街が光のイルミネーションで彩られる、インド最大級のお祭りが今年もやってきます。色とりどりのライトで飾られた街並は、夜でも眩しいばかりの明るさ!
このお祭りはサンスクリット語で『ディーパバリ(Deepavali)』、ヒンズー語で『ディワリ(Diwali)』と呼ばれ、インドを始めヒンズー教徒の多い世界の国々で行われる大切な行事です。インドのお正月と形容されることもある、煌びやかなディーババリの世界を覗いてみましょう!
なぜ「光」がテーマなの?
舞台は古代インドまで遡ります。ヒンズー教の神話と伝説を綴った古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」。この物語の主人公であるラーマ王子は、謀略により国を追放されてしまいます。その後、王子は魔王ラーヴァナとの戦いに勝利、14年間という期間を経て祖国に戻ってきた際に、人々は街中の家々に灯りをともして王子の帰還を祝ったことに由来するそうです。
豊穣を祝う日でもある
ディパバリーはラーマ王子の栄誉を讃える日であり、豊穣と幸運の女神ラクシュミをお祝いする日でもあります。ラーマ王子はヒンズー教の神の1人ヴィシュヌの権化とも言われており、ラクシュミの夫でもあります。
インドの一般家庭ではどう過ごす?
ディーパバリ前には大掃除をして、家の壁を白く塗り替えるお宅も多いようです。新しい服や靴を買いそろえ、ご馳走を用意して当日を待ちます。当日は家族や友人たちとご馳走を食べたり、贈り物をしたりして過ごすのが一般的。なんだかお正月のようですね! 実際にインドではこの日を会計年度としているため、ディーパバリはインド(ヒンズー教)の新年と呼ばれることも。
伝統料理にスイーツが並ぶ屋台、楽しいバザーにパフォーマンスなど
ディーパバリの時期には街中がライトアップされるほか、屋台には伝統料理やスイーツが並びます。さまざまな日用品が手に入るバザーもこの時期ならではの楽しみ。
インドでは、ラクシュミの像を担いで街中を練り歩くパレードのようなものも行われるようです。夜には盛大な花火でお祝いし、地域によっては、小さなランプを川に流す習慣もあるのだとか。
今年のディーパバリは10月22日。インドはもちろん、マレーシアやシンガポールなどインド系の人たちが多く暮らす国でも盛大にお祝いします。偶然居合わせたなら、屋台料理を頬張りつつライトアップを楽しみたいものですね。
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