マヤ文明とは何か
※画像はイメージです。
マヤ文明は、紀元前1,800年から16世紀前半まで、現在のメキシコ・グアテマラ・ベリーズ・ホンジュラス・エルサルバドルにまたがる「中米」に存在した文明です。
マヤ文明と聞くと、熱帯雨林のジャングルの中にあるピラミッドなどの遺跡を想像してしまいますが、マヤ文明が存在した頃の環境は多岐に渡ります。例えば、「チチェン・イッツァ遺跡」は低木林に囲まれているのです。
また、巨大なピラミッド神殿を築いたほか、マヤ象形文字、天文学、暦など驚くほど高度な文化を残しました。
マヤ文明の謎・不思議4選
※画像はイメージです。
ここでは、マヤ文明の儀式や習慣、崩壊の謎、マヤ人の起源の4つについてご紹介します。
血なまぐさい儀式
マヤ文明は「血」を重んじていたことがわかっています。王は黒曜石のナイフなどを使い自らを傷つけ、血を流すことで、その神聖な立場を守ろうとしたそうです。またメキシコとグアテマラの国境付近にある「ヤシュチラン遺跡」の石碑には、女性が舌に斜めに穴を開け、そこに紐を通しているシーンが描かれています。このように、王をはじめとした貴族らは、神々に血を捧げていたといいます。
また、「チチェン・イッツァ遺跡」の聖なる泉「セノーテ」では、人を泉に投げ込む儀式が行われていたとか。さらにマヤ最大の球技場では、神々の生贄を決めるための球技が行われていたそうです。
奇妙な風習
マヤ人は子どもの頃から眉と眉の間に樹脂の塊をぶら下げて、それを両目で見る訓練を行なっていたとか。これは「キニチ・アハウ」という太陽神が斜視であることが理由と考えられているそうです。また、歯に切れ込みを入れたり、削ったり、宝石を埋め込んだりしていたといいます。
加えてマヤ人には、子どもの頃から額を平らにする「頭蓋変形(とうがいへんけい)」という風習も。これは身分の高いマヤ人が行なっていたため、身分を示し、一般人と明確に区別するための行為だったと考えられています。
マヤの崩壊の謎
マヤ文明はいきなり崩壊したのではなく、9世紀から100年ほどの時間をかけて徐々に崩壊していったとか。とはいえ、9世紀頃から突然、マヤ低地南部の多くの都市が放棄され、人口が激減したことは事実です。そのため、戦争が起こった説、交易ネットワークが変わった説、洪水やハリケーン、地震といった自然災害説などが唱えられていますが、その理由は明らかになっていません。
マヤ人の起源
マヤ人は南米からやってきた人々であると考えられています。紀元前4,000年までにトウモロコシを主食とするようになり、それによってマヤ人の社会や文化が大きく発展したとされているのです。
一度は見たい! マヤ文明の遺跡3選
ユカタン半島先端部に位置する「チチェン・イッツァ遺跡」は一見の価値あり。1988年に世界遺産に登録された貴重な遺跡でもあり、9層からなるピラミッド「エル・カスティーヨ」をはじめ、神殿、宮殿、球戯場、天体観測所が残っています。メキシコのリゾート地「カンクン」から車で約3時間とアクセスしやすいのも魅力です。
また、9世紀ごろまで栄えたマヤ文明の巨大都市である、グアテマラの「ティカル国立公園」も見逃せません。高さ65mの急勾配なピラミッドのほか、神殿やテオティワカン文化の影響を受けた3,000もの建造物が存在します。9世紀頃、この都市からマヤ人たちは立ち去りましたが、その理由はいまだに明らかになっていません。
さらにベリーズの北部に位置する「ラマナイ遺跡」は、数あるマヤ遺跡の中で、もっともユニーク。ボートでリバークルーズを楽しみながらのアクセスとなるため、冒険家気分を最大限に味わえますよ。また、ベリーズ最大のマヤ遺跡であり、壁面に巨大な人面の浮き彫りがある神殿が見られるのもポイントです。
[参考]
マヤ文明と終末論の真実|ナショナルジオグラフィック
マヤ人とは何者だったのか? 古代文明の謎を解き明かす|ナショナルジオグラフィック
UNESCO
[All photos by Shutterstock.com]
Ayami ライター
フリーライター。劇団員、OL、WEB編集ライターを経て、フリーランスになる。辛い食べ物、東南アジアが大好き。旅するように生きるのが人生の目標。
【古代マヤ文明の謎と不思議】血なまぐさい儀式や奇妙な風習など4選!おすす
Jul 17th, 2024 | あやみ
「マヤ文明」とは、紀元前から16世紀ごろまで、中央アメリカのグアテマラからユカタン半島にかけての地域で栄えた古代文明です。ピラミッド型の大神殿や祭礼場、裁判所、市場などが建設されました。今回は、そんなマヤ文明の謎と不思議にフォーカス。いまだに解明されていない謎や不思議はもちろん、一生に一度は訪れたいマヤ文明の遺跡もご紹介します。
【完売続出アイススラリー飲んでみた!】どこで買える?どんな味?自宅での作
Jul 16th, 2024 | Mayumi.W
【2024年7月16日更新】夏の暑さを前に、お出かけやスポーツも億劫になってしまいそうな今日この頃。熱中症も気になりますよね。そこで今回は、そんな夏の暑さに効果が期待できるという話題のアイススラリーを試してみました。そもそもアイススラリーとは? どこで買える? ポカリスエットのアイススラリーはコンビニで売ってる? どんな味? 自作するなら作り方は? 水筒で持ち運びできる? などFAQや飲むタイミング、値段など注目のドリンクを徹底調査!
