「醍醐寺」とは
地下鉄東西線の醍醐駅から徒歩10分。住宅街の中を醍醐山方面に向かって行くと総門があります。
貞観年間(859~877年)に、空海の孫弟子・聖宝が笠取山(現醍醐山)山上に密教の道場を開いたのが醍醐寺の始まりです。山全体が寺域とされ、境内は下醍醐、上醍醐に分かれています。200万坪に及ぶ広い境内には、国宝の金堂、五重塔をはじめ、国宝や重要文化財に指定されている数々のお堂や塔が点在しています。霊宝館に収蔵されている寺宝は約10万点以上。1994年に古都京都の文化財として世界遺産に登録されました。
提供元:京都の桜 フリー写真
また慶長3年(1598年)、豊臣秀吉が最晩年に開催した壮大な「醍醐の花見」でも知られています。この花見は三宝院裏の山麓で催されました。花見に際して700本の桜を植え、三宝院の建物と庭園を造るという身の入れよう。息子の秀頼や正室・北政所、側室の淀殿、大名ら1,300人余りが参加したといわれています。
平安時代から「花の醍醐」と呼ばれるほどの桜の名所であり、秀吉にとって醍醐寺での花見は憧れだったのでしょう。境内には枝垂れ桜、染井吉野、山桜、八重桜など多彩な桜約1000本が次々に咲き乱れます。
咲き誇る桜を望めるフレンチカフェ
門を入って右側の桜のトンネルを行くと霊宝館です。こちらには国宝や重文だけでも7万5000点以上、約10万点以上もの寺宝を収蔵しています。春と秋には特別展が行われています。
提供元:京都の桜 フリー写真
霊宝館の境内には、東西20m、南北15mとダイナミックに枝を廻らせて咲き誇る、樹齢180年の大木「醍醐大しだれ桜」があります。そのほかにも40本以上の桜があり、染井吉野としては京都で最古といわれる推定樹齢100年のものもあります。「醍醐の花見」の最後を飾ったという「白山大手毬」は、名前の通り手毬のように球状に花が咲くそうです。
そんな由緒ある見事な桜を愛でながら、ランチやカフェを楽しめる「Le Clos Sous le cerisier(ル・クロ スゥ ル スリジェ)」。大阪のフレンチレストラン「Le Clos(ル・クロ)」のオーナーシェフ・黒岩功氏によるプロデュースのフレンチカフェです。「Sous le cerisier」とは「桜の樹の下で」を意味します。元々あったカフェスペースを2018年10月にリニューアルオープンしました。
(C)ル・クロ スゥ ル スリジェ
店内はフレンチらしくトリコロールカラーをアクセントに、IKEAのインテリアをあしらったモダンでゆったりとくつろげる雰囲気です。
(C)ル・クロ スゥ ル スリジェ
窓の先には、「醍醐大しだれ桜」や「白山大手毬」が目の前に咲き誇ります。こんなカジュアルな空間で、秀吉も眺めたであろう由緒ある桜でお花見ができるとはうれしい限り!往時に思いを馳せながら、至福のひとときを過ごせます。
(C)ル・クロ スゥ ル スリジェ
テラス席もあります。
提供元:京都の桜 フリー写真
お花見しながらランチとスイーツを満喫!
「ジューシーなハンバーグ フランス人が考えた和風クリームソース」1,155円(税込)。小さな赤いココットには、ほど良いサイズのハンバーグが。ソースは和のあっさり風味です。小ぶりの見た目のわりに、おなかがいっぱいになりました。
主食にパンかライスを選べます(+176円・税込)。ショウガがたくさん入って温まる「薬膳ハーブスープ」は無料提供中。ドリンクセットでグレープフルーツジュース(+385円・税込)も一緒に注文しました。
ランチには「牛ホホ肉の赤ワイン煮込み」2,310円(税込)、パスタ1,210円(税込)や薬膳カレー1,155円(税込)、バケットサンド990円(税込)があります。
デザートには「醍醐寺マカロン」660円(税込)をいただきました。醍醐寺の文字や五重塔、御紋が描かれたオリジナルです。
ほかにもガトーショコラ770円(税込)や京抹茶パフェ935円(税込)、ソフトクリーム550円(税込)などのデザートがそろいます。テラスでスイーツを楽しみながらのお花見もいいですね。
提供元:京都の桜 フリー写真
醍醐寺は京都屈指の桜の名所であり、その中でもスケールの大きさと豪華さは別格です。「ル・クロ スゥ ル スリジェ」は、そんな歴史ある桜を間近に眺められる希少なカフェです。
毎年4月の第2日曜日には、「醍醐の花見」を再現した「豊太閤花見行列」が開催され、境内は終日にぎわいます。
秀吉が設計した三宝院の庭園、京都最古の建造物という五重塔など見どころ満載の境内や、霊宝館の宝物を見学しがてら、お花見をしながら優雅なひとときを過ごせますよ。
住所:京都府京都市伏見区醍醐東大路町22 醍醐寺 霊宝館境内
営業時間:11:00~16:00(ランチは14:00まで) ※季節変動あり(要確認)
定休日:月曜日(定休日が祝日の場合と、
春季・秋季・年末年始・五大力・毎月29日は営業)
※春季(3月20日~5月GW最終日)は入店に拝観料1,500円(霊宝館、三宝館、伽藍共通拝観券)が必要
URL:https://www.daigoji.or.jp/shop/sous-le-cerisier/
[photos by Yo Rosinberg]
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