ピンクムーンの由来や意味は?
ピンクムーンは、花の色に由来します。アメリカ北東部に住んでいた先住民が、この時期に咲く芝桜などのピンク色にちなんで名付けたそうです。
そして、アメリカ・メイン州の農民年鑑『Maine Farmer’s Almanac』が、1930年代に満月の名前を掲載したことにより、ピンクムーンという名前が世界中に広がったとか。ピンクムーンは、ほかにも「スプラウト・グラス・ムーン」「エッグムーン」「フィッシュムーン」などと呼ばれているそうです。
数百年前のアメリカの先住民は、満月に名前をつけることで、季節を把握していたのです。
日本でも4月は桜の季節にあたるため、4月の満月=ピンクムーンはしっくりきますね。
偶然か?ピンクムーンと宗教の記念日が同日である謎
おもしろいのが、ピンクムーンの日はいくつかの宗教の記念日でもあることです。2024年4月23日(日本時間4月24日)はヒンドゥー教で、ハヌマーン・ジャヤンティーの吉日にあたり、ハヌマーン神の聖誕祭が行われます。
さらに、スリランカでは4月の満月祭を「バクポーヤ」といい、ブッタが2度目にスリランカを訪れ、部族間の争いを解決した記念日になっています。
ピンクムーンが見える時間は?
ピンクムーンがもっとも満ちるのは、4月24日(水)の午前8時49分です。しかし、この時間帯には、すでに太陽が昇っているため、月を見ることは難しいでしょう。
そのため、2024年4月24日の0時〜2時くらいに観察するのがベストだといえます。ぜひ夜空を見上げて月を観察してみてくださいね。
2024年4月22日頃は「こと座流星群」も観察できる!
こと座流星群は、2024年4月22日頃にもっとも明るくなります。例年通りであれば、それほど流星数は多くありませんが、ときおり流星数が増加します。1945年に1時間あたり約90個の流星数を記録したこともあるそうです。
こと座流星群の観察は、こと座にある放射点が空高く昇る4月22日午後11時頃から翌朝までがおすすめ。
夜空にきらめく月や星を観察していると、壮大な世界をのぞいているような不思議な気持ちになりますよね。ピンクムーンはもちろん、こと座流星群も観察したいですね。
[参考]
NASA|The next full Moon is the Pink Moon, Sprouting Grass Moon, Egg Moon, Fish Moon, the Pesach or Passover Moon
BBC Science Focus|Why is tonight’s full Moon called the Pink Moon?
国立天文台
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