巴奈馬
これはどの国でしょうか?ポイントは最初の「巴」を読めるかどうか。そもそも、この字は何と読むのでしょう?漢字辞典『漢字源』(学研)で4画の漢字を調べると載っていました。
「巴」は「ハ」「ヘ」と読み、もともと人が腹ばいになった様子を描いた象形文字だそうです。そのため、爬虫(はちゅう)類の「爬」も「腹ばいになる」といった意味を持つのだとか。
思えばフランスの首都パリも「巴里」と漢字で書きます。今回も同じように「ハ」ではなく「パ」と読んで「奈」+「馬」を組み合わせてみてください。中米の一角を占める国の名前になりませんか?
首都は国と同名です。同国の地峡を80kmにわたって開削して、太平洋と大西洋を結んだ画期的な運河も存在しています。もうわかりましたよね。答えは「パナマ」です。
パナマで人気のスポーツと言えば野球。近年ではサッカーも盛り上がっているようです。残念ながら、今回の東京オリンピックに野球チームもサッカーチームも出場しませんが、オリンピック関係でいえば、パナマ代表の自転車・陸上競技の選手合宿が愛知県今治市で開かれる予定でした。結局は新型コロナウイルス感染症の影響で中止になりましたが、パナマと今治市が姉妹都市提携しているために合宿地になっていたのです。
パナマのサッカー選手が地元のサッカーチームFC今治に移籍するなど、姉妹都市の関係はスポーツ交流を通じて深まっているようです。その意味で今治の人なら「巴奈馬」をすぐ読めたかもしれませんね。
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