ザリピエが人気になった理由
ザリピエは、ポーランドの第二の都市、クラクフから北東に68キロの場所にあります。人口750人ほどの小さな町ですが、なぜここに観光客が集まるのか? それは、街全体が花柄にあふれているから! 実際に住まわれているお宅それぞれの壁に花柄のペイントが施され、「世界一カワイイ村」と呼ばれるように。
始まりは、薪を使用したストーブや暖炉により白壁が黒く汚れてしまうのを問題視した村の人たちが、綺麗に見せるため、壁に花を描くようになったと言われています。19世紀から始まり、現在も続いている習慣なのだそう。それでは、可愛い見どころを紹介していきます。
位置情報付き!ザリピエ村の歩き方
スタート地点すらカワイイ!
スタートはこの看板から! カワイイ村への入り口から、花柄のペイントが。ここからは農道を歩いて行くのですが、本当に可愛い村が出てくるのだろうか? と不安になるものの、20分ほど進むと目的の村が現れます。
こんな可愛い教会見たことない!聖ヨゼフ教会 (Kościół w Zalipiu)
1番最初に見えてくるのが、教会です。一見普通の建物ですが、入ると教会らしさと花柄の世界が広がっています。印象的なのが、十字架とイエス・キリストの周りに花のペイントが施されていること。この土地らしい教会であることを感じます。
中に入ると柱にも花のペイントがあり、可愛らしい雰囲気。祭壇は豪華な花柄ペイントが施されているので、必ずチェックを!
所在地 33-263 Zalipie, ポーランド
営業時間
平日 6:30-18:30
土曜日 8:00-19:40
日曜日 7:30-19:00
https://parafie.net/parafia-sw-jozefa-oblubienca-nmp-zalipie/
消防署すらペイント!
この教会の向かい側にある消防署(Remiza)も花模様が施されています。消防署すらカワイイ! 村全体で花をペイントする習慣が根付いているのをひしひしと感じます。
他にもこの近くに小屋があり、そのペイントもカワイイので必見! 窓と窓の間にある大きな花のペイントは、接写してポートレート写真を撮ると、人物がお花のブーケの中にいるような写真を撮ることができます。
所在地 Zalipie 4a, 33-263 Zalipie, ポーランド
民家の中にお邪魔できる!?
ザリピエ村のことを調べると、一般のお宅の中を拝見できるというレビューが! ダヌータ・ディモン(Danuta Dymonowa)さんというおばあさまが住まれるお宅は、住民の方が在宅であれば、見学できるというのです。筆者が実際に訪れた時、門には「入ってください」と看板があり、近づいてみると住民の方が招き入れてくれ、1階のお部屋を拝見いたしました。
そこはキッチンになっていたのですが、キッチンとは思えないほどお花のペイントに囲まれた美しいお部屋! 過去取り上げられたガイドブックなども飾られており、日本のガイドブックで紹介されているものも展示されていました。
筆者が訪れた際は、ちょうどお昼時でこの可愛すぎるキッチンで住民の方がパスタを茹でていました。このように生活を垣間見ることもできるので、貴重な体験ができる場所です。もし、感謝の気持ちや気に入ったものもあれば、キッチン内で小物も販売されているので購入するのもおすすめです。
所在地 Zalipie 175, 33-263 Zalipie, ポーランド
可愛すぎる廃墟!?
先ほど見学したお宅からすぐのところに、有名な廃墟があります。青の扉と大きな花柄の模様がフォトジェニック。廃墟なので中に入ることはできませんが、絵の具の色をみると、「地元の方がメンテナンスをしているのかな?」と感じました。廃墟の外にある門にもペイントがあり、そちらもカワイイので必ずチェックしておきましょう。
所在地 Zalipie 156, 33-263 Zalipie, ポーランド
観光の拠点となる文化センターも見逃せない!
必ず寄っておきたいのが、ザリピエの文化を紹介する拠点となる文化センター。ここでは観光でわからないことを聞くと教えてくれます。時間が合えば、お花のペイント体験もできるそうで、事前にホームページを確認しておくとよいでしょう。
そして、ザリピエ観光で唯一使えるお手洗いがあります。その点でも必ず寄っておくのがおすすめ。“文化”この中でおすすめのフォトスポットをご紹介します。
日時計
大きな日時計があるのですが、こちらも花柄でとてもキュート! 筆者が訪れた時はくもりで、日時計としては機能していませんでしたが、フォトスポットとして最適!
施設内の大きな壁画
文化センター内の壁画には大きく「ZALIPIE」と書かれているので、記念写真に最適!天井まで花柄なので、壁に向かってだけでなく、天井に向かって写真を撮るのもおすすめ!
