1位 韓国 375万5,306人
2023年1月〜7月に日本を訪れた外国人で一番多かったのは韓国で、375万5,306人でした。韓国の旅行者1人あたりの旅行支出金額は7万6,138円、平均泊数は5.1泊。全体の約8割が2回目以上の来訪となるリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャーが77.8%です(2019年の観光庁データより、以下同)。
滞在日数は、観光・レジャー目的の人の34.1%が3日以内、60.2%が4〜6日と、95%が6日以内の短期滞在でした。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位がその他食料品・飲料・たばこ、3位が医薬品。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位空港の免税店、3位ドラッグストアでした。役に立った旅行情報源は1位個人のブログ、2位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、3位その他インターネットです。
2位 台湾 219万2,974人
訪日外国人の第2位は台湾で、219万2,974人でした。台湾の旅行者1人あたりの旅行支出金額は11万8,288円、平均泊数は6.1泊。全体の約8.6割がリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャーが88.5%です。観光・レジャー目的の人の74.5%が滞在日数4〜6日でした。
旅行支出の35.1%が買い物代と、買い物に重点を置いていることがわかります。買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が医薬品、3位がその他食料品・飲料・たばこ。買い物場所は1位ドラッグストア、2位コンビニエンスストア、3位スーパーマーケットでした。医薬品の購入者単価は1万2,890円。
役に立った旅行情報源は1位個人のブログ、2位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、3位旅行会社ホームページです。
3位 アメリカ 117万1,053人
第3位はアメリカで117万1,053人でした。アメリカの旅行者1人あたりの旅行支出金額は18万9,411円、平均泊数は12.4泊。全体の約5割が初訪日で、主な来訪目的は観光・レジャーが52.3%で、そのほかはビジネスや親族・知人訪問など。観光・レジャー目的の人の75.7%が滞在日数7〜90日間と、長く滞在する人が多くなっています。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位が化粧品・香水。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位ドラッグストア、3位百貨店・デパートでした。
役に立った旅行情報源は1位日本在住の親族・知人、2位口コミサイト(トリップアドバイザー等)、3位動画サイト(YouTube/土豆網等)です。ビジネスや親族・知人訪問の人が多いので、そこで会う人から情報を得ているのかもしれません。
4位 香港 112万6,174人
第4位は香港で、112万6,174人でした。香港の旅行者1人あたりの旅行支出金額は15万5,951円、平均泊数は6.1泊。全体の約9割が2回目以上の来訪となるリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャーが91.6%です。観光・レジャー目的の人の57.2%が滞在日数4〜6日ですが、7〜90日間も4割を超えていて、比較的長い滞在の人も多い傾向にあります。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位が化粧品・香水。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位ドラッグストア、3位百貨店・デパートでした。衣類は単価が高いので、購入者単価は2万1,911円となっています。
役に立った旅行情報源は1位個人のブログ、2位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、3位日本政府観光局ホームページでした。
5位 中国 90万8,096人
第5位は中国で、90万8,096人でした。中国の旅行者1人あたりの旅行支出金額は21万2,810円、平均泊数は7.5泊。全体の半数が初めての来訪で、主な来訪目的は観光・レジャーが84.2%です。観光・レジャー目的の人の56.6%が滞在日数4〜6日ですが、7〜90日間も4割を超えています。
旅行支出のなんと51.1%が買い物代! 「爆買い」という言葉が広がったのも中国人観光客からといわれているように、日本旅行において買い物は本当に重要のようです。買い物ランキングのトップ3は、1位化粧品・香水、2位が菓子類、3位医薬品。化粧品の購入者単価は5万2,142円にもなります。買い物場所は1位ドラッグストア、2位コンビニエンスストア、3位空港の免税店でした。
役に立った旅行情報源は1位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、2位自国の親族・知人、3位旅行会社ホームページ。口コミも強いようですね。
6位 タイ 54万7,412人
