7月1日は、日本の象徴かつ世界遺産である富士山の山開きです。富士山に関する記事はTABIZINEでも人気が高く、日本人に最も愛されている名峰であることが伺えます。富士登山はもはや日本人のみならず、海外旅行客にも人気。誰もが「一度は登ってみたい」と思う憧れの山なのです。
そこで、「祝!富士山開山」として、富士山のトリビアを全8回の特集でお届けします。「へえ〜、知らなかった」「なるほど、そういえば」と思う情報が満載ですので、ぜひお見逃しなく。
第3回目は、「パール富士」について。あなたは、パール富士を知っていますか。
パール富士ってなに?
富士山は四季折々、時刻によって、さまざまな美しい姿を見せますね。その中で、あなたは「パール富士」をご存知でしょうか。
パールといえば、ネックレスや指輪で使われる真珠のことですね。真珠を連想させる満月が、富士山の山頂にかかった瞬間を「パール富士」と呼びます。富士山の頂上に真珠の粒をちょこんと乗せたような様子は、清楚で美しく、富士山マニアにも人気の高い絶景です。
「ダイヤモンド富士」と「パール富士」の違い
あなたは「ダイヤモンド富士」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんね。「ダイヤモンド富士」の方が一般的に知名度が高いようです。ダイヤモンド富士とパール富士はどう違うのでしょうか。
ダイヤモンド富士
写真提供:静岡県観光協会
「ダイヤモンド富士」とは、太陽が山頂にかかること。まるでダイヤモンドをのせたように、富士山をゴージャスに輝かせます。
パール富士
一方、「パール富士」は満月が山頂にかかること。ダイヤモンド富士に比べると地味かもしれませんが、柔らかく神秘的な印象を受けます。
「ダイヤモンド」は太陽、「パール」は月を意味します。まさに宝石のダイヤモンドとパールと同じで、それぞれ個性が異なり、違う良さがありますね。
【神秘的なパール富士 富士山頂から昇る月を撮影/KyodoNews】
希少価値が高い、パール富士
「パール富士」は満月時ですから、撮影チャンスは1ヶ月に2~3日しかありません。太陽の「ダイヤモンド」と比べてチャンスは大変少なくなります。梅雨時や空気が霞む夏は「パール富士」は望めず、良く晴れた満月となると年に数回しかありません。「パール富士」は希少価値が高いのです。
パール富士を撮影するには
神秘的な「パール富士」を撮影するには、空が澄んでいる秋から春が向いています。撮影チャンスは年に数回と難度が高いですが、富士山写真家 オイさんが運営するサイト「富士山とともに」に、場所・時間の詳細情報があり必見です。
●撮影時期 空が澄む秋から春が適期。
●撮影チャンス 年に数回
●早朝の「沈むパール富士」と、夕方の「昇るパール富士」がある。
●観測ポイント 御殿場や朝霧高原など
●「パール富士観測カレンダー」(富士山とともに)では、当日可能な撮影場所・時間の詳細な情報があり必見。
https://fujisantotomoni.jp/calendar/
プロのカメラマンが同行する、パール富士の撮影会(2018年12月)もありますよ。
>>> <写真撮影の旅>『竹下光士講師同行 初冬の富士山麓めぐり 朝霧高原から望むパール富士』【新宿出発】(クラブツーリズム)
自分好みのパール富士を探そう
「パール富士」は見る距離によって、パール(月)の大きさが変わります。
富士山から距離が離れる→富士山は小さくなり、パールは大粒に。ゴージャスなパールを求めるあなたに。
撮影の難易度が高く、「スーパームーン」などレアな現象が重なることがあり、マニアの心を惹きつけている「パール富士」。年に数回しかない出会いゆえ、神秘性を感じますね。
参照
[富士山のふしぎ100|偕成社]
[富士山とともに]
「【特集】あなたの知らない富士山トリビア〜今年も富士山登山の季節到来!〜」もお見逃しなく!