズバリおすすめ3か国、彼にとっての旅とは、そして日本に生きる女性・男性にアドバイスなどお聞きしました。

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1999年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設したひろゆき氏。4年ほど前からフランス・パリ在住です。今回は帰国中に実現したインタビュー。ズバリおすすめ3か国、彼にとっての旅とは、そして日本に生きる女性・男性にアドバイスなど、独特の語り口で語ってくれました。


あの2ちゃん創設者ひろゆき氏はパリ在住4年目

現在ひろゆき氏は、奥様とパリに住んでいます。でもなんで?ということで、インタビューはこの質問から始まりました。

ーひろゆきさんは、どうしてパリに住むことになったんでしょうか。

ひろゆき:日本でそんなに仕事しなくてもよくなった時期に、彼女にどこに住みたいか聞いてみたら「パリ」と言われたんです。当時フランス語はできなかったけれど、それはどうにかなると思いました。例えば、日本でもコンビニで外国の人が働きながら日本語を話せるようになるみたいに、住んでいればしゃべれるようになると。

それにフランス語はアフリカの多くの国々でも使われているので、世界が広がるとも考えました。今では日常生活には困らない程度にフランス語を使っていますよ。住んでしまえばどうにかなるということです。

ー実際に住んでみて、パリの印象は変わりましたか。

ひろゆき:大体の情報はネットで手に入る時代ですから、事前に知っていたことと実際の印象にはあまり違いがなかった。ただ、社会のシステムは、スゲ―頭がいい人が作っているんだということがわかりました。

例えば電気料金は、部屋の数や、持っている家電の種類と数などによって、概算した目安の金額を毎月先払いしておく。そして1年が終わったときにメーターの実際の使用量との差額を払うので、毎月メーターを確認する必要がないんですよ。これで人件費が削減できるようになっているわけです。

ーなるほど、住んでみなければわからないことですよね。それでは、これからパリに行きたいという人に、あえてこんなギャップがあるよと伝えたいことはありますか。

ひろゆき:それは、どんな人を想定するかによっていろいろですね。例えばファッションに興味ある人なら、「実際にはオシャレな女性はそんなにいない」とか。もちろんパリコレの期間とかなら、異常にスタイルがいい美人が町中にいるということもありますが。

その時期に世界中からやってくるモデル達を見ていると、日本人で美人とかスタイルがいいと言われている人がいても、そう思わなくなってしまって。目が肥えて困るなと思います(笑)。

2024年の皆既日蝕は見ておいたほうがいい。

今までに訪れた国はいくつありますかという質問に、53か国だと即答してくれたひろゆき氏。そのなかでも印象的だった旅について聞いてみます。

ー最初の海外旅行はいつ、どこの国でしたか。

ひろゆき:最初は大学3年のとき、アメリカのアーカンソー州コンウェイでの1年間の留学でした。そういえば、この街では2024年に皆既日蝕を見ることができるんですよ。1回見ておいたほうがいい。おすすめです。

ーどんな点がおすすめですか。

ひろゆき:アメリカのポートランド、セーラムという都市で2年前に皆既日蝕を体験したのですが、昼間の5分間、真っ暗になって気温が下がるんです。最初は動物が異変に気づいて騒ぎ出すんですが、だんだん静かになって、見ている人間も皆既日蝕ってわかっているのになぜか静かになる。

映像で見たことがある人はたくさんいると思いますが、気温が下がることを肌で感じたり、そのときの状況を生身で体験するのはとっても面白いんです。

皆既日蝕を見るチャンスなんて一生に何回もないし、交通の便がいいところで見れるチャンスと言ったらさらに少ない。いつかインドネシアのどこかで皆既日蝕が観察できることがあったけど、少ないホテルは予約ですぐにいっぱい、野宿もきついとなると、現実的じゃなくなってきます。

ーもう1回体験したいと思いますか。

ひろゆき:2回見ないと、面白いかどうかわからないと思う。1回目はもちろん初めての体験として、そして2回目で「これでなるほど分かった」となるかどうかですね。わかったら、もう行かなくてもいいかな。

