【北野天満宮】梅花祭やライトアップも!京都随一の梅の名所
京都の梅の名所といえば、まずは思い浮かべるのが「北野天満宮」。祭神である菅原道真公が梅をこよなく愛したといわれ、梅苑や本殿前など約2万坪の境内一円に、寒紅梅、雲龍梅、思いのままなどの50種、約1,500本の梅の木が咲き競います。
境内の南側にあるメインスポット「梅苑」は、2022年1月28日(金)~3月下旬(開花状況により決定)に公開されます。茶屋が設けられ、お茶とお菓子も楽しめますよ。
また、2月25日(金)~3月13日(日)の金・土・日曜にはライトアップも開催予定。灯りにやさしく照らされた梅の花と香りに包まれ、幻想的なひと時を過ごせます。
道真公の命日である2月25日には「梅花祭(ばいかさい)」が開催され、神事が執り行われます。約900年の歴史を持つ祭典です。それとともに「梅花祭野点(のだて)大茶湯」が催され、近くにある花街・上七軒の芸舞妓が点てたお茶をいただくこともできます。
※2022年2月25日「梅花祭野点大茶湯」は、人数制限等の新型コロナウイルス感染症拡大防止対策を講じ開催予定。拝服券の頒布については、決定次第公式ホームページにてお知らせ。
【梅の見ごろ】
- 2月中旬~3月中旬
開苑期間:2022年1月28日(金)~3月下旬(開花状況により決定)
開苑時間:9:00~16:00(閉苑/受付終了15:40)
入場料:大人1,000円(中学生以上)、小人500円(茶菓子付)
ライトアップ期間:2022年2月25日(金)~3月13日(日)の金、土、日曜日のみ公開
ライトアップ受付時間:日没から20:00(閉苑/受付終了19:40)
※社会状況により、開苑期間や開苑時間を変更する場合あり
梅花祭・梅花祭野点大茶湯:2022年2月25日(金)
住所:京都市上京区馬喰町 北野天満宮社務所
TEL:075-461-0005
境内拝観時間:自由
楼門開閉時間:10~3月:5:30~17:30(※コロナ禍にて変更中)
※ライトアップ期間は夜間も開門。各行事のお知らせ記事をご参照下さい
URL:https://kitanotenmangu.or.jp/index.php
【京都御苑】市民にも親しまれる!京都を代表する梅の名所
明治になるまで天皇がお住まいになられた京都御所、京都大宮御所、京都仙洞御所、京都迎賓館、宮家・公家邸宅の遺構が遺る「京都御苑」。京都市民の憩いの場でもあります。約100ヘクタールに及ぶ広大な苑内に約180本の梅が植栽され、その内の130本は、苑の南西、蛤御門近くにある梅林に植えられています。
梅林では例年3月入ると見頃を迎えはじめ、中旬にピークを迎えます。それぞれの木の見頃が異なるので、その分長く楽しめますよ。紅梅、白梅、「思いのまま」という1本の木から白紅の色を咲き分ける希少な梅も。メジロやヒヨドリが蜜を求めて群がる様子に春の気配を感じられます。
苑の南に位置する九条池の北、公家の家格の頂点に立つ五摂家の一つ九条家邸宅にあったという「黒木の梅」も有名です。現在の木は、一度枯れたものに接ぎ木を施したもので、その名の通り樹皮が黒っぽいのが特徴。遅咲きの梅です。
苑内南西部の宗像神社の北や出水の小川の白梅、もちろん「京都御所」などほかの場所でも梅を楽しめるので、散歩がてら訪れてみてはいかがでしょうか。
【梅の見ごろ】
- 2月中旬~3月中旬
住所:京都府京都市上京区京都御苑3
TEL:075-211-6364(一般財団法人国民公園協会 京都御苑)
受付時間 8:30~16:30
入苑自由
URL:https://www.fng.or.jp/kyoto/
【二条城】天守閣跡を背景にした梅が美しい名所
徳川家康が天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛の際の宿泊所として築城した「二条城」。1867年(慶応3年)には15代将軍慶喜によって、二の丸御殿(国宝)の大広間で「大政奉還」が発表されたことでも有名です。絢爛たる桃山文化の遺構であり、徳川家の栄枯盛衰と長い日本の歴史を見つめてきた二条城は、世界遺産に登録されています。
