一度は必ず訪れたい「益子陶器市」とは?
栃木県益子町で開催される「益子陶器市」は、1966年から始まり、長い歴史が続く一大イベント。毎年春のゴールデンウィークと秋の11月3日前後に開催され、春秋あわせて約60万もの人々が訪れるそう。会場には数多の作家テントや50以上の販売店が並び、伝統的な益子焼をはじめ、カップや皿などの日用品、美術品まで幅広い陶器がそろいます。
この陶器市の魅力は、規模とバリエーション。新進作家や窯元の職人たちと直接会話を楽しみながら、作品の背景や制作過程を知ることができます。 個性豊かな作家の作品がずらりと並び、陶芸好きにはたまらない!
陶器はもちろんのこと、さまざまな屋台、カフェ、キッチンカーなどで食事ができたり、素敵なギャラリーや自然の風景を楽しめたりと、見どころがたくさんあるため一度は必ず訪れたいイベントです。
陶器だけじゃない?気になったお店まとめ
「池上生花店」
今回筆者が最初に訪れたのは、益子町の花屋「池上生花店」。早速うつわ屋さんではありません。なぜここを訪れたかというと……。
8時すぎで既にこの人の多さ! 事前にチェックしていたお店ではなかったですが、この人だかりを見てしまうと流石に寄ってみたくなってしまいます。お店周辺には、常に40~50人ほどいて朝から大盛況でした。
テトラゴナ ナッツ・レモンリーフ・ベイビーブルーのスワッグ 税込1,800円
スターチスのリース 税込3,000円
スタンドブーケ 税込1,200円~
このほかにも、店頭には生花・ドライフラワー・スワッグ・リース・鉢物など、華やかで可愛らしい花々がずらりと並んでいます。同じ種類のアレンジメントでも、お花の種類やボリュームによって価格が異なります。
また、12時前にはほぼ完売状態でした! 早めの来店がおすすめです。
なお、「池上生花店」は、一般社団法人ましこラボの建物の目の前で出店しています。近くにあるENEOSが目印です!
「ティムチャイナ」- 共販テント村
続いて訪れたのは、「共販テント村」に出店している「ティムチャイナ」。シンプルから小花や小鳥などの可愛らしい柄が描かれた陶器類が販売されており、このエリアの中でも1,2を争う混み具合でした!
お花モチーフのうつわ(黄色) 税込500円
小花があしらわれた平皿 税込400円
今回筆者は、お店人気2位の深めのうつわを1個と、小花モチーフの平皿を2枚購入しました。たくさんの陶器が販売されている中で、お気に入りのうつわを探し出すのはとても楽しいです!
また、この店舗では新商品コーナーが設けられており、シンプルかつスタイリッシュな色合い・デザインのうつわが陳列されています。
比較的安価で、多種多様な陶器がそろっている「ティムチャイナ」。初めて来た方にもおすすめしたいお店です!
「福田陶苑」
私が密かに訪れたかったお店は、ここ「福田陶苑」です。1人で切り盛りしているおばあさんが一個一個手作りしている益子焼が並んでおり、茶色や深緑などの渋めのデザインが素敵すぎる……! 昨年9月に筆者が益子に訪れた際に発見したこのお店。あれから忘れられず、お店の名前や場所もわかりませんでしたがやっとの思いで見つけ出しました!
マグカップや急須、徳利などが300~800円台で売られており、非常に良心的な値段です! 曰く「陶器市だからこの値段にしている」とのことですが、以前訪れた時も同じくらいの値段だったような……。
非常にユニークで可愛らしい人柄から、つい声をかけたくなるような、そんな魅力があるおばあさんをお目当てに来ている人もいそうです。
こちらの「福田陶苑」は「益子焼窯元共販センター」のすぐ目の前にありました!
