ダシ文化の発達している京都は、おいしいうどんに出会える場所。京都に数あるうどん屋さんのなかでも、これまでの概念を覆すうどんに出会えるのが、銀閣寺近くに本店を構える「おめん」。おめんは、上州伊勢崎のユニークなスタイルのうどんです。薬味とともにダシに浸して食べる、新しいうどん体験が待っています。
「おめん」銀閣寺本店
京都・銀閣寺の近くに本店を構える「おめん」は、1967年創業のうどん屋さん。おめんで食べられるユニークなスタイルのうどんの発祥の地が、現在の群馬県にあたる上州伊勢崎。「おめん」という店名は、その土地の方言である「御麺」に由来します。
京都では、銀閣寺本店に加え、四条先斗町、高台寺と、観光の合間に立ち寄りやすい場所に出店。さらに、ニューヨークにも店舗があります。
銀閣寺本店は、名刹のある哲学の道というロケーションにふさわしい、和の情緒漂うなつかしい雰囲気の店舗。お座敷がメインの店内に足を踏み入れると、田舎の家に遊びに来たような心地よさに包まれます。
ユニークな薬味うどん
だし文化が発達している京都には、おいしいうどんが食べられるお店はたくさんありますが、おめんのうどんはちょっと変わっています。
おめんの看板メニューが、店名を冠した「おめん」。うどんというと、薄い色のスープに麺が浸ったかけうどんが思い浮かびまずが、おめんは濃いめのダシに麺をつけて食べる、つけ麺スタイルなのです。
しかも、単なるつけ麺ではありません。おめんのポイントとなるのが「薬味」。薬味といってもネギやショウガだけでなく、きんぴらごぼうや大根、ほうれん草、人参などのたっぷりの野菜を、ダシにつけて麺と一緒にいただきます。
一度で何通りもの味が楽しめる
カウンターでは、おめんに欠かせない薬味が次々と準備されていきます。一人や二人など、少人数での来店なら、カウンター席に座って、料理人の手さばきを眺めるのも楽しいもの。
薬味に使われるのは、素材本来のうまみが詰まった味の濃い野菜。それだけに、薬味をダシに浸すと少量でも味がはっきり変わるのがわかります。ごまと薬味を一種類だけ加えるのもよし、数種類の薬味をミックスしてみるのもよし。とろろ(期間限定)などのトッピングを追加注文するのもおすすめ。
さまざまな味の変化が楽しめ、一度で何種類もの料理を食べているかのような気分になれる、いままでにない「うどん体験」です。
つけ汁や薬味だけでなく、麺そのもののおいしさもピカイチ。おめんで出されるうどんは、100パーセント国産小麦を使用した自家製麺。季節や素材の状態に応じて水加減や塩、製麺方法を調整することで、コシのあるツルツルのうどんが生み出されています。
薬味がセットになったスタンダードなおめんに加え、天ぷらつきや、季節料理つきのおめんも人気。京都を訪れたら、知らなかったうどんの楽しみ方に出会ってみませんか。
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[All photos by Haruna]
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