Adam’s apple(アダムのりんご)って何?
みなさんは、Adam’s apple(アダムのりんご)が、実は体の部分を指す言葉だと聞いたことがありますか?
正解は「喉仏(のどぼとけ)」なんです!
例)Females also have Adam’s apple. However, it is not developed enough to be visible.
女性にも喉仏はありますが、見えるほどには発達していません。
Adam’s appleの語源
喉仏をAdam’s appleと呼ぶようになったのは、旧約聖書の創世記にあるアダムとイブの物語が語源と言われています。
聖書の中で、アダムとイブは禁断の果実であるりんごを食べて、知性を得るというくだりがあります。りんごを食べたアダムが神様に見つかりそうになり、喉に詰まらせてしまいます。その際にりんごが詰まったのが、「喉仏」の位置だったそうです。
詰まらせた果物はりんごではなかった!?
実際の聖書では、食べた果物がりんごとは書かれておらず、「禁断の果実」がりんごであったのかは現在も謎とされています。
りんごといえば、フランスやイギリスなどのヨーロッパ諸国や、日本では長野県といった比較的涼しいところが生産地として有名です。キリスト教発祥の地イスラエルなどでは、りんごよりは「イチジク」もしくは「バナナ」のほうが身近な果物だったとされ、現在はアダムとイブが食べてしまった果物は「イチジク」だったのでは? という説も有力とされています。
もし、これがほんとうならば、喉仏は「Adam’s fig(アダムのイチジク)」もしくは「Adam’s banana(アダムのバナナ)」であった可能性もありえたことになります。
【日本語もおもしろい】喉仏のどこに「仏(ほとけ)」がいる?
当たり前に使っていた「喉仏」という日本語も、よく考えてみると興味深く、なぜ「仏」なのか? と不思議に思えてきます。
本来は甲状軟骨が高くなっている部分「咽頭隆起(いんとうりゅうき)」のことを喉仏と呼びます。つまり、喉仏の一番隆起して見える部分は、柔らかい骨です。
火葬した際には、実際、喉仏自体は残らないのですが、そのすぐ上にある首の骨の一部(軸椎)が、仏様が座禅を組んで手を合わせているように見えるそうです。そのため、その仏様が手を合わせているように見える骨のあたりを「喉仏」と呼ぶようになったそうです。
ほかにもある意外な体の部分の呼び方
Adam’s apple以外にも、案外英語だとぱっと思いつかない体の部分の呼び方をまとめて紹介します。
わきの下 armpit(underarmでもOK)
おへそ belly button(おなかのボタン)
また、意外に知られていませんが、手の指と足の指は呼び方がそれぞれ違います。finger(指)は手の指にしか使えず、足の指にfingerを使うと必ず「くすっ」とされます。足の指はtoe(トー)が正解です。
難しい単語ではないのに知らないとまったく意味がわからないAdam’s appleの本来の意味と面白い語源を紹介しました。なかなか興味深いですよね。お友達とシェアしてもきっと盛り上がりますよ!
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