30店舗が参加する、静岡茶を使ったかき氷「茶氷」プロジェクト。vol.14は、 製茶問屋が運営する静岡市のお茶屋&ティールーム、「chagama(チャガマ)」の茶氷をご紹介します。「煎茶かき氷」「焙じ茶かき氷」「煎茶・焙じ茶食べ比べセット」は、お茶シロップはもちろんのこと、氷自体もお茶から作る、100%茶氷です。
創業1877年の 製茶問屋、マルモ森商店が営む静岡市のお茶屋&ティールーム、「chagama(チャガマ)」は、茶氷プロジェクトで「煎茶かき氷」「焙じ茶かき氷」「煎茶・焙じ茶食べ比べセット」を提供しています。煎茶、焙じ茶の両方において、お茶シロップとお茶から作る氷、それぞれに違う茶葉を使うという職人技の茶氷です。
お茶の生産量が国内で4割を占め、日本一のお茶処である静岡。そんな静岡茶の美味しさをかき氷を通して伝えていく「茶氷プロジェクト」が昨年始動し、12店舗で3か月の間に30,000杯以上が販売される盛況ぶりでした。2年目の今年は、静岡県下の5市2町+東京都内の30店舗がオリジナルの茶氷メニューを提供します。2019年9月30日まで実施中。
chagama(チャガマ)の「煎茶かき氷」「焙じ茶かき氷」「煎茶・焙じ茶食べ比べセット」
今回ご紹介する「chagama(チャガマ)」は、創業1877年の製茶問屋、マルモ森商店が運営する静岡市のお茶屋&ティールームです。店頭には70種類を超すお茶が並び、試飲が可能です。
伝統的なお茶はもちろんのこと、フレーバー茶の「煎茶+バジル」(50g、600円・税抜)、「焙じ茶+イチゴ」(20g、350円・税抜)、「焙じ茶+クローブ」(20g、350円・税抜)といった商品ラインナップがあり、エスレッソマシーンで淹れる煎茶の提供をするなど、探求心旺盛なお店です。
茶氷プロジェクトのためにchagama(チャガマ)が用意したのは、「煎茶かき氷」「焙じ茶かき氷」「煎茶・焙じ茶食べ比べセット」。「煎茶かき氷」については、「抹茶ではなく煎茶のかき氷を味わってほしい」という思いから、静岡・牧之原産の茶葉で煎茶の旨みと渋みを引き出した氷、静岡・梅ヶ島産の茶葉で爽やかさを引き出したシロップを組み合わせています。
「焙じ茶かき氷」は静岡県内産の焙じ茶特有の香ばしさと適度な苦みを引き出した氷に、浅炒り焙じ茶のしっかりした香りと後味爽やかな甘みを感じられるシロップをプラス。
いずれも自家製小豆と白玉が添えられていて、食べ比べれば、一度に4種のお茶を楽しめます。
美味しさの秘密をお店にインタビュー
Q. 「茶氷」に参加した理由はなんですか?
A. 昨年は茶氷プロジェクトを通してたくさんのメディアに取り上げて頂き、想定以上のお客様にご来店頂けました。私どもの告知だけではここまで大きな反響を頂くことはできなかったと思います。また単店ではなく、同じようなお茶屋さんやカフェが集まることでイベント感が増し、楽しんで回遊してくださるお客様もたくさんいらっしゃいました。当店にとって企画して頂けるだけで大変ありがたいプロジェクトです。
Q. コラボしたお茶の銘柄と、選んだ理由を教えてください。
A. 煎茶かき氷の氷本体には静岡県牧之原産の茶葉を使用しています。旨みだけでなく、煎茶本来のしっかりとした渋みを同時に感じられる茶葉を使用したくて選びました。煎茶シロップには静岡市葵区梅ケ島産の茶葉を使用しています。フルーティーで爽やかな香りに、静岡の伝統的な製法・浅蒸し煎茶特有の綺麗な金色の水色(お茶の色)が抽出されるのが決め手でした。
Q. 他と違うと自負するこだわりなど、商品の特徴を教えてください。
A. 当店のかき氷は、氷もシロップもすべて自家製。店舗でスタッフが手作りしています。
煎茶かき氷には静岡県牧之原産の茶葉を使ってお茶を濃く淹れ、それをそのまま凍らせて氷にすることで煎茶の旨みと渋みを閉じ込め、余すことなく丸ごと堪能して頂けます。煎茶シロップは静岡市内の標高800mに位置する梅ケ島産の茶葉を1週間以上シロップに漬け込んだものをたっぷりと使用しています。日本で一番標高の高い茶畑と称される場所から採れる煎茶の爽やかな香りが特徴です。
焙じ茶かき氷には静岡県内産の焙じ茶を使用し、こちらも濃い焙じ茶を淹れてそのまま氷にしています。焙じ茶特有の香ばしさと程よい苦みが好評です。焙じ茶シロップには静岡県内産の浅炒り焙じ茶をシロップに1週間以上漬け込んだものを使用しています。お茶の茎の部分がたくさん入った焙じ茶なので、香ばしさの中にもすっきりとした甘みを感じられるシロップです。
Q. 出来上がるまでのエピソードを教えてください。
A. 「抹茶ではなく煎茶にこだわりたい」「煎茶本来の渋みをしっかり感じられる氷にしたい」という方向性があった為、上記の点にこだわって静岡県内の産地ごと、収穫時期ごとに氷を試作しました。また使用する茶葉が決まった後は、お茶の淹れ方(何g使用するのか、何分抽出するのか、)ごとにも氷の試作を繰り返し、詳細を決定しました。試作(サンプルの作成数)には多くの時間と回数をかけています。
Q. どんな人に食べて欲しいですか?
A. これまであまりお茶屋さんに足を運ぶ機会のなかった方々が、かき氷を機に気軽にご来店頂けると嬉しいです。また、お茶屋さんのかき氷を食べたことがある方でも、抹茶ではない“煎茶味のかき氷”をぜひ体験して頂きたいです。
Q. 実際の客層を教えてください。
A. 老若男女問わず、茶氷のご注文を頂いておりますが、20代~40代の女性が多い印象です。
Q. 1日に何杯でますか?
A. 昨年は夏の繁忙期(土日祝日やお盆期間)で、多くてトータル100杯到達するかどうか程度出ています。
Q. 並ばずに入れますか?
A. 平日は比較的お待たせせずにご案内できます。土日祝日やお盆期間は物販のお客様のご来店も非常に多い為、お昼過ぎから16時頃までは店内が混雑いたします。午前中が狙い目です。
Q. 来年も参加しますか?
A. 茶氷プロジェクトが続く限り、参加してゆきたいと思っております。
シロップに茶葉を漬け込むと、お茶の香りが飛ぶことなく、しっかり美味しさが移りそうですね。
■商品詳細
メニューの正式名称:「煎茶かき氷」「焙じ茶かき氷」「煎茶・焙じ茶食べ比べセット」
税抜価格:煎茶、焙じ茶555円(600円・税込)、食べ比べセット787円(850円・税込)
展開時期:6月18日~9月30日予定
■展開するお店の詳細
店舗名:chagama(チャガマ)
住所:〒420-0839 静岡市葵区鷹匠2丁目10-7 パサージュ鷹匠1階
TEL:054-260-4775
営業時間:10:00-19:00(月曜定休 ※祝日除く)
HP:http://www.ochanet.com/chagama/ アクセス方法:JR静岡駅から徒歩15分/静岡鉄道日吉町駅から徒歩5分
[All photos by MARUMO MORI Co.,Ltd. ]
Shio Narumi ライター
イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。
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