1441年から続くクリスマスマーケットを散策
北欧エストニアの首都タリンのクリスマスマーケットを訪ねてみました。フィンランドのヘルシンキからフェリーで約2時間。赤いとんがり屋根をもつタリン旧市街の正面玄関ヴィル門を入ってみると、完全に中世の時代へ迷い込んでしまったかのような錯覚を覚えます。
石畳のメイン通りは車はいっさい通らず、古くから変わらないゴシック様式などの建物が続きます。
お店のスタッフは、中世らしき衣装を身に纏い、たとえば古いヨーロッパの映画を見るようでもありました。そして美男美女がたくさん!!!
バルト海に面したタリンは、中世の交易都市として栄え、交易から戻った商人たちが各地から品々を持ち寄ったのがこのクリスマスマーケットの始まりと言われています。1441年から毎年開かれていて、世界で初めてツリーが置かれたクリスマスマーケットとして知られています。
旧市庁舎広場(ラエコヤ広場)には、レトロな魅力にあふれるクリスマスツリーのオーナメント、ニット類、サウナ用の帽子、雑貨類などのショップが軒を連ねます。ソーセージやジンジャークッキーの屋台もありますよ!
ヨーロッパのクリスマスマーケットには、シナモンなどを効かせが少し甘めのホットワインはつきものですが、エストニアのホットワインにはオレンジやベリー類を入れていただきます。ホットワインをいただきながらクリスマスマーケットを散策しましょう。ややスパイシーな味がクセになり、日本に戻ってきてからも自己流で作って飲みたくなるほど、寒くなると不思議と恋しくなる味です。
職人たちのクラフト店通り、建築群にも魅了されます
バルト三国は手工芸品が盛んですが、タリン旧市街にはアーティストたちの工房を兼ねるお店が約10件ほど集まった「カトリーナの小径」と呼ばれる通りがあります。
ガラス細工やジュエリー、陶器店などが軒を連ねています。
さらにタリンの街を歩いていると、1軒1軒、カメラに収めたいような建築物の連続です。
アールデコを思わす玄関ドアの装飾や鮮やかなガラス戸。
16世紀の建物を生かしながらモダンテイストを取り入れたレストランや、窓から覗き見る美容室の内装も素敵です。レストランは料理教室を行う「クーク Kook」。
古くは13世紀にドイツ騎士団(十字軍)、デンマークの支配を受け、17世紀にはポーランド、スウェーデン、18世紀にロシアの支配を受けるなどの歴史を経て、さまざまな文化の影響を受けた独自の建築様式が旅人を魅了します。
モダンエストニア料理が新鮮
クリスマスには、豚の血入りソーセージや、鴨、シカ肉などジビエもいただきますが、海に近いタリンでは魚料理も豊富です。美しく盛られたエストニアモダン料理も堪能しましょう。写真料理はサボイ・ブティックホテル内のレストランにて撮影。
タリンのクリスマスマーケットは、ベルギーのヨーロピアン・ベスト・デスティネーションズが行う「2019世界のベストクリスマスマーケット」の1位に選ばれています。絵本のような世界に飛び込んで、神聖なクリスマスを満喫してみませんか。
タリンのXmasマーケット
開催場所:旧市庁舎広場(ラエコヤ広場)
住所:Raekoja plats 1, 10114 Tallinn, Estonia
開催日:~2020年1月7日(火)
開催時間:10:00~19:00(飲食10:00~22:00)
カトリーナの小径
住所・営業時間:それぞれの店舗により異なる
レストラン・クーク
住所:Pikk 42, TALLINN, Estonia
電話:(+372)644-0431
営業時間:料理教室の予約のみ
HP:http://www.kokakool.eu/en/
サボイ・ブティックホテル Savoy Boutique Hotel
住所:Suur-Karja 17, 10148 Tallinn
電話:(+372)680-6688
HP:https://www.visitestonia.com/en/savoy-boutique-hotel
取材協力
エストニア政府観光局
[ALL Photos by SACHIKO SUZUKI]
sachikosuzuki 旅行記者、エディトリアル・ディレクター
出版社勤務や地球の歩き方編集を経て2001年に独立。世界60か国以上を頻繁に取材し、一期一会のハッピーな記事を書いています。JTBるるぶ「アンコールワットとカンボジア」初版制作。著書『もち歩きイラスト会話集タイ/池田書店』、『みやざきの自然災害』ほか。有限会社らきカンパニー主宰。「らき」はギリシャ・クレタ島の地酒の名前です。
ニンニク好きなら絶対に作ってほしい!悶絶するほど超美味なジョージア名物「
Jan 24th, 2024 | Nao
【2024年1月24日更新】ジョージア流ニンニク料理「シュクメルリ」。数年前某牛丼店のメニューに登場したことでも話題になりました。現地で食べたあのシュクメルリを再現したい! と記憶を頼りに何度も試作。改良を重ねてやっと納得いく味に辿りついたレシピをご紹介します。
【おうちで海外気分1】一度使ったらファンになる!時を超えて愛されるリトア
Feb 27th, 2021 | 鈴木幸子
麻(リネン)ファブリックを求めて25年という友人が行きついた究極のバスタオルは、リトアニア産のものでした。偶然にも筆者も2年ほど前のリトアニア取材で購入し、重宝していた麻バスタオル。一度使ってみるとたちまちファンになる、リトアニア産のリネンバスタオルについてご紹介します。
宮殿、遺跡、B級グルメまで!新旧の魅力に彩られたアゼルバイジャンの首都バ
Apr 8th, 2020 | Nao
南コーカサスに位置し、豊富なエネルギー資源によって発展を遂げつつあるアゼルバイジャン。首都バクーは近未来的な高層ビルやシルクロード時代の面影漂う旧市街が美しく調和。世界から注目を集める都市の一つです。今回は筆者が体験した、ジョージア(旧グルジア)から夜行列車で行く1泊2日のバクー旅をご紹介しましょう!
