京都 楊谷寺
明月院ブルーのあじさい寺
鎌倉 明月院
「あじさい寺」として知られる、鎌倉の明月院。別世界へ誘うように、参道脇に咲くあじさいは「明月院ブルー」と言われ、雨露を含んで佇む姿はしっとりとした風情があります。
青もみじのリフレクション
京都 瑠璃光院
瑠璃色に輝く浄土の世界をあらわした「瑠璃の庭」は、春は輝く緑に、秋は錦秋の紅葉に染まります。雨に洗われた青もみじは、書院の写経机でのリフレクションも一際鮮やか。
雨に濡れても、きりりと背筋を伸ばして
滋賀県 カキツバタ(平池)
平池と呼ばれる小さな湿地に咲く、1万本ものカキツバタの花。雨に濡れた山々の緑と、濃い紫色の鮮やかなコントラスト。雨に濡れても、きりりと背筋を伸ばすカキツバタの潔さに憧れます。
水神の総本宮
京都 貴船神社
京都の奥座敷にある貴船神社は、全国二千社を数える水神の総本宮。水の神様なので、水を使う職業(酒、醤油、染織、消防士)、料理人、水商売の人達に厚く信仰されています。水は万物の生命源であり、燃え盛る火を鎮められるのも水。神社の名前の「貴船」を「きぶね」でなく「きふね」と発音するのは、清らかな水がいつまでも濁らないようにとの願いが込められているからだそうです。
清らかな水でしか咲かない水中花
滋賀県 梅花藻(地蔵川)
滋賀県米原市にある醒井(さめがい)地区の地蔵川には、例年5月中旬から8月下旬頃まで、可憐な水中花「梅花藻(ばいかも)」が花開きます。地蔵川は、2008年6月に環境省の「平成の名水百選」に選ばれた「居醒の清水(いさめのしみず)」から湧き出ており、年間を通じて14度程度で、涼しい清流でないと生息できない梅花藻に適しているのです。
緑響く風景
長野県 御射鹿池
写真提供:茅野市
絶景マニア・写真愛好家に知られる長野県の御射鹿池(みしゃかいけ)。近代日本画の巨匠・東山魁夷氏の有名な作品「緑響く」のモチーフにもなっています。水鏡となった風景は、神秘的な美しさを見せてくれます。雨が降ると、くっきりとした水面の映りこみは期待できませんが、雨で磨かれた緑がぼんやりと映り込む水面はまた幻想的です。
あじさい電車
神奈川県 箱根登山鉄道
紫陽花(あじさい)が咲く時期の箱根登山電車は、「あじさい電車」の愛称で親しまれています。箱根の山を登りつつ、線路沿いに咲き誇る紫陽花を眺める、梅雨時ならではの小さな旅。各駅の標高差により、開花時期が異なるため、7月下旬頃まで楽しむことができます。
国内屈指の透明度を持つ水が育てるわさび
長野県 大王わさび農場
信州安曇野にある、北アルプスの湧水で育つわさびの農場。国内屈指の透明度を持つ水が流れるわさび農場は、北アルプスが一望でき、ウォーキングコースも整備。清流と爽やかな空気に清められ、信州らしさを満喫。天気が変わりやすく、筆者が訪れた時はいつも雨でしたが、何度訪れても満足できる大好きな場所。わさびは抗菌作用があるせいか、気分もスッキリ。敷地内には、1990年公開の黒澤明監督の映画「夢」の舞台になった、モネの絵画のような「蓼川水車小屋」もあります。入場無料。
蓼川水車小屋
梅雨の雨は、大地を潤す「恵みの雨」。花咲かせ、水田を潤わせて秋の実りをもたらします。日本が名水に富み、緑にあふれるのも梅雨のおかげ。光り輝く夏がうれしいのは、梅雨時期を経過後にやってくるからだと思いませんか。
■参照
2021年梅雨の見通し 梅雨明けも早い予想 東海以西は雨量多く ウェザーニュース 2021年5月21日
[Photos by Shutterstock.com]
sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。
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