アイスランドってどんな国?
アイスランドは、イギリスの斜め上あたりにある島国です。日本同様、火山活動が活発で温泉や自然、冬にはオーロラが楽しめます。2024年に行われたアメリカの旅行保険会社の調査によると、世界一安全な国はアイスランドだそうで、注目を集めています。しかし、なぜそんな国で「世界で一番危険な年越し」をしているのでしょう?
アイスランドの年越しは個人で花火を打ち上げるので危険!?
アイスランドでは12月31日に向けて街中やスーパーなどあちこちで、一般人でも扱える打ち上げ花火が陳列されます。しかし、購入する量が尋常じゃない。みなさん立派な花束のような量を抱えて買っていきます。
そして年越しのカウントダウンが始まると、23:45ぐらいから花火が周囲で打ち上がり始めます。何がすごいって花火の1つ1つの規模は小さいながらも、個人がそれぞれ打ち上げるので総量が半端ないのです。「今までこんなに横並びで花火が打ち上がるのを見たことがない!」と思うほど。
アイスランドの年越しは花火が近すぎて危険!?
筆者が「これは危険だ!」(褒めています)と感じたのは、打ち上げる場所が近すぎること。筆者は、年越し花火バスツアーに参加し、首都・レイキャビークの街中を見下ろす高台・オスキュフリズ(Oskjuhlid)へ行ったのですが、そこでも個人が勝手にバンバン花火を打ち上げており、それが「こんな近くで花火を見たことがない!」という近さなのです。
また1回打ち上げれば終わりではなく、30分間かけて50発ほど打ち上げていました。打ち上げるペースも早すぎる! 一体、何と競い合っているのでしょう? と驚くほどです。
所在地 43HJ+GMJ, 105 Reykjavík, アイスランド
アイスランドの年越しは街中でも打ち上げて危険!?
観光客にとっては、アイスランドの過激な花火の打ち上げをどこで見るかが争点になるのですが、街の熱狂具合を感じたいなら、レイキャビークの中心地で花火を見るのもおすすめだそう。
普通の家やレイキャビークのシンボルであるハットルグリムス教会(Hallgrimskirkja)の広場では複数の方が花火を打ち上げているそう。そんな街中の中心地でこぞって打ち上げていいの? と不安になるほどの密集度合いで、過激です。
所在地 Hallgrímstorg 1, 101 Reykjavík, アイスランド
営業時間 10:00-17:00 ※広場は24時間アクセス可能
https://www.hallgrimskirkja.is
なぜそんな「世界で一番危険な年越し」をするの?
世界で一番安全な国・アイスランドでなぜ世界で一番危険な年越しに夢中になるのでしょうか?
アイスランドのみなさんが、花火が大好きということもあるのですが、この打ち上げ花火の目的は、アイスランド・レスキュー隊を支援することなのです。アイスランド・レスキュー隊は、ボランティアによって運営されています。自然災害も多いアイスランドで、緊急時に重要な役割を果たす彼らのためにみな、花火を買って応援しているのです。
花火は、フライングで12/31前から打ち上げ、1/6頃まで見かけることができます。その中でも年越しの12/31の夜が一番ピーク。花火の打ち上げに慣れていない私たちが同じように行うのは危険ですが、もし花火を購入する場合は、レスキュー隊から購入すると彼らの支援につながるのでおすすめです。
他にもアイスランドの年越し風景は風変わり?
花火の他に、アイスランドでは年越しの際に大きな焚き火をする習慣があります。イメージは日本の「どんど焼き」に近いものです。首都・レイキャビークだけでも15カ所ほどで開催されます。大焚き火も花火も好きな場所で見たい方は、ホテルなどで聞いて個人で見るのもアリですし、筆者のように初めてのアイスランドでさらに夜だからということで、バスツアーもおすすめです。年越し用にシャンパングラスが付いてくるなど粋な計らいも……!
https://www.re.is/tour/bonfire-tour/
世界にはいろんな年越しがあるものですが、世界一安全な国での、世界一危険な年越しでした。人生で1回は経験してみたい面白体験としておすすめです!