最先端のジョージアを堪能!料理も雰囲気もハイセンスなレストラン2軒【トビ
Mar 28th, 2020 | Nao
ロシアやトルコなどに隣接し、古くから独自の文化を育んできたコーカサスの秘境ジョージア(旧グルジア)。首都トビリシには歴史的な名所だけでなく、現代的でハイセンスなスポットも多く点在。新旧多彩な楽しみ方ができるのも魅力です。今回は地元のお洒落ピープルたちが集うレストランをピックアップ。最先端のカルチャーを感じてみませんか?
こんな大きな餃子見たことない!圧倒的なサイズ感を誇るジョージアの餃子「ヒ
Jan 18th, 2020 | Nao
中国はもちろん、ユーラシア大陸全体で食べられている餃子。国や地域それぞれに個性が光る餃子ですが、ジョージアのそれは驚くべき大きさとビジュアルを誇り、圧倒的なインパクトを放っているんですよ。今回はそんなジョージア版餃子「ヒンカリ」をご紹介!
想像以上にドラマティック!北欧タリンのクリスマスマーケットを現地ルポ【エ
Dec 17th, 2019 | 鈴木幸子
映画『アナと雪の女王』の舞台になったと言われるのはノルウェーの「ベルゲン」ですが、バルト三国のひとつ、エストニアのタリンのクリスマスマーケットを訪ねてみると、きっとこちらではないだろうかと思うほどファンタジーな世界が広がっていました。その夢のような様子を、TABIZINEライターが現地からレポートします!
ピカソが過ごしたお城が美術館に!芸術の街「アンティーブ」を現地ルポ
Jul 21st, 2019 | minacono
地中海に面した南仏の町「アンティーブ」。ピカソがアトリエとして使っていた場所「ピカソ美術館」があることでも知られています。また、日本でも人気のあるイラストレーター「ペイネ」の美術館もあり、ゆったりとした時間の中で、さまざまなアートに触れられますよ。
【連載】ベストシーズンを迎える海外の旅先 <7月編 ジョージア>
Jul 1st, 2019 | 春奈
この連載では、1ヵ月ごとに、その月にベストシーズンを迎えるおすすめの海外の旅先を紹介していきます。第7回目となる7月におすすめの旅先は、コーカサスの小国ジョージア。日本ではまだまだ認知度が低いものの、バックパッカーのあいだでは沈没地として有名で、エキゾチックな町並みに雄大な自然、世界屈指の美食など、知られざる魅力が満載の秘境です。
【絶景動画】ロシア・グルジア友好のモニュメントがまるでスパイ映画!
Jun 20th, 2019 | 石黒アツシ
旧ソビエト連邦の一部だったグルジアがジョージアと名前を変えたのが2015年。そのロシア・グルジア友好のモニュメントが絶景なんです。美しい雪の世界に浮かび上がります。動画でお楽しみください!
【動画】足がすくむルクセンブルクのパノラマエレベーターの一部始終!
May 17th, 2019 | 石黒アツシ
ルクセンブルク大公国は日本の面積の0.007倍で神奈川県よりちょっと大きい程度、人口も56万人ちょっととでとっても小さい国です。その位置は、フランス、ベルギーとドイツの国境が交わるあたり。その首都ルクセンブルクで、恐怖の爽快パノラマエレベーターに乗りました!