マインツの旅~ドイツ三大大聖堂とシャガールのステンドグラスに会いに~

Posted by: 春奈

掲載日: Jun 12th, 2019

中世の時代に「黄金のマインツ」と称えられた、ドイツ中西部の都市マインツ。ドイツで三本の指に入る大聖堂に加え、シャガールのステンドグラスがあるザンクトシュテファン教会がハイライト。フランクフルトから約30分という抜群のアクセスを誇り、短期間でも満喫できるマインツは、フランクフルトの代替宿泊地にもぴったりです。

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黄金のマインツとうたわれた宗教都市

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ドイツ中西部に位置するマインツは、ラインラント=プファルツ州の州都。フランクフルトからも近く、古くから重要な交易拠点として栄えてきました。

8世紀に「ドイツ人の使徒」と呼ばれるボニファティウスが司教に就任してからは、ドイツで最も重要な宗教都市に。大きな権力をもつ司教都市として栄え、「黄金のマインツ」とうたわれました。

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活版印刷を発明したグーテンベルクの生誕地としても有名。街の中心には、グーテンベルクの像が誇らしげに立っています。

ドイツを代表する大聖堂

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マインツの代名詞ともいえるのが、「ドイツ三大大聖堂」にも数えられる大聖堂。古典的な力強さをもつ重厚な姿は、名実ともにマインツのシンボルです。

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マインツ大聖堂の建設が始まったのは、975年ごろのこと。その後、増改築を繰り返すなかで各時代の建築様式を採り入れてきたため、ロマネスク様式をベースにしながらも、ゴシック様式やバロック様式が混在する建造物となりました。

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後の時代に建てられた大聖堂に比べると、内部は簡素で「質実剛健」という形容がぴったり。高い天井と太い柱が印象的で、精巧な司教の彫像は、かつての彼らの権力の大きさを物語っています。

マルクト広場

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大聖堂の前に広がるのが、マルクト広場。「市の立つ広場」という意味で、毎週火・金・土曜日の7~14時頃には朝市が開かれ、中世の商業都市のにぎわいがよみがえります。

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地元産の野菜や果物に加え、ハチミツやワインなども出店されるので、ローカルなお土産を見つける絶好の機会。売り手とのコミュニケーションを楽しみながらのショッピングは、素敵な旅の思い出になりそうです。

また、アドベントの時期に開催されるクリスマスマーケットも有名。マインツのクリスマスマーケットは、日本では有名ではありませんが、ドイツではあたたかみのある美しいクリスマスマーケットとして人気です。

ザンクトシュテファン教会

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近年、大聖堂に勝るとも劣らないほどの人気を集めているスポットが、ザンクトシュテファン教会。実はこの教会、シャガールが手がけたステンドグラスがある教会として、知る人ぞ知る存在なのです。

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フランスやイスラエルなどで教会ステンドグラスを制作しているシャガールですが、ドイツではこのザンクトシュテファン教会だけ。しかも、ザンクトシュテファン教会のステンドグラスは、シャガールが生涯最後に制作したステンドグラスといわれる貴重なものです。

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魚の飾りがついている可愛らしい扉を開ければ、神秘的な青の世界が広がります。一目でシャガールのものとわかる独特のタッチと、幻想的なシャガールブルーは、まるで深海のよう。青のグラデーションを眺めていると、不思議な安らぎが心を満たしてくれます。

美しい旧市街の街並み

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これといった目的がなくても、街歩きが楽しいマインツ。旧市街には可愛らしい木組みの建物が残っており、そこだけ時が止まったかのような風景が残っています。

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観光地であり、大学町でもあるだけに、おしゃれなレストランやショップも豊富。雑貨屋さんをのぞいたり、カフェでひと休みしたりしながら、散策を楽しみましょう。

グーテンベルク博物館

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大聖堂の近くにあるグーテンベルク博物館も、来訪者が絶えないマインツ観光の目玉のひとつ。

1455年、金属加工職人で印刷業者でもあったヨハネス・グーテンベルクは、最初の出版物「グーテンベルク聖書」を刊行します。それまでは、書物の複製を手作業の筆者に頼っていたわけですから、グーテンベルクによる活版印刷の発明は、世紀の大発明だったのです。

グーテンベルク博物館では、グーテンベルクの人生のみならず、印刷の歴史全般を紹介しており、グーテンベルク聖書をはじめとする、初期の印刷物は特に貴重。中国、韓国、日本など、他国の印刷技術なども紹介されており、幅広いテーマで印刷の歴史を学ぶことができます。

時代ごとの印刷機も展示されており、グーテンベルクと同時代の印刷機を使ったデモンストレーションも必見です。

フランクフルトの代替宿泊地にも

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マインツ中央駅へは、フランクフルト中央駅からSバーン(近郊列車)でわずか40分。フランクフルト空港にいたっては、わずか25分前後というアクセスの良さです。

フランクフルト空港を利用する際、フランクフルトでこれといってやりたいことがないのなら、かわりにマインツに宿泊するのもおすすめ。マインツ中心部のおもな観光スポットは3~4時間程度で周れ、短時間の滞在でも満足できるうえ、ショッピング施設も充実しているからです。

そのうえ、中心部だけなら徒歩で十分なので、市内で公共交通機関を利用するわずらわしさもありません。

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ドイツでは比較的大きな都市でありながら、見どころがコンパクトにまとまっていて、観光しやすいマインツ。次のドイツ旅行では、マインツを選択肢に加えてみませんか。

取材協力:ドイツ観光局
[All photos by Haruna]
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PROFILE

春奈

Haruna ライター

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・コラムニスト・広報として活動中。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。半年間のアジア横断旅行と2年半のドイツ在住経験あり。現在はドイツ人夫とともに瀬戸内の島在住。

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