ジューンブライドの6月。6月に結婚式を挙げると幸せな結婚生活を送ることができるといわれ、米ニューヨークでも結婚するカップルが多いシーズン。ジューンブライドは色々ないわれもありますが、アメリカの大学は5月卒業ですので、昔は卒業後6月に挙式をするカップルが多かったようです。
ニューヨークで結婚をするには、どのような手続きをしたら良いのでしょうか。今回は、結婚許可証(Marriage License)の手続きについてご案内します。
結婚許可証(Marriage Licence)の申請
米ニューヨークで結婚するには、まずシティ・クラーク(市役所の市書記事務局)で、結婚許可証を貰わなければなりません。結婚許可証を貰った後、再度(24時間経過後以降)出向き結婚式をして、結婚証明書が貰えます。
結婚許可証はオンラインで済ませておくと、シティ・クラーク(市役所の市書記事務局)での手続きがスムースに進みます。下記からどうぞ。スタート画面右下の黄色いボタンStart Applicationをクリックすると、申請画面が始まります。
https://www1.nyc.gov/cityclerkformsonline/formslist.htm?recordType=MARRIAGE
あなたについて
まず、あなた(新郎、新婦、順番はいずれでも可能)についての情報を入力しましょう。
あなたの名前、名字の変更の有無、生年月日、職業、アメリカ軍隊の所属有無
必須項目は下記の通りです。
First Name(名前)
Yes, I will have a new surname(名字を変更する場合、チェックを入れる)
New Surname(新しい名字 新郎新婦いずれかのもの)
Date of Birth(生年月日)
Occupation(職業)
Are you on active U.S military duty?(米国軍に所属の有無)
名前(結婚前、結婚後)、生年月日、職業、米国軍所属の有無。簡単ですね。電話番号や人種、性別はオプションであり、入れなくてもエラーになりません。ニューヨークでは同性婚が可能なのです。また、アメリカでは人種がかなりミックスしている場合が多いと思われるため、人種もスキップできます。個人情報保護観点もあるかと思います。名字の変更は、新郎新婦側のいずれか、または両方、旧姓のまま変更しないが選択可能です。
あなたの現在の住所と出身地
次に入力するのが現住所と出身地。
住所の記入の仕方は日本と反対で、ストリートアドレスから記入、アパート(集合住宅の場合)の部屋番号、国、市、州、最後に郵便番号です。
出身地は、日本の場合、国名(Japan)と都市名、郵便番号になります。出身の都道府県名ではなく、都市名になりますので要注意。パスポートと一緒ですね。
あなたの親について(父母)
あなたの父母についての記入。
Surname(名字)
Surname Prior to Marriage (If applicable) (結婚前の旧姓)
First Name(名前)
Country of Birth(出身国 Japanなど)
MOTHER/PARENT(母親について)
Surname(名字)
Surname Prior to Marriage (If applicable) (結婚前の旧姓)
First Name(名前)
Country of Birth(出身国 Japanなど)
親に離婚歴がある場合、生物学的な父母なのか、現時点の再婚(または再々婚)相手の父母なのか記載がありませんでしたが、どちらでも良いようです。確かなことははっきりしませんが、面接官には説明を求められませんでした。アメリカの場合複雑すぎて、説明できない場合があるからかと思われます。
結婚相手について
次に、結婚相手(新郎、新婦、順番はいずれでも可能)についての情報を入力。あなたが代わりにやっても良いですが、本人が入力したほうが良さそうです。入力項目は上記と同じですので、ご確認ください。
結婚相手の名前、名字の変更の有無、生年月日、職業、アメリカ軍隊の所属有無、現住所、出身地
結婚相手の親について(父母)
婚姻歴(離婚歴)がある人は記入
新郎新婦それぞれの情報を入力後、婚姻歴があれば入力が必要です。
結婚歴の有無
新郎新婦それぞれの姓名、生年月日、職業、父母の情報を入力をした後、過去の婚姻歴について問う画面が出ます。アメリカでは重婚は重罪ですので、以前の婚姻歴があれば記入が必要です。
過去の結婚について
婚姻歴があるをYesにすると、上記のような画面が出ます。過去の結婚相手の名字、生存の有無、結婚の状況(離婚した場合 Divorcedにチェック)、離婚申し立て(本人Self、相手Spouse、相互Mutual)。婚姻歴が複数ある場合は、右下のAdd Marriageで入力します。次々といれられるところが、離婚が多いアメリカらしいですね。
オンラインすべて入力後、確認番号が発行される
オンラインで全て入力後、不備がなければ、確認番号(Confirmation Number)が発行され、画面上に現れます。その後、メールに確認番号(Confirmation Number)付き手続きの返信が来るので、24時間後以降プリントアウトした用紙を持って、シティ・クラーク(市役所の市書記事務局)へ行きます。
あなたの結婚許可証申し込みは、無事シティ・クラークに提出されました。あなたの確認番号はXXXXXXXX(8桁)ですので、覚えておいてください。
Your Marriage License application has been successfully submitted to the Office of the City Clerk.