その二条城内の南西部に梅林があります。城内に梅は約100本あり、そのほとんどがこの梅林に植えられています。梅林の歴史はそう古くはなく、1954年(昭和29年)に整備されました。紅梅、白梅、桃色梅、1本の木に紅白の花を咲き分ける源平咲き分け、枝垂れ梅などがあります。特に天守閣跡や内堀をバックにした光景が美しいといわれています。
梅林で実った梅は、毎年地元の方が収穫を行い、それらを活用した商品の販売収益を二条城に寄付されているそうです。
【梅の見ごろ】
- 2月下旬~3月中旬
住所:京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
TEL:075-841-0096
開城時間:8:45~16:00(閉城17:00)
入場料:一般620円、中高生350円、小学生200円
URL:https://nijo-jocastle.city.kyoto.lg.jp/
【城南宮】150本の枝垂れ梅が主役の「しだれ梅と椿まつり」を開催
伏見区にある「城南宮(じょうなんぐう)」は、平安京の南を守る神社として古くから朝廷に重んじられてきました。戊辰戦争の初戦となる鳥羽・伏見の戦いの場でもあります。社殿の西に広がる神苑にある「春の山」には、約150本の枝垂れ梅が華やかな薄紅色や紅白の花を咲かせ、春の訪れを告げます。「室町の庭」の「楽水軒」、「城南鳥居」の辺りも梅の見どころです。
花びらの色が濃くいきいきとしている咲き始めの頃には、人が少なくゆっくりと梅を愛でられます。満開時にはまさしく豪華絢爛! 特に「春の山」の入口付近の梅の美しさには目を見張るものがあります。散り始めの数日間は、花びらの絨毯も楽しめますよ。京都のほかの梅スポットとは表情の異なる、雅な風情を満喫できます。
2022年2月18日(金)~3月22日(火)には「しだれ梅と椿まつり」が開催されます。枝垂れ梅と苔の上に落ちた真紅の椿とが織りなす景色は、なかなか見られない絶景。お抹茶拝服(※現在は閉鎖)、梅の花を冠にさした巫女が梅の枝を手に神楽を舞う「梅が枝神楽」や、枝垂れ梅や椿などが並ぶ「植木市」も楽しめます。
枝垂れ梅の御朱印帖や、日によっては名物「椿餅」も購入でき、花も団子も満喫できるのがうれしいですね。
2022年2月18日(金)~3月22日(火)
お抹茶拝服:神苑拝観料とは別に300円以上の志納が必要(※現在は閉鎖)
梅が枝神楽:観覧自由 神楽殿表舞台 平日10時、土日祝10時と15時
住所:京都市伏見区中島鳥羽離宮町7番地
TEL:075-623-0846
拝観時間:9:00~16:30(受付終了16:00)
拝観料:大人(中学生以上)800円、小学生500円
【随心院】遅咲きの梅を楽しめる!絶世の美女・小野小町ゆかりの寺院
絶世の美女として知られる小野小町が晩年を過ごしたとされる「随心院(ずいしんいん)」。山科からさらに南の場所に991年に創建され、多くの五摂家出身者が入寺した格式ある寺院です。小野妹子や小町で知られる小野氏の根拠地の一つです。境内には千通の恋文を埋めたという文塚、化粧に使った井戸など小町ゆかりの遺跡が遺ります。
境内にある名勝「小野梅園」は、2022年3月12日(土)~27日(日)に開園されます。遅咲きの「はねずの梅」をはじめ、白梅や紅梅など約200本の梅が植えられています。
はねずとは唐棣(はねず)色のことで、鮮やかな朱色に近いオレンジがかった薄い赤色のことです。梅の品種の名ではなく、随心院の八重紅梅を称える言葉として使われてきました。はねずの梅の多くは「摩耶紅梅(まやこうばい)」という品種です。
毎年3月最終日曜に開催される「はねず踊り」は、小野小町と深草少将(ふかくさのしょうしょう)との恋物語『百夜通い(ももがよい)』を題材にした踊りです。開園最終日に訪れれば、踊りも一緒に楽しむことができますよ。
【梅の見ごろ】
- 3月中旬~下旬
住所:京都市山科区小野御霊町 35
TEL:075-571-0025
拝観時間:9:00~17:00(受付終了は16:30)
拝観料:大人500円、中学生300円
「小野庭園」入園料:300円
