慌ただしい日常に流される日々。身が引き締まるような静謐な空気に触れ、心がしんとするような非日常の旅に出たくなります。
世界の人々を魅了し続ける京都は、古き良き伝統、美しい趣を残した日本の素晴らしい財産。UNESCO世界遺産に選ばれた寺院も多くあります。その世界遺産「天龍寺」塔頭を含む5つの非公開の寺の宿坊が、門戸を開きました。
寺で日本の礼節を学ぶ
原則「非公開」である世界遺産の寺などに、一棟一組限定で宿泊できます。歴史的な建造物で一晩を過ごすという機会は、滅多にあることではありません。歴史を重ねてきた寺は、過去の逸話をあなたに語りかけてくるかもしれません。門戸を開いた5つの寺では、座禅や読経、茶礼を行い、日本の文化「礼節」を改めて学ぶことでしょう。
織田信長の姉の安養院が創建 大慈院(大本山大徳寺)
臨済宗大徳寺派の大本山大徳寺は、京都の五山の一つ。大徳寺のほぼ中央にある非公開の寺が「大慈院(大慈院)」。天正13年(1585)大友宗麟の姉の見性院、織田信長の姉の安養院、村上周防守義明、山口左馬弘定等が檀越となり創建。枯山水の庭が広がる茶室「頓庵」では、僧自らお茶を点ててくれるそうです。朝の自由散策時には、本堂前庭にある紫式部碑を見てみましょう。
【1日目】
13:30 チェックイン
16:00 本堂にて坐禅体験
16:30 本堂にて読経体験
18:00 夕食
【2日目】
7:00 大徳寺境内地の自由散策
8:00 朝食
9:30 茶室にて茶礼
11:30 チェックアウト
<施設>
トイレ/有・洗面所/有・風呂/有・シャワー/有
冷暖房/有、ベッド/無(和式布団を利用)、無料WiFi/有
備品/加湿器、冷蔵庫、タオル類、歯ブラシ、等
1泊1組限定(1人~最大5人)
食事/含(近隣の日本料理店を利用)
UNESCO世界遺産 天龍寺の山内に位置する 永明院(大本山天龍寺)
UNESCO世界遺産・天龍寺の山内に位置する非公開の禅寺。臨済宗大本山天龍寺塔頭。天龍寺開山夢窓国師の法孫である太岳周祟禅師が応永20年(1413)開創。応仁の乱、蛤御門の変の2回に渡り消失しましたが、いずれも再興され、現在に至っています。伝統的な羽釜風呂、僧自らが案内してくれる嵐山散策も楽しみ。
【1日目】
13:30 チェックイン
15:30 本堂にて坐禅体験
16:15 本堂にて読経体験
18:00 夕食
【2日目】
7:00 嵐山の散策
8:00 朝食
9:00 天龍寺拝観等
11:30 チェックアウト
<施設>
トイレ/有・洗面所/有・風呂/有(羽釜風呂)・シャワー/有
冷暖房/有、ベッド/無(和式布団を利用) 、無料WiFi/有
備品/加湿器、冷蔵庫、タオル類、歯ブラシ、等
1泊1組限定(1人~最大4人)
食事/含(近隣の日本料理店を利用)
僧自らが腕をふるう普茶料理を味わう 海宝寺
僧自らが腕を振舞う普茶料理(中国から伝わる精進料理)を堪能できる非公開の禅寺。享保年間(1716-1736年)、萬福寺12代・杲堂元昶禅師によって創建。仙台藩の藩祖伊達政宗の居館跡といわれ、境内には伊達政宗手植の木斛や豊臣秀吉遺愛の手水鉢などが伝わっています。
【1日目】
13:30 チェックイン
15:00 仏殿にて坐禅体験
15:45 方丈にて写経体験
17:00 夕食(普茶料理解説)
【2日目】
7:00 仏前にて坐禅・読経体験
8:00 朝食
9:30 自由散策
11:30 チェックアウト
<施設>
トイレ/有・洗面所/有・風呂/有・シャワー/有
冷暖房/有、ベッド/無(和式布団を利用) 、無料WiFi/有
備品/加湿器、タオル類、歯ブラシ、等
1泊1組限定(1人~最大5人)
食事/含
春秋の紅葉が美しい日本庭園 真如寺(大本山相国寺)
暦応5年(1342)に夢窓疎石(夢窓国師)が将軍足利尊氏の執権高師直、尊氏の弟の足利直義の支援をうけて創建。客殿、書院、茶室などのほかに、2か所の池や木々と苔のひろがる緑豊かな庭園に囲まれた美しい境内を有しています。書院の眺望を楽しみ、僧侶が直接お茶を立てて振舞う茶礼を受けます。
【1日目】
13:30 チェックイン
14:30 周辺散策
17:00 茶礼と寺院の歴史説明
18:30 夕食
【2日目】
7:00 坐禅体験
8:00 朝食
9:00 自由散策
11:30 チェックアウト
<施設>
トイレ/有・洗面所/有・風呂/有・シャワー/有
冷暖房/有、ベッド/無(和式布団を利用) 、無料WiFi/有
備品/加湿器、タオル類、歯ブラシ、等
1泊1組限定(1人~最大5人)
食事/含(近隣の日本料理店の仕出しを利用)
東山を借景 光雲寺(大本山南禅寺)
疎水の水を引き東山を借景とした、京都市の名勝に指定される池泉回遊式の名園がある非公開の禅寺。開山は南禅寺開山大明国師(無関普門禅師)で、弘安3年(1280)の開創。もと摂津(大阪府)にありましたが、寛文4年(1664年頃)に移して再興されました。加藤清正が朝鮮から伝来した碼碯の有名な手洗鉢が庭の東北隅にあります。
【1日目】
13:30 チェックイン
14:00 寺院の説明等
15:30 坐禅・茶礼体験
18:00 夕食
【2日目】
7:00 周辺散策
8:00 朝食
9:30 自由散策
11:30 チェックアウト
<施設>
トイレ/有・洗面所/有・風呂/有・シャワー/有
冷暖房/有、ベッド/有(キング1、ダブル2、セミダブル1)/無料WiFi/有
備品/加湿器、冷蔵庫、洗濯機、タオル類、歯ブラシ、等
1泊1組限定(1人~最大5人)
食事/含(近隣の日本料理店を利用)
歴男、歴女にはたまらない旅
(写真はイメージです)
いずれのお寺も宿泊するのは、183,334円〜267,778円(税抜)/ 1泊2名と決して安くはないですが、世界遺産や非公開の施設に泊まるのは千載一遇のチャンス。金額だけでなく、自分にとっての価値を考えれば、お高くはないかもしれません。歴男、歴女のあなたは大枚叩いても行く価値を感じるかもしれませんね。
トイレやお風呂の水回りはきちんとリノベートされており、Wi-Fiも無料で完備されているので、歴史のある寺でも快適な旅ができそうですよ。
[日本の美を承継し、静謐を守る非公開塔頭寺院での禅・宿泊体験]
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[いろはにほん]
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