PLEASE RETAIN THIS CONFIRMATION NUMBER:8桁
二人でシティ・クラーク(市役所の書記事務局)へ行く
(C)Hideyuki Tatebayashi クイーンズ シティ・クラーク
シティ・クラーク(市役所の書記事務局)へ出かける時は、必ず二人揃って出かけなければなりません。日本のように一人でも婚姻届を出せるのとは違い、二人揃って結婚を許されるための面接を受けます。
ニューヨークのシティ・クラークは、マンハッタン、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、スタテンアイランドのそれぞれにあります。所在地や入館時間は、こちらを参照してください。筆者は、クイーンズへ行きました。オンライン申請は24時間後以降60日間有効。24時間後以降というのは、1日は頭を冷やして考えろということなのでしょうね。逆にのんびりして有効期限60日を過ぎると、再申請が必要になります。ご注意くださいね。
開館:平日8:30 am to 3:45pm(Monday through Friday)土日祭日休み
住所:Borough Hall Building
120-55 Queens Boulevard, Ground Floor, Room G-100
Kew Gardens, NY 11424
マンハッタン、ブルックリン、ブロンクス、スタテンアイランドはこちらを参照
https://www.cityclerk.nyc.gov/content/office-locations-hours
結婚許可証申請に必要なもの
シティ・クラーク入り口で、担当官に身分証明を見せ、手続きの整理番号を貰います。アフリカ系女性担当官が「うまく行くように、祈るわ!」とハイファイブ(ハイタッチ)してくれました。
●確認番号(Confirmation Number)付きのメールをプリントアウトしたもの
●申請金額 35ドル(クレジットカード払い)
●身分証明(日本人だったら、パスポートが良いようです。他にソーシャルセキュリティナンバー、グリーンカードなど)
●離婚歴がある場合、英訳した離婚証明書など
整理番号を取って、呼ばれるまで待つ
6月上旬のお昼頃出かけたら、大変混んでいました。かなり広いスペースの2部屋にカップルが待っているのですが、30組近くは待っていたように思います。ジューンブライドのシーズンだからかもしれませんね。
ウェイティングスペースは、銀行か病院の待合室って感じ。80%のカップルは普段着で、ジーンズなどカジュアルなスタイルでした。手前は順番を待つアフリカ系アメリカ人のカップル、奥は番号を呼ばれて面接中のインド系カップル。
整理番号の頭のアルファベットに注意
(C)Fotos593 / Shutterstock.com マンハッタンのシティ・クラーク内部
シティ・クラーク入り口で貰った整理番号には、頭にアルファベットが付いて、採番されています。自分の番号が呼ばれる時は、頭のアルファベットと同じか確認しましょう。
アルファベットは、用件の内容ごとに異なっています。2時間近く待っている間、観察しておりました。
Aから始まる番号が、結婚許可証を申請するカップル
筆者が行った時は、8割の人が結婚許可証を申請するカップルで、Aから始まる番号を待っていました。
Bは多分離婚手続きの人
99%がカップルで来ている中、暗い感じの場違いな人が。どうやら、離婚手続きで来ている様子。こちらは一人でOKのようです。
Cは結婚式をするカップル
すでに結婚許可証を発行され、結婚式を挙げるカップル。結婚式を挙げるには、立会人が必要です。こちらは、次回で詳しく書きますね。ドレスを着たり、正装しているカップルがいるのは、挙式のカップルです。他でパーティをやる前なのか、両親や友人を連れているカップルもいます。挙式といっても、牧師・神父などの司式者の資格のある人の前で結婚を誓い合う、時間にして5分くらいのもの。アメリカではこの資格のある人の前で結婚式を挙げないと結婚が有効にならないようです。
A,B,Cの悲喜こもごも一緒くたというところが、さすがアメリカ。やることが大胆というか、大雑把です。
来ているカップル
(C)Fotos593 / Shutterstock.com マンハッタン シティ・クラーク
アメリカは離婚大国と言われますが、結婚しなくては離婚は出来ません。結婚するカップルは、未婚率の高い日本に比べて圧倒的に多く感じました。日本の婚姻率は 4.7%に対して、アメリカは6.9%。ただし、アメリカも独身率は年々上昇しています。
どんな人たちが来ていたのでしょうか。
人種もいろいろ
移民大国アメリカですから、結婚する人種もさまざま。特に筆者が行ったニューヨークのクイーンズ区は、世界で最も民族的多様性に富む都市地域と言われますので、サリーのインド系、ベージュのドレスを着たアフリカ系、アジア系、ラテン系のカップルなど、バラエティーに富んでいました。
年代も幅広い
最初に自分の人生ありきで、結婚離婚の多いアメリカ。結婚するのに年齢は関係なく、幾つになっても幸せを追い求めます。クイーンズ区シティ・クラークでは、20代が圧倒的に多いようでしたが、20代〜70代くらいまで見かけました。
子供連れもいる
先に子供が誕生している場合もあり、赤ちゃんを連れたカップルも何組かいましたよ。
結婚許可証をもらうためのインタビュー
順番を呼ばれると、いよいよ面接官に会い、名字の変更有無など簡単な質問をされます。オンラインで申請済み、書類が揃っていれば難しいことはなく、結婚許可証(Marriage License)をもらえます。ただし面接官にもよるようで、20分ほどかかっているカップルもいれば、5分程度で終わるカップルもいるようです。
結婚許可証を問題なく貰うためのポイント
1.オンラインで事前に申請を。
不備のないよう入力、誤りがあれば21日以内なら訂正可能。
https://www1.nyc.gov/cityclerkformsonline/formslist.htm?recordType=MARRIAGE
2.シティ・クラークで見せる身分証明書は、日本人(外国人)はパスポートが良い。
3.過去に婚姻歴があれば、離婚を証明した英訳書類を持参。
結婚許可証をもらえたら、次は結婚証明書を貰うために結婚式です!次回に続きます。
[Photos by Hideyuki Tatebayashi & shutterstock.com]
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