石油と天然ガスの輸出で潤うブルネイ。東南アジアの一部でありながら、押し売りや止むことのない喧噪とは無縁の国でもある、今注目の旅行先です。そんなブルネイには、しっとりした大人の魅力が満載。今日は、ブルネイで楽しめる旅の仕方をご紹介します。
天然資源で潤う豊かな国
ボルネオ島北部に位置し、国土面積はちょうど三重県とほぼ同じのブルネイ・ダルサラーム国。豊富な石油と天然ガスの産出で、国の経済は高い水準を誇り、社会福祉も充実しています。国民は、マレー系が約7割を占めますが、他にもインド系や中華系住民、そして先住民がおり、複数の文化が混ざり合っています。
首都は、バンダルスリブガワン。国教はイスラム教。マレー系住民が多いことから公用語はマレー語ですが、英語も広く使用されています。のんびりと大らかな国民性で、東南アジアによくある押し売りもありません。また、アルコール類は販売されていないため、パーティー目的の若者には敬遠されるようです。
カンポンアイールと呼ばれる、ブルネイ川の堤防にある水上集落。約2万人が住むと言われており、集落には学校、モスク、警察署、消防隊まであるそう。ここから一歩も出ることなく生活できてしまいそうです。
スルターン・オマール・アリ・サイフディーン・モスクは、1958年カンポンアイールのすぐお隣に建設された王立モスク。28代目のスルタンにあやかり命名されました。バンダルスリブガワンでは最も高い建物です。モスクを取り囲むラグーンは人工ですが、その美しさは東南アジアでも有名。モスク内は、最高級のイタリア製大理石が敷き詰められているとか。
ブルネイに来たら、伝統工芸品をお土産にしましょう。こちらは、トゥドゥン・ドゥランと呼ばれる食卓カバー。ちょうど、昭和時代に日本の一般家庭で使われた「蚊遣(かやり)」のようなものです。とてもカラフルなので、インテリアにもなりそうですね。
ラグジュアリーリゾートとしての魅力
ブルネイはとても小さな国ですが、世界でも珍しい7つ星ホテルが建設されるなど、ラグジュアリーリゾートとしても人気を集めています。1年を通じて熱帯雨林気候を楽しめるのも、魅力のひとつ。
© The Empire Hotel &Country Club Brunei公式ページ
7つ星ホテルThe Empire Hotel & Country Club Bruneiは、2000年10月にオープンしました。ブルネイ唯一のビーチリゾートも併設した最高級ホテル。さらに、7つのレストラン、ショッピングアーケード、そしてプールまで楽しめる、まさに至れり尽くせりのリゾートです。
ホテル併設のゴルフコースは、18ホール。数々の受賞歴を誇ります。観光も良いけれど、大人のリラックスタイムも楽しみたい欲張りな旅人も大満足の設備です。
東南アジア最大にして、もっとも豪華なアミューズメントパークJerudong Park Playground(ジュルドン・パーク・プレイグラウンド)。国王の48回目の誕生日を記念し、1994年に建設されました。2000年まではなんと入場無料だったそう。ただ、今日は部品不足などで多くのコースターが休止しているそうです。こんな部分には、東南アジア独特の「のんびりさ」が感じられますね。
豊かな経済力もあり、完全車社会のブルネイ。そんな理由から、治安は良好ですが、特に日中外を歩く人はまばらだと言います。アジア独特の喧噪やパーティーから距離を置き、心行くまでのんびりできるブルネイ。その独特の空気を感じながら、ゆっくりと過ごしたいですね。