エジプトといわれてイメージするのは、黄金色の砂丘とピラミッド。しかし砂漠の西部には、不思議な形をした岩が点在する白砂漠が広がる場所があります。
約300キロに渡り続くこの一帯は国の保護区になっているそう。まるで雪が降り積もったような白砂は、太古の昔ここが海の底だった名残りなのです。
風により削られた自然のアート
鳥のような形、キノコのような形、花のような形・・・これらの石灰岩は、海底に積もった珊瑚などの死骸が石灰となり固まってできたもの。それが何千年もの間風にさらされ、このような形になりました。風の仕業とは思えないほど奇妙なオブジェの数々です。
こちらは見方によっては、人の顔のよう。
こちらは住居にも見えます。
別の惑星に降り立った気分に
白砂漠を眺めていると、砂漠というより宇宙の中の別の惑星にいるような気持ちになります。
こんな神秘的でわくわくする景色が広がる白砂漠ですが、地理的には砂漠の奥、孤立した場所にあります。近くにあるファラフラ・オアシスやバハレイヤ・オアシスからツアーで訪れるのが一般的だそう。
距離としてはファラフラ・オアシスの方が近いのですが、ツアーの数はバハレイヤ・オアシスの方が多いそうです。白砂漠にテントを張り、満天の星空を眺めながら宿泊するツアーもあるのだとか。
夕暮れ、シルエットになる白砂漠の奇岩群。まるでそこに街があるようです。
長旅の末、夕暮れ初めてこの風景を目にした古代の人々は、「やっと街についた!」と歓喜したのではないでしょうか。
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