2度と見れないスペースシャトルの打ち上げ

その流れで、もう見ることができないスペースシャトルの打ち上げの話へ。

ひろゆき:実はスペースシャトルの打ち上げは一般席より打ち上げ位置に近いメディア席で、6回見ているんです。

2000トンを超えるシャトルを打ち上げると、打ち上げで発生する空気の波動が体を包みます。ソニックブームです。なかなかそんな体験できないですよね。ロシアのソユーズの打ち上げも見ていますが、ソユーズは規模が小さい分その衝撃派も小さいので。

6回見ているとはいえ、実際には30回ほどフロリダに出かけて、その結果打ち上げを見ることができたのが6回ということなんです。なぜかというと、打ち上げに必要な20分間に、フロリダ湾に船がないか、雲はないかなど、すべての条件がOKにならないと打ち上げないんですよね。

ー宇宙旅行には興味ありますか。

ひろゆき:ある程度どんなものか予想がつくし、それが間違っていないということがわかっているので、そうでもないですね。宇宙船からガラス窓を通してみるのって、カメラを通してみるのと変わらないだろうし。無重力体験も、日本宇宙フォーラムの名古屋にある実験施設なら3分間位は体験できますから・・・。安くなったら考えるかも。いまのヴァージン・ギャラクティックが2000万円位というから、それじゃ行かないですね。

ー月面に降り立ってみたいとかは思いますか。

ひろゆき:いやぁ、月へ行くプロジェクトは大体死にますからね。いままでも4人くらい失敗したりして死んでいるそうで、安全じゃない。帰りの燃料がなくなればそれで終了。救助も来ないだろうし。

今いくべき3か国!キューバ、北朝鮮、ミャンマー

話は宇宙から、現実的な海外旅行に戻ります。

ーおすすめの旅行先はありますか。

ひろゆき:キューバ、北朝鮮、それとミャンマーかな。

ーそれぞれ、どんな理由なんでしょう。

ひろゆき:キューバはだんだん資本主義になって、街並みもどんどん変わってしまいそう。自分が旅したときは物価も、パン5円とかビール20円とか、とっても安かった。それにたとえばパンなら、昔ながらの天然の素材と製法で作られていておいしいんですよ。

北朝鮮は、4年くらい前にアントニオ猪木さんが日本との友好プロレスを開催した際に行ったのですが、なにしろみんな真面目なんです。通訳の方も、実際に日本人と話したことは数回というレベルでも、日本語は完璧なんです。非常に生真面目で勉強熱心でした。北朝鮮の料理はあまり辛くなくて、日本人の口に合ってるんじゃないかな。そうそう、タイとモスクワには、北朝鮮直営の「高麗レストラン」があって、北朝鮮そのものの味を楽しめます。両方とも行ったことがあります。ちょっと高いですけどね。

ミャンマーへは2003年くらいに行きましたが、当時は軍事政権で、銀行も利用できず、クレジットカードも使えない。そのせいか、みんなお金を稼ぐのに積極的ではなかったという印象です。純粋に親切。もう資本主義が入って、変わっちゃったかもしれませんね。

本当は旅行が好きではないと気づいた!?

これまでにたくさんの国を旅してきたひろゆき氏。これからの旅、そして旅の楽しみ方について聞いてみました。

ー今後はどんなところに旅に出ますか。

ひろゆき氏:特にないんです。ただ、機会があればどこにでも行ってみるとは思います。

自分は旅が好きだと思っていたんだけど、パリに住んでみたらうちのドアから一歩外に出ればそれが旅行みたいなものなんで、海外に行きたいと思っていたそれまでの欲のようなものは、近所のスーパーに買い物に行くだけで満たされるようになっちゃったんですよね。そうしたら、あんまり旅行に行かなくなりました。

そして気づいたんですが、昔から旅行に行きたいんじゃなくて、本当は海外に住みたかったんだなと。住んでみて、社会のシステムの一員になってみないと分からないことがあって面白いんです。

