岩が魅力的なスポット
神社の敷地に一歩足を踏み入れれば、木々や苔の緑の鮮烈さに心が洗われます。入口から本殿まで550m、歩いて15分ほどかかるのですが、足元は舗装されていても、気分はトレッキング!そしてやっぱり、榛名神社といえば、岩がポイントなので、とくに素敵なスポットをピックアップしてみました。
緑に覆われて分かりづらいのですが、橋のような形の鞍掛岩。昔は洞穴状態だったのが、奥側の部分がなくなり、アーチ状になったそうです。
アーケードになっているところでも、岩のでっぱりが。鉄柱の無機質な素材が加わることで、岩の自然な形状が引き立ちます。
神橋の向こう側の岩。緑の苔に覆われ、橋の雅な赤とのコントラストが美しいです。
最終目的地の本殿のあるエリアに上がっていく階段の両側の岩がせり出しています。中国あたりにでも来たかのような雰囲気です。奥の双龍門は国指定重要文化財です。
本殿です。岩とセットのスタイルが非常に珍しいですが。なんと、後ろの御姿岩の中に洞窟があり、そこに御祭神が祀られているんです!これはパワーがありそうですよね。
建物や自然が魅力のスポット
さきほど、本殿が岩にくっついている珍しさに触れましたが。建物も目を見張るものがあります。竹林の七賢人をはじめ、立体的な彫刻で彩られています。国指定重要文化財です。
榛名神社が生まれたのは、今から1500年近く前のこと。その歴史の長さと格式の高さは、訪れると感じることができます。火の神様の「火産霊神(ほむすびのかみ)」が鎮火、開運を担当し、土の神様の「埴山毘売神(はにやまひめのかみ)」が五穀豊穣を担当。ほかにも商売繁盛などのご利益があると伝えられています。雨乞いの神社でもあったそうです。
入口の隋神門です。1847年に再建されたもので、隋神像が設置されています。これも国指定重要文化財です。
アーケードにある塞神社(さえのかみしゃ)。「さえ」を「さい」とも読むことから、「幸神(さいのかみ)」「妻神(さいのかみ)」に通じ、特に女性に幸福をもたらすと考えられています。良縁、妊娠、出産、幼児守護のご利益があると言われているので、見逃せません!
瓶子(みすず)の滝。滝が流れていると、厄が払われるような爽やかさがあります。
矢立杉(やたてすぎ)という、武田信玄が先勝祈願で矢を放ったとされている、推定樹齢600年の国指定天然記念物です。
水で浮き出るおみくじ
入口の隋神門から入ってわりとすぐのところに、おみくじを御神水に浸し、文字を浮かび上がらせるコーナーがあります。おみくじは、この屋根のついた箱である廻運灯籠(かいうんとうろう)の、自身の干支が書かれた穴から納め、運が廻るように灯籠を回転させるという、珍しいシステム。
注意しなければいけないのは、このポイントではおみくじがひけないことなんです。おみくじは、本殿への階段を上がる手前にある社務所近くでひきます。注意書きに気づかずに(多分気づきにくいです)、お参り後にこの浸し場所まで戻ってきてしまうと、筆者のように社務所まで10分程度の道をまた行って帰ってくることに・・・。
気を取り直して、雨乞いに効果があったとされる御神水におみくじを浸すと、薄墨のような文字が浮かび上がりました。願望の欄の「待てど来ず 為せば成る」というアグレッシブな神様のメッセージに納得です。
納めたおみくじは、宮司さんが祝詞をあげてくださるそうです。
榛名神社を訪れる際は、4km先の榛名湖へもセットでどうぞ。
所在地:群馬県高崎市榛名山町849
TEL:027-374-9050
バス:JR高崎駅西口より、群馬バスの本郷経由榛名湖行きに55分乗車し榛名神社前下車、徒歩15分。
車:高崎IC、前橋ICから1時間
HP:http://www.haruna.or.jp/
[All photos by Shio Narumi]