可愛すぎる花壇と井戸
パステルブルーに塗られた小屋だけでもキュートなのに、井戸と花壇が可愛すぎる! さらに横に飾られた自転車もいい味を出しており、いろんなアングルで写真を撮りたくなります。
所在地 Zalipie 128A, 33-263 Zalipie, ポーランド
営業時間
【5~9月】月~金:8:00-18:00、土日:11:00-18:00
【10~4月】月~金:8:00-16:00
http://dommalarek.pl/kontakt/
羽付きのウォールアートは必見!
続いて向かったのは、インターネットの地図上だと、「インターネットショップ」と書かれていますが、入り口からすでに可愛すぎるのがこちら。
門を入ってすぐのところにある、犬小屋のような大きさの小屋すらもザリピエらしくアートに施されています。さらに奥に進むとZALIPIEと描かれた羽のウォールアートが! ハワイをはじめ、羽を描いたウォールアートは人気ですが、ザリピエでもそれが体験できるなんて! ザリピエ村に訪れた記念にぴったりです。
他にもこの場所には、花のアートの橋が見ることができます。奥まで入ることはできませんが、緑のすきまから覗くことができる池に反射した橋がとても美しく、こちらも観光客に人気の場所です。
所在地 Zalipie 128A, 33-263 Zalipie, ポーランド
営業時間
【7-8月】 月-金 8:00–18:00 土日 11:00–18:00
【5-6月、9月】 月-金 8:00–16:00 土日 11:00–18:00
【10-4月】月-金 8:00–16:00
https://malowanymis.pl
チケットがなくても楽しめる博物館
最後に訪れるべきは、フェリツィア・ツリウォヴァ博物館(Zagroda Felicji Curyłowej)です。ここは、ザリピエ村を花柄で有名にした人気作家のフェリツィア・ツリウォヴァさんが暮らした家だそう!
その場所が、現在、博物館として一般公開されています。中は彼女が描いた花のイラストがたくさんあるそうですが、中に入るには入場料が必要です。敷地内は広大で、ペイントが異なる建物がたくさん! チケットを買えばより楽しめますが、買わなくても十分楽しめる素敵な博物館です。
花柄のペイントだけでなく、パステルピンクの壁や黄色の壁など他では見ない色の壁を見られるので、ザリピエに来て少しひと癖ある写真を撮ることができます。
さらに、博物館の向かいの建物は小物にも工夫があり、とてもフォトジェニック。門が開いていれば、中に入ることもでき、ペイント体験ができることも!
所在地 Zalipie 135, 33-210 Zalipie, ポーランド
営業時間
火、水、金、土曜 8:00-16:00
木、日曜 9:00-17:00
定休日 月曜
https://muzeum.tarnow.pl/zwiedzanie/oddzialy/zagroda-curylowej-w-zalipiu/
ザリピエ村へのアクセス
クラクフ本駅(Kraków Główny)より、タルヌフ駅(Tarnów)行きの電車が出ています。急行電車なので窓口でチケット購入し、1時間ほどで到着します。タルヌフからはミニバスで向かいます。公演の前にある観光案内所を目指すとそこにバス停が。
筆者もここで正しいのか不安だったのですが、訪れた当時は見慣れた日本語で「ザリピエはここから」と書いてあり、神様のように思えました。ここから「Gręboszów」方面行きのミニバスを探しましょう。バスといってもミニバンなので、ミニバンのフロントグラスに行き先のボードが書いてあるのでそれを凝視しましょう。そして念の為、運転手さんにも「ザリピエ?」と確認が必須です。
Tarnów Krakowska – Planty
ポーランド 〒33-100 タルヌフ
タルヌフからバスで1時間半ほど進むとサリピエ村に到着! 忘れないようにしたいのが、帰りのバスの時間の確認。オンラインで確認できるのですが、念のためにもバス停に描かれた時刻も確認。
帰りは本当に何もない場所で心配になります。筆者の場合は、来たバスの運転手さんに確認し、乗り換えするとタルヌフ駅まで帰れるよとアドバイスをもらい、駅まで帰れることに。なかなかハードな帰り道でしたが、時間に余裕を持っておき、かつ日が暮れる前に帰るのがおすすめです。
所在地 Niwki 47, 33-264 ポーランド
時刻表
https://www.plawecki.org/s-tarnow-greboszow-bieniaszowice,4,12.html
まだまだ日本では知られていない「世界で一番カワイイ村」と呼ばれるザリピエ。あなたの旅行の参考になれば幸いです。