日本には何と200近くの郷土富士があると言われています。郷土富士とは富士山に似た全国各地のご当地富士になりますが、その中で一体どのご当地富士が最も美しいのでしょうか?
そこで今回は、国家資格・通訳案内士の地理試験でも頻出すると言われる重要な郷土富士を3つ紹介したいと思います。
1:開聞(かいもん)岳|薩摩富士 924m
郷土富士の人気ナンバーワンと言われる山が、開聞岳(薩摩富士)です。薩摩富士は実際の富士山と違い標高が低いのですが、富士山のように典型的な円すい状をしているため郷土富士の代表として認知されています。
鹿児島県の薩摩半島の南端に位置しており、近くには日本最南端の駅である西大山駅があります。西駅ホームからの眺めも格別ですので、鹿児島旅行ではぜひとも立ち寄りたいですね。ちなみに西大山駅から東京駅までは1,550kmあるみたいですよ。
2:羊蹄(ようてい)山|蝦夷富士 1,893m
札幌の南西の方向、支笏湖洞爺(しこつとうや)国立公園の北側に位置する羊蹄山も郷土富士の1つとして圧倒的な人気を誇ります。近くにはオーストラリア人など外国人観光客にも大人気のスキーリゾート、ニセコがありますが、ニセコや倶知安(くっちゃん)町から眺める羊蹄山は本当に美しいです。
ちなみに北海道の北端、宗谷岬や稚内の西側の日本海に浮かぶ利尻島の利尻山(利尻富士)も郷土富士として圧倒的な人気を誇ります。利尻礼文(れぶん)サロベツ国立公園にも認定される美しい島ですので、一度は足を運びたいですよね。
3:大山(だいせん)|伯耆(ほうき)富士 1,729m
最後は鳥取県の西部にある大山です。この山はどこから見ても美しいのですが、かつて日本海側を盛んに交通していた北前船の船乗りのように、海上から遠望するとまた独特の迫力が楽しめます。
島根県の島根半島から隠岐(おき)諸島へ海峡を渡る汽船が出ています。特に隠岐の西郷港へ向かう航路で後ろを振り返ると、地蔵崎の灯台や美保湾越しに大山が眺められます。
かつて日本の商品経済の発展を支えた西周り(日本海側)航路の船乗りになった気分で、大山を拝んでみてください。
以上、日本の郷土富士を紹介しましたが、いかがでしたか? 日本には本家の富士山に勝るとも劣らない美しい郷土富士がたくさんあります。旅の目的地の1つとして、旅行ルートにぜひ組み込んでみてくださいね。
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