【日本三選星名所】長野「野辺山高原」・沖縄「石垣島」もう1カ所は?見どこ
Jul 16th, 2024 | あやみ
幾千もの星の輝きを眺めているうちに、自分の存在をちっぽけに感じて、小さな悩みが「どうでもいいこと」に思えた経験はないでしょうか。きれいな星空には人の心を癒す効果があるのかもしれません。今回は、日本三選星名所に挙げられる長野「野辺山高原」と沖縄「石垣島」、岡山県「美星町」それぞれの見どころと、誰がこの3カ所を選んだかをご紹介します。
【日本に14カ所ある「ブルーフラッグ」認定の美しいビーチとは?】きれいで
Jul 13th, 2024 | TABIZINE編集部
ビーチやマリーナ、観光船舶を対象とした「ブルーフラッグ」という国際環境認証をご存じでしょうか? 特にヨーロッパでは「きれいで安全、誰もが楽しめる優しいビーチ」として広く認知されているのだとか。実は日本でも、厳しい審査をクリアして認証を受けた14カ所のビーチとマリーナがあります。今回は、日本のブルーフラッグ取得ビーチとマリーナをご紹介。2024年の海水浴情報も合わせてお届けします。
【不完全は美しい】日本特有の感性「侘び・寂び」とは?|連載・日本人の美意
Jul 11th, 2024 | 其田雪花
連載「日本人の美意識」では、さまざまな角度から改めて日本について知り、考えるきっかけをお届けします。第三回は「侘び・寂び」がテーマ。「侘び・寂び」の意味とは? 不完全であることを愛でる日本特有の精神を深掘りしてみましょう。
【岐阜「モネの池<名もなき池>」のスマホ撮影方法!】見頃の季節・時間もご
Jul 10th, 2024 | sorano
岐阜県関市にある名もなき池、通称モネの池。絵画のようなこちらの写真、旅行が好き、絶景が好きな方は一度は見たことがあるのではないでしょうか。今回は絶景ハンターの私が実際の撮影体験をもとに、モネの池の撮影方法やおすすめ加工方法、ベストシーズンや見頃の時間帯、行き方までご紹介します。
【京都を代表する避暑地「鞍馬山」で涼を取ろう!】天狗伝説・歴史・見どころ
Jul 10th, 2024 | あやみ
京都市街地の北部から北山までの一帯「洛北」に位置する「鞍馬山」は、古くから避暑地として知られる霊山です。気温は京都市中心部よりも5〜6度低いとされ、夏こそ訪れたいスポットといえるでしょう。今回は、鞍馬 ... more
【日本三大怪談】「四谷怪談」と「番町皿屋敷」もうひとつは?あらすじと共通
Jul 9th, 2024 | あやみ
蒸し暑い夜に背筋をゾクゾクさせたいのなら怪談を読んだり、聞くのがおすすめです。海外のゴーストはあまり怖くないけれど、日本の幽霊は怖いという人も多いのではないでしょうか。今回は、数ある怪談のなかでも、日本三大怪談に挙げられる「四谷怪談」「番町皿屋敷」「牡丹(ぼたん)灯籠」のあらすじと共通点をご紹介します。暑い夜に涼みたくなったら、ぜひご覧ください。
【日本三大花火大会】秋田「大曲」・茨城「土浦」・新潟「長岡」の特徴と見ど
Jul 8th, 2024 | あやみ
【2024年7月8日更新】夏の風物詩のひとつである花火大会。毎年、夏から秋にかけては、全国各地で大小さまざまな花火大会が開催され、にぎわいを見せています。そんな数ある花火大会の中でも、現在「日本三大花火大会」と称され、独創性に富んだ演出をしているのは、どこの花火大会でしょうか? それぞれの花火大会の2024年開催情報や、歴史、特徴、見どころを紹介します。
平成以前と以後で日本人の美意識は変わった?|連載・日本人の美意識<2>
Jul 4th, 2024 | 其田雪花
連載「日本人の美意識」では、さまざまな角度から改めて日本について知り、考えるきっかけをお届けします。第二回は「平成以前と以後で日本人の美意識は変わったのか?」をテーマに、昭和から令和にかけて人々が求める「物の豊かさ」と「心の豊かさ」を見ていきます。*データ参照:国土交通白書2019(内閣府の「社会意識に関する世論調査」)