ーところで旅の効用って、何かありますか。

自分にとって効用は特にないと思います。でも、ハードルが高いことをクリアする楽しみはありますね。

マレーシアの10年間の長期滞在ビザを申請しようとしたとき、現地の知り合いの国民番号を書類に記載する必要だったんですね。だけど、知り合いなんかいなくて。明日帰るという日にどうしても申請したかったので、ホテルのレセプションの女性を口説いたんです。「番号書いてくれるまで、ここから動けないんだ」ということで。チェックアウトが終わって落ち着く11時から、チェックインが始まる14時の間が勝負でした。自分の素性を話して、悪い人じゃないんだと。そうしたら、最終的に書いてくれたんです。

高いハードルを越えるのは面白いし、結果越えられなかったとしてもしょうがない。なんの役にも立たないことでも楽しいんです。

日本人女性は海外に行けばモテる!

4月に発売された著書、「自分は自分、バカはバカ。」の中から女性におすすめなポイントを聞いてみました。すると、「日本人女性は、外国に行くとモテるぞ」と力を込めて答えてくれました(実はこの内容は著書では触れられていないのですが)。

ひろゆき:日本では当たり前の顔つきでも、海外に行けばそのエスニックな雰囲気でモテる女性が多いと思う。それに、日本人男性は女性扱いがひどいし、そんな女性を立てない日本人男性に慣れていると、他の国では現地の男性から丁重に扱われて幸せってことになる。

日本人女性は男性に対して優しくて、我慢するのがデフォルトというのが普通なんで、外国人男性にとって魅力的に映るということなんです。

逆に日本人男性は、女性扱いが下手なので海外ではモテないですね。アジアとかでお金持ちの日本人男性とみられてる場合は別ですけど。

若い男性に伝えたいことはありますか

「自分は自分、バカはバカ。」には、現代社会の中で、特に職場環境でストレスを軽減するためのヒントがまとまっています。今度は男性に向けての助言を訊ねてみました。

ー毎日の生活につまづきそうな男性にアドバイスはありますか。

ひろゆき:仕事するなら外国の企業がいい。言語の問題さえクリアできれば、給料がいいし、職場環境もいいし。

サービス残業は日本以外ではありえないし、フランス・アメリカなら5時で終了。それに、仕事の役割が、それぞれ明確になっているので人の仕事を手伝わなくていいし。もらえる給料以上のことをしないのが当たり前で、他の人を手伝うのが当たり前な日本とは、考え方が全く違いますね。

話せなくても、例えば1、2カ月寿司を勉強して寿司職人になれば世界中でビザは取れるし、いい給料はもらえる。日本で報われていなければ、外国に行って試してみるものいいと思う。年齢制限はあるけど、ワーキングホリデーを利用したりしてね。

東京オリンピックは見に行かない

さて、来年に迫った東京オリンピック。見に行くのか聞いてみると。

ひろゆき:むしろ行きたくないです。めちゃくちゃに混むだろうし、世界中からくる人で、日本ではなかったような病気が流行したりするだろうし。冬ならいいんだけれどね。テレビで見ます。

ひろゆき氏の旅にまつわる、そして海外生活についての話は面白く、インタビューの時間はあっという間に過ぎました。そんなひろゆき氏の最新の著書は「いつでもどこでもマイペースを貫く逆転の思考法」について書かれています。そして「対人関係が思いのまま!」になるヒントが満載です。

[All Photos by Masataka Kawamura]
Do not use images without permission.

「自分は自分、バカはバカ。」
ひろゆき/著
定価1,512円(税込)
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【著者プロフィール】ひろゆき(西村博之) 
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカのアーカンソー州に留学。1999年にインターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。東京プラス株式会社代表取締役、有限会社未来検索ブラジル取締役など、多くの企業に携わり、企画立案やサービス運営、プログラマーとしても活躍する。2005年に株式会社ニワンゴ取締役管理人に就任。2006年、「ニコニコ動画」を開始し、大反響を呼ぶ。2009年「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人となった。

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石黒アツシ

Atsushi Ishiguro ライター&フォトグラファー
旅するフードフォトグラファーです。そして、食生活について考えて、レシピを開発して料理もします。「おいしいものをおいしく伝えたい」をテーマに、世界のおいしいものを食べ歩き、写真におさめて、日本で再現し、みなさんと一緒に食べたいというのが、私のビジョンです。


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