
“静岡の代官山”のオーセンティックなバー

約20年にわたって、静岡市や近郊でオーセンティックバーを手がけてきた、静岡県袋井市出身の井谷匡伯(いたにまさみち)さんは、2021年10月、鷹匠地区にオープンしたのが、今回、ご紹介する「NO’AGE concentré(ノーエイジ コンセントレ)」です。江戸時代からの歴史が息づく、駿府城下の街であり、昨今、続々とおしゃれな店がオープンしている“静岡の代官山”。少し歩くだけでも、気になる店がたくさんあります。コワーキングスペースがいくつもあることも印象的でした。

今回、ご紹介する「NO’AGE concentré」は、その鷹匠地区にあります。外観はオーセンティックなバー──、いえ、外観だけでなく、実際、井谷さんが作る本格的なカクテルがいただける、オーセンティックなバーなんです! でも、カウンターの向こうに並ぶ魅力的なお酒のボトルたちとともに、茶釜や茶器が並んでいるのは「NO’AGE concentré」ならでは。
静岡茶のテロワールをカクテルで楽しむ

お茶を使ったカクテルは以前の店でも提供していましたが、「それぞれの土地でテロワールが異なる静岡のお茶は多様性があり、とても魅力的」と、井谷さんは改めてその需要の高さに注目。自ら茶畑に足を運び、茶葉を厳選し、藤枝市岡部町の玉露や島田市川根町の煎茶をはじめ、静岡のお茶を使ったカクテルを創作しています。酒呑みの筆者は、「玉露マティーニ」「ジャスミン・ネグローニ」など、カクテルの名前を聞いただけでわくわくしてきます。さらに、井谷さんにはフランス料理の経験もあり、日本一深い駿河湾の恵みなど、静岡県の食材を積極的に使って作る料理も好評。これは期待が高まります。カウンター内には鉄板焼きのスペースもありました!
多彩な味わいを持つビアカクテルを堪能

この日は最初に「3種の前菜」をいただいたのですが、特に印象的だったのは、玉露の茶葉に合えた赤舌平目のマリネ。お茶として美味しいだけでなく、茶葉も美味しく食べられる玉露、偉いぞ! で、こちらにペアリングするのは、緑茶を使ったビアカクテル。自家製の緑茶ジンをビールで割り、さらにレモンジュースを加えているのだとか。口当たりがよくごくごくと飲み干したくなりますが、ペアリングの醍醐味は料理と合わせてこそ。食べるものによって、お茶の風味が際立ったり、ビールの苦味が際立ったりと、新たな発見が! 同行者と感想を言いながらいただくのも楽しいですよ~。
次の「鱧のコンソメジュレ寄せ」に合わせるカクテルについては、「玄米茶にプラムを合わせたカクテルもいいのですが、鱧と桃は昔から相性がいいんですよ」と井谷さん。うーん、どちらも魅力ですが、迷った末に桃のカクテルを選択しました。
ついに鉄板焼きを使った料理が登場!

檜の升で供されたカクテルは、桃とにごり酒、山椒を合わせたもの。青柚子の皮をスチームして香りづけしています。升の縁には、西京味噌と穂紫蘇があしらわれていました。まるで料理をいただいているようです。

鉄板を使って仕上げる「甘鯛の鱗焼き」には、玉露をぬる燗の純米酒で抽出したカクテルを合わせます。外はパリパリ、中はふわふわの「甘鯛の鱗焼き」は、高級日本料理店並みのハイレベル。「カクテルとともに鉄板焼きを使った料理を振舞いたいという思いは以前からありました」という夢を同店で実現した井谷さんの真骨頂ともいえる逸品は、爽やかな味わいのカクテルにぴったり。それにしても、お茶を日本酒で抽出する技、自宅でパクってみようかしら。

静岡茶の底知れぬポテンシャルを体感

土佐の赤牛ランプ肉を自家熟成させた肉料理は、番茶とアズキ茶にダークラムとトリュフスピリッツを合わせたカクテルで。ワインのような芳醇な味わいにうっとりです。

井谷さんの華麗なコテ裁きはまだまだ続きます。「鮎のおこげの冷や汁風お茶漬け」も鉄板を使用。香ばしいお茶漬けはするするとカラダに吸い込まれていきます。

デザートは、3~4種類から選択できます。これも井谷さんが作っているんですって! ティーカクテルを合わせるも良し、お茶を合わせるも良し。迷ったら、井谷さんに相談してみるといいでしょう。
なお、土曜、日曜の午後には、自家製デザートとお茶、カクテルを楽しめる時間を設けています。「NO’AGE concentré」で、静岡茶の新たな可能性を感じてみてはいかがでしょう?

NO’AGE concentré(ノーエイジ コンセントレ)
住所:静岡県静岡市葵区鷹匠2-5-12
TEL:054-253-6615
営業時間:18:00~翌0:00(L.O.23:30)、日曜18:00~23:00、土・日曜は13:00~16:00、酒と茶と菓子の時間として営業
定休日:月曜・第3日曜休
https://www.barnoage.com/
取材協力:するが企画観光局
[All photos by Takeshi Ito]
kelly ライター
出版社勤務を経て、現在は都内でフリーライターとして活動中。辛いものとお酒全般が好き。趣味はミュージカル観劇。年に数回、「自費研修」と称し、ニューヨークや韓国に観劇にでかけるのが生きがい。
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