日本人がホテルで重視する設備やサービス

まずは、日本人がホテルで重視するものが何か見てみましょう。

Wi-Fiが1位になるのは、日本人として納得ではないでしょうか。国内にせよ、海外にせよ（Wi-Fiレンタルなど）、スマホの通信料が欧米の人々に比べてぐっと高い日本ですから。

2位の室内冷蔵庫は、水やビールなどを冷やしておきたいとか、おみやげで要冷蔵のものを買ったので出発まで冷やしておきたいとか、あるとないとでは使い勝手に大きな差が出てきます。

3位の無料アメニティは、荷物を減らしたいときは便利ですし、ブランドものだと気分が上がります。また4位、5位も、無料のもの、サービスがランクインしているのは、お得感が目に見えて感じられるからなのでしょう。

ちなみにベビーシッターサービス（18％）は、日本人がホテルで重視しないものナンバー１になりました。大人だけのディナーで子供はお留守番スタイルよりも、家族皆で食事するスタイルを好みますよね。

エクスペディアは、日本人はホテルのなかでも、「客室内の設備を重視する傾向」にあると分析しています。

海外の人々がホテルで重視する設備やサービス

それでは、他の国の人々は何を重視するのでしょうか？

フランス人は、世界で最も「ホテル内のバーやレストラン」を重視します。日本の場合、国内の旅館などでは食事込みが基本ですし、ホテルの場合はホテル自体が高級だったり、周辺に素敵な飲食店がないといった場合以外は利用しません。また国内外において日本人がバーを利用する文化は、欧米ほどではないですね。

メキシコでは、マンションにプールがついていることが多いというので、プールで泳ぐのはだいぶ日常なのでしょう。また世界平均については、アメリカのミレニアル世代は、ホテルにプールやジムがついてあることを重視するという調査もあります。日本人は、ジムを重視するとした人もたった20％。旅行中の体力はすべて街歩きに注ぎたいという傾向があるように思います。

台湾の人々は、世界で最もスパやレストランチケットなどの無料サービスを好む傾向があります。さきほど日本人が重視するもの4位に入っていましたけれど、段違いです。

ブラジル人は、ビールがキンキンに冷えていることに、世界一厳しいという評判があります。ビールに限らずとも、室内冷蔵庫を好むのにも、それが関係しているように思えます。

日本人がホテル予約時に重視するもの

さきほどのホテルで重視するもの（設備）に次いで、ホテル選びについて日本人は何を重視するのでしょうか？

特に1位、2位は納得すぎて、誰も異論がないでしょう。ホテル選びでこれと同じくらい気にするものがあるとしたら、選択肢に無かったのかもしれませんが、清潔さでしょう。

バリアフリー性はちょっと意外でした。年配の人が多く旅行していることにつながるなら、とてもいいことですね。

海外の人々がホテル予約時に重視するもの

次に、海外の人々が、どんな項目を重視するのか、見てみましょう。

「部屋のユニークさ」を重視したのは、イタリア。個人の家でも天井の高かったり、掃除やインテリアに気を配っていたり、部屋にこだわりがある人が多い印象です。訪日の際も、宿泊費にかける割合が高い傾向にあります。

「部屋からの眺め」は、旅行スケジュールがゆったりしているときはより重視したいポイントです。韓国の人々がこれを重視するのが、SNS目的なのか、リラックス目的なのか分かりませんが、ロマンチックな嗜好ですね。

エクスペディアによると、「家族や親戚との繋がりを大事にする文化」のせいではないかと分析。逆に台湾に旅行すると、「家族連れに優しい」ホテルの確率が高くなりそうなので、小さなお子様がいる人には特におススメかもしれません。

友人のブラジル人に訊いてみたところ、彼女はそれよりも質のよい朝食を好むという回答でした。いずれも食べ物や飲み物にこだわるという点では変わりませんね。

次に旅行でホテルを選ぶときは、他の国の人々の感覚を取り入れてみても面白そうです。

（参考）
エクスペディア・ジャパン

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鳴海汐

Shio Narumi ライター

イタリアはフィレンツェとタオルミーナの料理留学、イギリスはウエストン・スーパー・メアとケンブリッジの花留学を経て、現在はロンドンと神奈川を行ったり来たり。飛行時間の大幅短縮が実現するよう、心から科学の進歩を願う水瓶座。