大自然溢れる南半球の国ニュージーランド。
様々な観光地を有し、毎年世界中から多くの観光客が訪れる場所ですが、ここには、この世のものとは思えない巨大で丸い不思議な石があります。まるで巨大な亀のような、なんとも奇妙なこの石の正体は、一体何なのでしょうか。
ニュージーランドにある不思議な石「モエラキ・ボルダーズ」
(C) ニュージーランド政府観光局

ニュージーランド南東部にあるモエラキビーチの海岸沿いには、目を疑うような巨大な石があちこちに散らばっています。
(C) ニュージーランド政府観光局

この巨大な石の名前は「モエラキ・ボルダーズ」。「ボルダー」とは“大きな岩”という意味です。まるで恐竜の化石や亀の甲羅かと思わせるような、その奇妙な石は、重さが数トンほどあり、大きいもので高さが2mを超えるものまであります。中には岩が割れたものまであり、実に不思議な光景となっています。
(C) ニュージーランド政府観光局
この巨大な石が誕生したのは、今から遠い遠い昔のおよそ6500万年前。水晶化したカルシウムと炭素が粒子と結合を繰り返していくことで形造られ、約4000万年の時を経て、今の姿になりました。そして、またそこからさらに気が遠くなるような時間をかけて、海底から徐々に現在の砂浜へと姿を現したのです。
(C) ニュージーランド政府観光局

ちなみに、ニュージーランドの先住民「マオリ」の伝説では、この巨大な石は、1000年ほど前に座礁した大カヌー船「アライテウル号」からビーチに打ち上げられた「ヒョウタン」だと言う説も。現在では、多くの観光客がここを訪れ、この不思議な石の上で記念写真を楽しんでいます。いずれにしても、あまりに巨大で丸い形をしたこの奇妙な石の存在は、多くの人を魅了していることは、間違いなさそうですね。
(C) ニュージーランド政府観光局

いかがでしたか? ニュージーランドにある不思議な石をご紹介しました。
実は、長い年月を経てこの石ができる過程は、真珠ができる過程と似ているとのこと。まさに、太古の地球が生み出した、奇跡の宝石なのかもしれませんね。
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