奈良の古民家ホテルで、ゆったり湯に浸かる |たったひとつを叶える旅<26>

Posted by: 青山 沙羅

掲載日: Nov 14th, 2018

旅の目的は「たったひとつ」が潔いと思いませんか。今回のたったひとつは、ゆったりと流れる時間を提供してくれる宿「うぶすなの郷TOMIMOTO」。広い敷地内にたった二部屋だけという、奈良の古民家ホテルです。

旅の目的は「たったひとつ」で良い

旅の目的は「たったひとつ」が潔いと思いませんか。
あれもこれもと盛りだくさんは、大人には野暮というもの。情報が氾濫している現代だからこそ、余計なものは削ぎ落として、自分の「たったひとつ」を選び取るのが粋。旅の荷物はシンプルに、期待だけを詰めて。

私たちがまだ訪れたことのない、未知の場所や絶景。
笑顔で迎えてくれる、あたたかい地元のひと。
生産地ならではの、新鮮で美味しいもの。

珠玉のように散らばる日本各地の魅力を発信する「ONESTORY(ワンストーリー)」。「ONE=1ヵ所」を求めて日本を旅するメディアから、私たちの「たったひとつ」が見つかりそうです。

「安堵(あんど)」という町の古民家ホテル

うぶすなの郷 TOMIMOTO「日新」の和室

カレンダーも残すところ2枚。今年中に終わらせなくてはいけないことに焦り、そして今年が無事終わるようにと気ぜわしいものです。そんな慌ただしい年末は、ホッとするものが恋しくなりますね。

奈良県の法隆寺近くにある、安堵町(あんどちょう)という静かな町には、聖徳太子が斑鳩宮から飛鳥まで通ったとされる太子道や太子創建と伝わる飽波神社があります。奈良県独特のゆったりとした時間の流れ、そして「安堵(あんど)」という名前に惹かれますね。

安堵町の古民家のホテルは、広い敷地内にたった二部屋だけ。人間国宝である陶芸家・富本憲吉氏の生家をリノベーションしたものです。

[聖徳太子ゆかりの市町村 奈良県]

二部屋だけの贅沢さ

うぶすなの郷 TOMIMOTO「日新」のベッドルーム

「日新」は、富本憲吉氏が愛用していた和室が印象的なお部屋。畳敷きの和室からはもちろん、お風呂からも日本庭園が眺められます。

うぶすなの郷 TOMIMOTO「竹林月夜」の檜が香る半露天風呂

「竹林月夜(ちくりんげつや)」は、和とイングリッシュスタイルの融合がテーマの品格のある一室。大正時代に建てられた蔵をリノベーションしたメゾネットタイプで、8名まで泊まることができます。

石灯篭のある坪庭を眺める広いお風呂で手足を伸ばすと、日常の疲れが湯に溶けていくことでしょう。観光地を歩き回る詰め込む旅ではなく、ゆったりと滞在を楽しむ宿です。

まほろば赤牛など奈良県特産のご馳走のもてなし

うぶすなの郷 TOMIMOTO レストラン 「五風十雨」

もともと母屋だった建物は「五風十雨(ごふうじゅうう)」というレストランに。は、宿泊者の朝食会場のほか、食事のみ利用可能。まほろば赤牛をはじめとする奈良県特産の食材でもてなしてくれます。

今回のたったひとつは、ゆったりと流れる時間を提供してくれる宿「うぶすなの郷TOMIMOTO」。私たちが旅へ向かわずにいられないのは、日常で求められない「たったひとつ」に出逢うためなのです。

PROFILE

青山 沙羅

sara-aoyama ライター

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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