切通しトンネルの手前にも小さなトンネルがある
燈籠坂大師の切通しトンネルは、国道127号線から赤いゲートをくぐって脇道に入った先にあります。切通しトンネルの手前にもう1つ小さなトンネルがあるのですが、筆者は、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』で油屋へと続く温泉街への入り口となったトンネルのようなイメージを持ちドキドキしました。
その小さなトンネルと燈籠坂大師の切通しトンネルの間の空間は、ちょっと不思議な雰囲気。薄暗く、暑い夏でも涼しく感じます。
高さ約10m!燈籠坂大師の切通しトンネルをくぐる
おお!
おおお!!
おおおお!!! トンネルの先が光り輝いていて、別世界のようです。
トンネルの石の切り出し線がまるでマンガの集中線のように相乗効果を生み出しています。
トンネルの出口が近づいてきました。
このトンネルは、燈籠坂大師堂への参道となっています。燈籠坂大師堂は弘法大師が行脚中にそこで腰を休めたという口碑をもつ東善寺の飛地境内地です。
鋸山の石切り技法で切り出されたトンネル
反対側から来た道を振り返ると、出口はうす暗い風景。あちら側とこちら側で、随分と世界が違って見えます。
燈籠坂大師の切通しトンネルは、上部と下部で掘られた時代が違うそうです。
燈籠坂大師の切通しトンネル
切通しトンネルは、燈籠坂大師堂へと続く参道となっています。住職の話によると、手掘りの切り通しトンネルは城山(造海城=つくろみじょう)の尾根の関係で上り下りが急であったため、明治から大正と思われる頃に掘られたとされています。その後、昭和初期に地元住民により、鋸山の石切の技法を用いて切下げ工事を行い、現在の形になったとのことです。(千葉県富津市Webサイトより)
ひっそりとしていますが、筆者が訪れたときはバイクの観光客二人とすれ違いました。夏にはさわやかな涼風が吹き抜ける隠れた名所です。
千葉県富津市竹岡4487
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