ケガをした!そんなときはどう処置してる?
©️Shutterstock.com
例えば、腕をすりむいてしまい出血しているとします。そんなとき、どのように処置しますか? ほとんどの人が、土などの汚れがあった場合のみ軽く水で洗い、すぐに消毒液をつけて創膏を貼って終わり……というような流れになると思います。
消毒液の量は多ければ多いほど安心だし、フーフーと息を吹きかけながら、1秒でも早く傷口を乾かしたい! そう思っていませんでしたか? 実は、これはもう古いやり方。令和の正しいケガの応急処置とは、ズバリ「モイストヒーリング」です。
モイストヒーリングってなに?
塙小児科医院院長 塙佳生医師
この「モイストヒーリング」とは、かさぶたを作らずに、患部を湿ったままで密封するという治療方法です。傷口から出てくる透明な液体は、細胞の成長や再生を促す成分が含まれているそうで、この液体を傷口にそのままとどめることで、人間が本来持っている自然治癒力を引き出してくれるのだとか。
モイストヒーリングで治療した際のメリットは、
- 傷が早く治る
- 傷跡が残りにくい
- 感染症の心配が少ない
- 痛みが少ない
と、うれしいことづくめ。これなら、もし野外でのレジャー中にケガをしてしまっても、あまり気を取られずに済みますよね。
さらに衝撃なのは、傷口の殺菌を最小限に抑えることを推奨しているのだとか! つまり「モイストヒーリング」という治療において、消毒液の使用は全く重要視されていないのです。その理由は、皮膚再生に必要な細胞増殖因子の働きを阻害したり、傷口の細胞を殺したりしてしまう恐れがあるから。
「すぐに消毒」「傷は乾かす」と思っていた時代の人間にとって、衝撃的な治療方法です。
自分でもできる初期ケア!
©️Shutterstock.com
では、実際にケアするにはどうしたらいいのでしょうか? 「患部を湿ったままで密封する」の説明がいまいちピンときませんが、実はとても簡単でした。市販の救急絆創膏を活用するだけなのです!
1.まずは、水道水で傷口をよく洗い流す
⇒傷口に異物や最近が残っていると感染の原因となるので、とにかく洗浄。
2.傷口をおさえて止血する
⇒まだ出血が続く場合は、清潔なタオルやティッシュペーパーで傷口を抑えて止血。やけどの場合は、氷水などでしっかりと冷やす。
3.救急絆創膏で傷口を保護する
⇒この際に、救急絆創膏の選び方が非常に重要になります。ぴったりと密封して傷口の乾燥を防ぐ必要があるので、体液を保持する素材の絆創膏を選ぶ。
※傷口に異物(砂や土、ガラス、衣類の繊維など)が深く入り込んでいる、2~3分たっても血が止まらない、動物に咬まれたなどは、家庭でケアできないことがあります。自分で処置せず、すぐに病院に行くことをおすすめします。
どんな絆創膏がいいの?
「モイストヒーリング」のやり方自体は、とてもシンプルですが、世の中にはさまざまな絆創膏があり、どれを選んだらいいのか悩みますよね。今回、ニチバン商品の中から、モイストヒーリング治療に最適な商品を教えていただきました。それが「ケアリーヴ™治す力™」です。
ハイドロコロイド素材のモイストパッド™が、体液を吸収して保持します。体液が出るとポコッと白くふくらみ、この状態がひとつの目安。キズを治すのにベストな潤い環境を保っているということです。水にも強く体の動きにしっかりフィット。通気性もよいため、白くふやけにくく、健康な肌に余計なストレスをかけることもありません。
水仕事が多い人や、ケガしている場所を目立たせたくない人には、テープ部分に防水フィルムを使用した「ケアリーヴ™治す力™」の防水タイプがおすすめです。食器を洗っていたらスルッと取れてしまった……なんていう小さなモヤモヤともおさらば! 使い勝手がよく、キズが早くきれいに治るというのは、やはりとてもうれしいことですよね。
レジャーの際にはお忘れなく
©️Shutterstock.com
夏のレジャーに出かける際には、「ケアリーヴ™治す力™」のような絆創膏を持参していれば安心ですが、もうひとつ持ち歩いてほしいのが「お水」。熱中症対策として飲むのはもちろん、万が一ケガをしたときには、傷口を洗い流すこともできるからです。
「消毒をして乾かす」が常識だった時代を生きてきた筆者は、幼少期にできた膝の傷がいまだに残っています。処置が違えばこの傷はなかったかもしれないと思うと、この違いは大きなものと感じます。
半袖や半ズボンなど、薄着になると予期せぬケガも多くなる夏。楽しい思い出をケガになんか邪魔されぬよう、万が一のときには「モイストヒーリング」を思い出し、ぜひとも実践してみてください。
ケアリーヴ™治す力™ 防水タイプ:https://www.careleaves.com/naosuwp/
ニチバン「ケアリーヴ」公式サイト:https://www.careleaves.com/
[Photos by Koume]