TEL:0285-72-3431
「よしざわ窯」- くみあい広場
益子焼の中でも特に人気の高い窯元の「よしざわ窯」。鮮やかな色合いや手に取りやすい価格帯も魅力で、実店舗は持たず、卸販売やネットショップ生活陶器「on the table」で販売しています。今回「くみあい広場」エリアに出店していると聞き、筆者は10時半ごろ訪れました。
「よしざわ窯」のメイン会場は別にあるとのことですが、その下には「朝配布した整理券をお持ちの方が入場」との文字が。すごい人気ぶりです。
「よしざわ窯」に限らず、人気作家を擁する店舗は整理券を配布している場合があります。いずれにせよ、お目当ての作家さんの作品をゲットするためには、事前の下調べや早朝から益子に行く必要がありますね!
「浅野 秋児と淳子」- くみあい広場
場所を同じくして「くみあい広場」を散策していると、可愛らしくデフォルメされたデザインのキーホルダーやバッジを発見! 1つ400円で売られており、「陶器以外にも色々なものがあるんだな~」と何気なく拝見していたその時。
呼び込み中のなおこ先生
「内臓はいかがですか~」「心臓は足りていますか?」
く、癖が強すぎる! お話を伺うと、ここで販売しているバッジ・キーホルダー・ヘアゴムのイラストは全て自分で描かれているとのこと。すごすぎる。はじめは「寿司」のイラストを描いていたとのことですが、今では「臓器」「魚(の正面)」「動物」など様々な種類がラインナップされています。一風変わったものばかりで虜になりそうです……!!NewNeoNao’s GALLERY(オリジナルグッズ)からも色々な作品を見ることができます!
ここでは来訪者からのリクエストも募っており、グッズの隣にはリクエスト帳が置いてありました。ノートの中身を見せてもらうと、何ページにもわたり書かれている単語たち。このリクエストの嵐、密かにファンがいるタイプのお店だ……! 「絵がうまくかけたらつくります」と書かれていますが、ぜひこれからも作り続けてほしいです!
なおこ先生のおすすめは「ゴイサギ」。鳥系のイラストがブームのよう。愛嬌のある緩いテイストながら、地味にクオリティが高い部分も注目ポイントです。センスが光るなおこ先生デザインのグッズが購入できるのは、「くみあい広場」内にある「浅野 秋児と淳子」という名前のお店。見かけた際はぜひお手に取ってみてください!
陶器市を最大限に楽しむ!事前にチェックしておくこと
「陶器市」といっても規模はほぼ街全体。開催時間内で全てのお店を回るのは至難の業です。なので、おすすめは事前に行きたい場所をチェックしておくこと。益子町観光協会の公式サイトでは、事前に“益子陶器市ガイド”が配布されているため、より楽しみたい人は事前にプリントアウトする必要があります!
また、益子駅の横にある「益子町観光協会」の前には、先程の“益子陶器市ガイド”や、益子の観光情報冊子の“益子まるごとBOOK”がパンフレットとして置いてあるため、会場に向かう前にゲットしておきたいところです。
さらに、公式で「Google Map」のマイマップ機能を活用したテント村マップがありました。どこにいるか、今いるお店がどのような場所なのか一目で分かるためとても便利です! ぜひ活用してみてください!
「益子陶器市」に無料駐車場はある?アクセス情報
「益子陶器市」では、9つの無料駐車場があります。所在地は“益子陶器市ガイド”に書かれており、中には土日祝利用可能の駐車場もあるため、事前に駐車場が営業しているか確認必須です。
なお、「益子陶器市」公式サイトでは駐車場空き情報が随時更新されているため、車で来場される際は常にチェックしておくことをおすすめします!
日程:2025年4月29日(火・祝)~5月6日(火・祝)
開催時間:9:00~17:00(最終日は16:00まで)
※各店舗・テントにより異なる
開催場所:栃木県益子町(城内坂、サヤド地区中心)
アクセス:真岡鐵道「益子駅」から徒歩11分
※益子へのアクセス/直行バスなどの詳細は公式サイトからご確認ください
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[Photos by Rey]