URL:https://www.zuishinin.or.jp/
【梅宮大社】神苑の梅で作ったジュースの接待も!洛西の名所
建立は奈良時代の750年頃と伝えられる古社「梅宮(うめのみや)大社」は、嵐山の南、桂川の近くに位置します。源氏、平氏、藤原氏とともに四姓の一つである橘氏の氏神としても知られています。梅との関係は詳しくは知られていませんが、その名の通り境内全域が梅の花で彩られます。市街地から離れていることもあって、のんびりと楽しめますよ。
境内全域に約35種450本も梅が植えられ、なかでも北と西神苑が見どころ。1本で紅白を咲き分ける思いのままや、枝が金色の金枝梅など希少なものもあります。3月下旬に山桜とともに咲く遅咲きの梅呉服(くれは)枝重、白牡丹、盤上の梅は遅咲きです。
毎年3月の第1日曜には「梅・産祭(うめうめまつり)」が開催されます。梅が見頃を迎える頃に、子授けと安産、産業繁栄を祈願し、神酒と神苑の梅で作った梅ジュースの無料接待(9:30~)を受けることができます。
【梅の見ごろ】
- 2月中旬~3月下旬
住所:京都市右京区梅津フケノ川町30
TEL: 075-861-2730
【神苑】
拝観時間:9:00~17:00
料金:大人600円、小人400円
URL:http://www.umenomiya.or.jp/
【車折神社】末社は芸能人に人気!枝垂れ梅と河津桜を同時に楽しめる
平安時代後期の儒学者・清原頼業を祭神とする、嵐山にほど近い「車折(くるまざき)神社」。桜の名所としても知られていますが、中門の奥には立派な枝垂れ梅があります。2月半ばに開花し、それに続き河津桜、寒緋桜、枝垂れ桜の渓仙桜などが次々と開花し、梅と桜を同時期に愛でることができる穴場です。メジロやヒヨドリが蜜を吸っている姿も見られますよ。
最近では、本社よりも末社の「芸能神社」がよく知られています。近くにある太秦映画村の映画関係者から信仰を集めるようになり、有名な芸能人の名が記された赤い玉垣が奉納されています。ファンの芸能人の名前を探しに訪れるのもいいかもしれません。
【梅の見ごろ】
- 3月上旬~3月中旬
【興正寺】京都駅近くにある隠れた名所
京都駅から徒歩約15分の場所にある「興正寺(こうしょうじ)」は、創建は鎌倉時代、親鸞聖人を開祖とする真宗興正派の本山です。明治時代にすぐ裏手にある西本願寺から独立しました。
境内の二階建ての楼門である三門近くに紅梅、白梅が植えられ、三門、御影堂、阿弥陀堂、灯籠と梅との光景が美しいといわれています。紅梅は白梅と比べると早咲きです。隣にある西本願寺の御影堂を背景にした梅も素敵です。
石灯籠の間からのぞく梅が、知る人ぞ知るフォトスポット。映える写真が撮れるはずですよ。
【梅の見ごろ】
- 2月中旬~3月中旬
【大豊神社】樹齢約250年の枝垂れ梅と枝垂れ桜との競演!
(C)Yo Rosinberg
哲学の道沿いにある「大豊(おおとよ)神社」は、887年(仁和3年)宇多天皇の病気平癒のために創建されました。後に応神天皇と菅原道真公を祀っています。鹿ケ谷一帯の産土神として信仰を集めています。神の使いとして狛犬ではなく、日本唯一といわれる狛鼠があることでも知られています。子年には全国から多くの参拝者が訪れます。
(C)Yo Rosinberg
本殿の前には、樹齢約40年の枝垂れ桜とともに樹齢約250年の枝垂れ紅梅が植えられています。季節には本殿を背景に梅と桜の競演を楽しめるのが見どころ。大豊神社の枝垂れ梅は遅咲きのため、少し早咲きの枝垂れ桜と見頃が重なり、めったに見られない光景を見ることができるのです。
南禅寺や銀閣寺への参拝、または哲学の道を散策がてら、例年3日間程度の歴史ある希少な梅と桜との競演を愛でに出かけてみてはいかがでしょう。約30本の椿も一緒に楽しむことができます。
【梅の見ごろ】
- 3月上旬~下旬
住所:京都市左京区鹿ケ谷宮ノ前町1
TEL:075-771-1351
拝観時間・日中随時
拝観料:境内自由
※コロナウイルスの感染状況により、時間や行事の内容が変更または中止となる場合があります。詳しくは各公式ホームページなどでご確認下さい。