北海道新幹線が開業しました。函館がちょっとだけ身近になった感じもしますが、東京駅から函館北斗駅までは4時間ほど。まだまだ気軽に行ける観光地ではありませんよね?
そこで今回は、関東なのに北海道のような景色を楽しめる、群馬県の嬬恋村を紹介したいと思います。
群馬県西部にあるキャベツで有名な村
吾妻観光写真コンクール入選作品 (C) facebook/嬬恋村観光商工課
群馬県の嬬恋村、どこにあるかご存じですか? なんだかすてきな響きのする地名ですが、長野との県境近くにある群馬県西部の村で、軽井沢、草津に挟まれるような場所にあります。
近くには標高2,568mの活火山・浅間山も。そのすそ野では、高原の気候を生かした抑制栽培のキャベツが育てられています。嬬恋村の夏秋キャベツは、生産量が日本一なのですね。
筆者は20代のころ、嬬恋村のキャベツ農家に住み込みをさせてもらい、栽培や収穫を手伝った経験があります。「こんな膨大なキャベツ、全部収穫できるの?」と、途方に暮れるくらい広大な農場で働かせてもらいました(笑)。
畑から畑へとトラックで移動する途中、「北海道みたいでしょ? 行ったことないけど」と笑いながら、お世話になった農家のお母さんが言っていた姿を思い出します。嬬恋村の後に北海道の十勝平野に移り住んだからこそ自信を持って答えられますが、まさに北海道に勝るとも劣らない雄大な景色。
嬬恋村は春夏秋冬、いつ行っても美しい
嬬恋村のベストシーズンは、もちろん夏。キャベツがぐんぐんと育って収穫の始まるころの畑は壮観です。
また、一帯は高原ですので、気候が涼しいという点も見逃せません。嬬恋村に暮らしているときは、冷房のない部屋に住んでいたくらい。避暑地として嬬恋村には別荘もあるほどです。
とはいえ、嬬恋村は夏だけではありません。秋になると白樺の森が目の覚めるような黄葉を楽しませてくれますし、浅間山や草津の方に続く山々の木々は葉っぱを燃えるような赤色に染めます。
周辺には草津の温泉や白根山、鬼押し出しなど観光地も。関東方面に暮らす人が、気分転換に訪れる観光地としてはまさに絶好の場所です。
アクセスは上信越自動車道の碓氷・軽井沢ICから国道146号線を北上して1時間ほどです。練馬ICから碓氷・軽井沢ICまでは1時間30分ほどですから、日帰りで十分に往復可能ですよ。
(C) Photo by Akiyoshi Kuroda (facebook/嬬恋村観光商工課)
ちなみにキャベツ畑の広がる浅間山のふもとは、星空の観測スポットでもあります。星がキラキラと輝く音が聞こえてきそうなほど、美しい夜空を楽しめます。
ただ、キャベツ畑の一帯は農道が複雑に入り組んでおり、街灯もありません。土地勘のないまますそ野の奥深くまで入ると、ちょっと危険です。不安な場合は地元ガイドの方などに協力をしてもらって、星空を満喫してくださいね。