イングランド南部のライ。中世の面影をそのまま残す街並は、絵本の世界に迷い込んだような愛らしさが魅力。今回はイギリスで最もかわいい街の一つとも言われるライをご紹介したいと思います。
中世の趣を残す街並
ロンドンから鉄道で約1時間半のライ。街自体は小さく1時間もあれば一周できてしまうほど。丸い石を敷き詰めた石畳や蔦が絡まる古い建物は、まる中世の世界にタイムリップしたかのような気分に。
漆喰の壁に黒い木枠を配したチューダー様式の建物。石畳が似合う細い路地は風情たっぷりです。
街のシンボルでもある、1561年に建造されたセント・メアリー教会。正面に見える時計は、イングランドの教会で使われているものとしては最古のようです。
教会の上には街並が見渡せる展望台が。レンガ色の三角屋根と煙突は、ノスタルジックなかわいらしさです。
ライはアンティークの街としても有名。個性あふれるアンティークショップや雑貨屋が軒を連ねます。
レトロ感あるキッチン用品を中心に扱うカントリー・ウェイズ。とっておきの掘り出し物を見つけたくなりそうな雰囲気。
テントがかわいらしい花屋さん。街に華やかな彩りを添えているようです。
創業1156年の老舗旅籠
石畳のマーメイド・ストリート沿いにあるホテル、「マーメイド・イン」。1156年に創業し、1420年に再建されたホテルは建物自体がアンティーク。
かつてライは海岸線に面し、港町として繁栄した時代がありました。このホテルはその頃に密輸人たちの溜まり場として使用されていたことでも有名。現在でも建物には当時の隠し部屋や秘密の通路など、ちょっとドキドキしそうな仕掛けが残されているようです。この一風変わった歴史から訪れるゲストは後を絶たないとか。
古き良き時代の流れを感じる客室。深紅の絨毯と重厚感ある天蓋付きのベッドが中世の雰囲気たっぷりです。ライはロンドンから日帰りも可能ですが、せっかくなら1泊して、タイムスリップした気分をたっぷり味わいたいですね。
[The Mermaid Inn in Rye]
[Photo by Shutterstock.com]