(C) Sara Aoyama
今年もやってきました、サンタコン。 12月第2土曜日は、ニューヨーク中にサンタが溢れます。
地下鉄にも、ストリートにも、タイムズスクエアにもサンタ、サンタ、サンタ。
2017年のサンタコンは雪の中
当日ニューヨークは朝から夜中まで1日雪
(C) Sara Aoyama
2017年12月9日（土曜日）は雪に恵まれ（？）、よりサンタイベントにふさわしい天候でした。スタートは10時からで、場所は421 8th Ave（32ndと33rd streetの間）にある郵便局Farley Post Office。偶然近所を通った筆者は、赤い軍団を発見。「ああ、そういえば今日はサンタコン」とニューヨークの風物詩を思い出しました。
いったいサンタコンってなに？
ニューヨークのアイコン エンパイアステート・ビルディングを背景に歩くサンタ達
(C) Sara Aoyama
サンタコンって実際、いったい何なのでしょう？
【サンタコンってなに？】
サンタコンとは、サンタの格好をした男女が集まるサンタ大会。
【なぜサンタコンをやるの？】
だって、面白いじゃない。
【どこでやるの？】
あらゆる場所で。後ろを振り向いてみて。もしサンタがいなかったら、ウェブサイトのロケーションで要チェック。
【参加には費用がかかるの？】
参加は無料。
【サンタコンの始まり】
サンタコンの始まりは、1994年にサンフランシスコから。
意訳 青山沙羅
出典 Santacon. About SantaCon
もう23年も続くイベントなのですね。現在では全米各州、カナダ、ロンドンやパリを始めとするヨーロッパ、北京など世界各地52か国396都市で開催。東京は2017年で9回目。開催場所や集合地は、サンタコンの公式フェイスブックで知らされます。
サンタコンにはルールがある
１日中マンハッタン中を徘徊するサンタたち
(C) Sara Aoyama
1.サンタコンに参加するためには、サンタの正装（上から下まで）をすること。赤いサンタ帽を被るだけではNG。サンタクロースのみならず、トナカイ、クリスマスツリー、エルフ（森の妖精）など、クリスマスに関するものならOK。テーマカラーは赤が望ましい（主催が“Party City”という仮装コスチュームがメインのパーティグッズ販売会社ゆえの販売促進）。
2.宗教に関わらず、ただ単純に楽しめ！
3.サンタは子供を怖がらせたり、泣かせたりしないこと。
4.サンタは公共の場所で酔っ払わないこと。
5.サンタはセキュリティ（警備員）や警察と揉め事を起こさないこと。歓迎されなかったら、速やかにそこから移動すること。
6.サンタは「ホーホーホー（Ho,Ho,Ho）」としか言わないこと。特にメディア関係者に何かコメントした場合、「サンタの公式意見」として報道されるため。
7.バーやクラブへ繰り出した場合は、立ち去る前に「現金できちんと支払うこと」。
意訳 青山沙羅
出典 SantaCon Guidelineより抜粋
上記のルールを見ると、３以降は雲行きの怪しいルールですね。何故なら・・・
ニューヨーカーは「サンタコンが嫌い」
(C) Sara Aoyama
ニューヨーカーは、実はサンタコンが嫌い（苦笑）。何故なら、過去にトラブルが多く起きているためです。ルールの3-7を守らない、地下鉄や公共場所で騒ぎ、トラブルを起こして他人にかける「悪いサンタ（Bad Santa）」を嫌がりました。酔っ払って夜中まで騒ぎ、ストリートで寝込んだりするサンタの無法地帯となるため、ニューヨーカーはサンタコン開催日を恐れたのです。
サンタコンのケンカ
【Fight At SantaCon / CBS New York】
夜間の集合地はバーやパブ
Any of these bars are participating in #SantaConNYC #charity pic.twitter.com/LKUsFS3nqZ
— Santacon NYC (@santacon) December 10, 2017
Report the SantaConNYC scene! See all the official SantaCon bars and clubs on Etch, Santa's official iOS App! Download it now!#officialsantaconapp https://t.co/0SYngFMW2D pic.twitter.com/JoAj3dgXOd
— Santacon NYC (@santacon) December 9, 2017
サンタコンはアルコールを出す飲食店と協賛しているのか、最終地はバーやパブ。
NY警察からサンタコンに対する注意
サンタコン開催日は、警官を増員して警備にあたります。近隣に迷惑をかけず、行儀よく振る舞うよう注意を促します。警官にとっても酔っ払いサンタは、バッドサンタなのです。
地下鉄にサンタ
(C) Sara Aoyama
ニューヨークシティ近隣住民のみならず、旅行客や全米他州からも参加するため、マンハッタン中混み合います。
バーやパブに群がるサンタ
(C) Sara Aoyama
日が暮れると、サンタたちはバーのはしご。
代金を払わない「飲み逃げサンタ」や、店を荒らす「無法サンタ」がいるため、「サンタコン参加者お断り」入店禁止の張り紙を貼る店も。
そしてサンタコン終了
地下鉄ホームで二日酔いの頭を抱えるサンタ
[Photo by Hideyuki Tatebayashi] ※無断で画像を転載・使用することを固くお断りします。
Do not use images without permission.
1年を締めくくる、どんちゃん騒ぎのサンタコン。日頃の憂さを晴らすのは大いに結構、でも他人に対する礼節を忘れずに。
例年よりは大人しくなったかなと思いますが、翌日の朝上記写真のような人を見かけました（苦笑）。
【SantaCon Is Coming To Town / CBS New York】
公式サイト https://www.santacon.info/
ツイッター https://twitter.com/santacon
Facebook https://www.facebook.com/SantaconNYC
PROFILE
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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