宮城県はこけしの名産地!
古くから東北地方を中心に郷土玩具や伝統工芸品として親しまれてきた「こけし」。なかでも宮城県は、日本三大こけし発祥地である「遠刈田(とおがった)」「鳴子(なるこ)」の2つを有するこけしの一大産地。かつては「1家に1体は必ずこけしがあった」と言われるほどに、宮城県の人々にとってこけしは切っても切り離せない存在なのだとか。
そもそもこけしは、東北地方の温泉地にてお盆など木工製品を作る「木地師(きじし)」と呼ばれる職人たちが作業の傍らに作った木製の人形がルーツ。何も知らなかった筆者は、なぜ仙台にこけしが? と思っていましたが、背景を知ると納得。奥が深い。
伝統とキュートさが詰まった「こけし缶」
こけし缶を販売するのは、仙台市に本店を構える工芸品店「こけしのしまぬき」。こけしの魅力と制作を手掛ける工人(こうじん)さんの技術を残していきたいという想いから、こけしの魅力を残しつつ手に取りやすいもの、としてこけし缶が誕生したのだそう。
今回、筆者が購入したのは「弥治郎系 鎌田孝志 工人 三八型」2,310円(税込)。宮城県白石市に工房を構える鎌田孝志氏が制作を手掛けたもので、「三八型」というのは、同氏の祖父にあたる鎌田文市工人が制作した幻の名作「三八型」がモデルだそう。
ちなみにこけし缶は全部で10種類以上あり、産地や工人によって見た目は様々。缶のラッピングも種類によって全て異なり、細かいところまで手が込んでいます。
手のひらサイズのこけしが缶から登場!
いざ、開封! 蓋はつまみを引っ張るプルタブ式。手を切らないようにゆっくりと開けると……
おお! 早速、こけしがひょっこりお目見え! 缶詰の隙間から視線はちょっとドキッとしますね。
蓋をすべて開けてこけしを取り出してみましょう。缶の高さが6cmなので、本体は5cmくらい? ちょこんとしたサイズ感でとってもキュート!
手に持ってみると表面は驚くほどなめらか。これだけで工人さんの腕の高さを感じられます。
ちなみに、平べったいベレー帽のような頭と派手な服装は、今回購入した「こけし缶 三八型」の特徴だそう。さらに言えばほかの弥治郎系よりも顔が上よりに描かれていて、少し上目遣いなのだとか! いやあ、奥が深い。
缶に入っている木くずは、実際のこけし制作のときに出たもので、クッション材の役割を担っています。
こけしと遊び終わったら、付属の蓋を閉めて保存することも可能。先に紹介した通り、缶のラッピングは種類によって違うので、たくさん集めて缶のままディスプレイするのもお洒落かもしれません!
宮城・仙台土産に「こけし缶」!
いかがでしたか? 今回は仙台で見つけた「こけし缶」について紹介しました。個人的にこけしというと少し不気味で怖い印象がありましたが、そんなイメージを覆すキュートでサプライズのある商品でした! こけし缶は「こけしのしまぬき 本店」や「しまぬきのオンラインショップ」にて購入できます。ぜひ、仙台へ訪れたらチェックしてみてくださいね。
住所:宮城県仙台市青葉区一番町3丁目1−17 しまぬきビル 1階
アクセス:仙台駅から徒歩で約10分
電話番号:022-223-2370
営業時間:10:30~19:00
定休日:毎月第二水曜日(8月を除く)/元日
公式HP:https://www.shimanuki.co.jp/store.html
[Photo by 土田洋祐&Shutterstock]