パリを散歩すると様々な教会を目にします。ガイドブックに載っている有名教会を見物するのも楽しいですが、せっかくならゴシックの宝石とよばれる美しい「スタンドグラス」が拝観できる教会を巡ってみるのもいいですよ。有名なノートルダム大聖堂をはじめ、必見の教会を3つ紹介します。
ノートルダム大聖堂「咲き誇るバラの花」
パリの教会といえば、こちらの名前を挙げる方も多いはず。世界中の観光客を魅了し続けているノートルダム大聖堂(Cathédrale Notre-Dame de Paris)。歴史ある建物として名高い大聖堂ですが、ずらっと並ぶ美しいスタンドグラスも必見です。
直径13mほど、花をモチーフにしてつくられたスタンドグラスは「バラの花」と呼ばれ、多くの方々に愛されています。均整のとれた模様は、まるで万華鏡のようです。
天井に施されたスタンドグラスは、日の光を浴びると宝石のように輝きます。静粛な気持ちになれますね。
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聖堂内部には、スタンドグラスが並んでいますが、どれもひとつずつデザインが異なり、キリストの一生が描かれています。
大きくて美しいですが細部まで観るには肉眼では少し厳しいかもしれません。じっくり観察したい方は演劇用のオペラグラスなどを持っていかれるといいと思います。
サント・シャペル教会「360度、圧巻の美しさ」
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シテ島にあるゴシック建築のサント・シャペル教会(Sainte Chapelle)は、13世紀に王の命令によって製作されたパリ最古のスタンドグラスを見ることが出来ます。聖書の物語を再現してデザインされたスタンドグラスは、ほぼ360度に覆われています。息をのむような美しさという言葉がぴったりです。
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ひとつひとつの小さなグラスに、絵画のような模様が施されています。
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薄暗い教会内には、太陽により照らされたスタンドグラスの色とりどりの光が差し込みます。
時間とともに刻々と変化する表情にも注目です。
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礼拝堂の内部を覆う600平米もの美しく輝くスタンドグラスは圧巻の一言です。
サン・トゥスタッシュ教会「天に届くスタンドグラス」
16世紀に建築が始まり、約100年をかけて完成したサン・トゥスタッシュ教会(エグリーズ・サン・トゥスタッシュ/ Église Saint-Eustache)。高い天井に輝く、色鮮やかな美しいスタンドグラスは見逃せません!毎週日曜日には伝統的なパイプオルガンが演奏され、厳かな空気の中でスタンドグラスを眺めながら、優美なひと時を楽しむことが出来ます。
幻想的な雰囲気の中で、スタンドグラスの美しさが輝きを放っています。
キリスト誕生を描いたスタンドグラス。影もあり、まるで絵画のようですね。
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太陽光が差し込むと、様々な色が浮かび上がります。
物語が描かれているスタンドグラス。細部まで美しく、こだわりが溢れています。
どの教会のスタンドグラスも、歴史的価値のある素晴らしいものばかり。芸術の都パリでは美術館巡りが有名ですが、スタンドグラスを巡る旅をも企画するのもフランスならではの楽しみ方ではないでしょうか。
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