第6位はタイで54万7,412人でした。タイの旅行者1人あたりの旅行支出金額は13万1,457円、平均泊数は8.8泊。全体の約7割がリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャー77.2%です。観光・レジャー目的の人の56.2%が滞在日数4〜6日ですが、7〜90日間も4割となっています。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が化粧品・香水、3位が衣類。買い物場所は1位百貨店・デパート、2位コンビニエンスストア、3位空港の免税店でした。
役に立った旅行情報源は1位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、2位動画サイト(YouTube/土豆網等)、3位自国の親族・知人。タイでは動画から情報を得ている人も多いようです。
7位 ベトナム 34万5,671人
第7位はでベトナムで34万5,671人でした。ベトナムの旅行者1人あたりの旅行支出金額は17万7,066円、平均泊数は36.1泊。全体の約6割が初めての来訪です。主な来訪目的は観光・レジャーが44.3%ですが、親族・知人訪問、ビジネスや研修、企業ミーティング、留学も他国に比べて多くなっています。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位が化粧品・香水。買い物場所は1位スーパーマーケット、2位コンビニエンスストア、3位百貨店・デパートでした。
役に立った旅行情報源は1位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、2位日本在住の親族・知人、3位旅行会社ホームページです。親族・知人訪問の人が多いこともあり、日本在住の親族・知人から情報を得ている人が多いことがわかります。
8位 フィリピン 32万8,853人
第8位はでフィリピンで34万5,671人でした。フィリピンの旅行者1人あたりの旅行支出金額は10万7,915円、平均泊数は20.9泊。全体の約6割がリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャー61.6%ですが、親族・知人訪問も17.9%と比較的多いのが特徴です。観光・レジャー目的の人の滞在日数は4〜6日と7〜90日間がそれぞれ約5割となっています。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位がその他食料品・飲料・たばこ。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位百貨店・デパート、3位スーパーマーケットでした。
役に立った旅行情報源は1位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、2位日本在住の親族・知人、3位自国の親族・知人。法務省によると、在日フィリピン人の数は29万8,740人(2022年)で、在留外国人の数では中国、ベトナム、韓国について4位。日本在住年数が長い人も多いことから、日本に詳しい親族や知人から情報を得ているようです。
9位 オーストラリア 31万435人
第9位はオーストラリアで31万435人でした。オーストラリアの旅行者1人あたりの旅行支出金額は24万7,868円、平均泊数は12.9泊。全体の約6割が初めての訪日で、主な来訪目的は観光・レジャーが75.9%です。観光・レジャー目的の人の約9割以上が滞在日数7〜90日間と、長期滞在の人が多いのが特徴です。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位がその他食料品・飲料・たばこ。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位百貨店・デパート、3位スーパーマーケットでした。
役に立った旅行情報源は1位口コミサイト(トリップアドバイザー等)、2位自国の親族・知人、3位宿泊施設ホームページ。長期滞在の人が多いことから、宿泊施設の情報を重視していることがうかがえます。
10位 シンガポール 27万8,023人
第10位はシンガポールで27万8,023人でした。シンガポールの旅行者1人あたりの旅行支出金額は17万3,669円、平均泊数は7.5泊。全体の約7.5割がリピーターで、主な来訪目的は観光・レジャー71.3%です。観光・レジャー目的の人の約8割が滞在日数7〜90日間と、長期滞在の人が多い傾向があります。
買い物ランキングのトップ3は、1位菓子類、2位が衣類、3位がその他食料品・飲料・たばこ。買い物場所は1位コンビニエンスストア、2位百貨店・デパート、3位空港の免税店でした。
役に立った旅行情報源は1位口コミサイト(トリップアドバイザー等)、2位SNS(Facebook /Twitter /微信等)、3位動画サイト(YouTube/土豆網等)。シンガポールでは、口コミサイトのコメントが重要のようです。
各国や地域によって、訪日の目的や買うもの、旅行の情報源などが異なり、興味深いですね。いずれにしても全体的に旅行情報は、ガイドブックよりも口コミサイトやSNS、個人のブログ、親族や知人など、一般の旅行者の経験談や感想などが重要視される傾向があることがわかります。
[参考]
・訪日外国人の消費動向 訪日外国人消費動向調査結果及び分析 2019年年次報告書|観光庁
・日本の観光統計データ|日本政府観光局
・令和4年末現在における在留外国人数について|出入国管理庁
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