黒茶屋庭内にある「野外テラス 水の音」
東京都・あきる野市の自然豊かな地に佇む老舗日本料理店「黒茶屋」。その敷地内にひっそりと設けられた「野外テラス 水の音(みずのね)」は、自然と一体化したようなカフェです。
築300余年の古民家を再生した母屋から離れ、秋川の流れを上流方向に見渡せる、絶好の高台に設けられた展望テラス席。聞こえるのは秋川のせせらぎと鳥のさえずり、そして風に揺れる木々の音。まさに“水の音”という名の通り、自然のBGMに包まれる癒やしの空間です。
筆者が訪れたのは平日の正午頃。ちょうどランチタイムの時間帯ということもあり、岩瀬峡を見下ろす人気のテラス席は常に満席状態でした。それでも全体の席数は多め且つ屋根付きのエリアもあるため、日差しを気にせずゆったりと過ごせるのも嬉しいポイントです。
「野外テラス 水の音」おすすめメニューは?
この日、筆者がいただいたのは「クリームあんみつ」と「ゆずサイダー」。黒茶屋の料理人が手作りする餡子は、小豆のふくよかな旨みと粒感が際立つ上品な味わい。赤と緑の求肥はもちもち食感で、食べ応えも抜群。さらに、バニラアイスの爽やかな甘さと黒みつのコクが絶妙にマッチし、暑い季節にぴったりの涼スイーツに仕上がっています。川風を感じながらいただくと、そのおいしさはひとしおです。

クリームあんみつ 1,000円(税込)

ゆずサイダー 600円(税込)
また、あきる野市にお店を構える『甘味茶房 見世蔵久森(みせぐらくもり)』が監修する「ゆずサイダー」もおすすめ。国産ゆず果汁を使用しており、ひと口飲めばゆずの高貴な香りとほどよい甘さが口いっぱいに広がります。瓶のまま提供されるスタイルも、どこか懐かしく、自然の風景によく馴染みます。風情を感じながら、テラスでのひとときを楽しめる一杯です。
黒茶屋の総支配人・乙訓さんにお話を伺ったところ、「クリームあんみつ」と「クリームソーダ」は特に人気とのこと。コロナ禍が明けてからは、若い世代のお客さんも増え、夏のシーズンは連日満席になるほど賑わっているそうです。
和スイーツはほかにも、わらび餅やおやき、さらにはチーズケーキやブラウニーケーキなど洋風のデザートもラインナップ。ドリンクメニューも充実しており、何度訪れても新しい楽しみがあります。
- 「野外テラス 水の音」甘味メニュー
- クリームソーダ(シャインマスカット/巨峰/ブルーハワイ/メロン/川中島白桃) 900円
- アイスクリーム(バニラ/季節のおすすめ) 600円
- ニューヨークチーズケーキ 自家製いちごソース 800円
- チョコレートブラウニーケーキ バニラアイスクリーム添え 900円
- あんみつ 800円
- わらび餅とバニラアイス 黒みつ添え 900円
- クリームあんみつ 1,000円
【平日限定】野外テラスで楽しむ特別弁当も
「野外テラス 水の音」では、7月11日より平日限定・完全予約制「水の音特別弁当“せせらぎ”(特製出汁付き)」が楽しめます。
黒茶屋グループ総料理長が手がけるこのお弁当は、山里の旬の味わいをぎゅっと詰め込んだ一折。予約をすると、提供時間に合わせて秋川渓谷を望む野外テラス席が用意され、絶景を眺めながら食事を楽しめる期間限定企画です。
なお、作りたてをその場で味わうため、テイクアウト販売はありません。
価格:3,600円(税込)
予約時間:12:00 または 12:30より
※三営業日前までに電話にて要予約必須
※今後変更する場合もある旨、詳しくは黒茶屋公式サイトよりご確認ください
TEL:042-596-0129
販売期間:2025年7月11日(金)〜2025年11月28日(金)の平日限定
※お盆期間(8月13日〜8月15日)は提供休止
目の前に広がる秋川の清流と岩瀬峡
テラス席から見えるのは、清らかな秋川の流れと、ごつごつとした岩肌が美しい岩瀬峡の景観。すぐそばを流れる水は透明度が高く、時折魚が泳ぐ姿も見られるほど。自然の涼しさと音に包まれて、五感がリフレッシュされていくのを感じられます。
春は芽吹いたばかりの新緑、夏は深い緑と清流の涼しさ、秋は色鮮やかな紅葉と、季節ごとにまったく異なる表情を見せてくれるのも大きな魅力。都内にいながら、こんなにも自然豊かな風景に出会えるなんて、ちょっとした旅気分です。
また、黒茶屋の庭内に構える「楽庵」では、季節限定で天然氷のかき氷も楽しめますよ。気になる方は、以下の記事もぜひチェックしてみてください!
アクセス・営業情報ほか|おでかけ前のチェックポイント
「野外テラス 水の音」がある黒茶屋へは、公共交通機関の利用がおすすめ。2025年夏の営業期間中は、最寄り駅であるJR五日市線「武蔵五日市駅」から黒茶屋まで無料の臨時シャトルバスが運行されています。

乗車場所は武蔵五日市駅の南口を出て左手側にあるロータリー

臨時シャトルバスの案内が書かれているコーンが目印
バスはおおよそ20分間隔で運行されており、黒茶屋までは約10分。始発は10:30発、最終便は平日が16:30発、土日祝は17:30発となっています。混雑状況により前後する場合もあるため、ゆとりを持っての行動がおすすめです!
運行期間:2025年6月28日(土)~9月28日(日)
乗車料金:無料
運行時間:【始発】黒茶屋発 10:30/【最終】黒茶屋発 平日 16:30、土日祝:17:30
※ピストン運行のためダイヤはなし(おおよそ20分間隔)

庭内の遊歩道を進んだ先に佇む、茅葺き屋根の「東屋」
なお、「野外テラス 水の音」は平日は12:00〜16:00、土日祝日は11:00〜17:00までの営業となっているため、訪問のタイミングにはご注意を。また屋外のカフェのため、荒天時や天候不良の場合は休業となることも。お出かけ前に天気予報をチェックしておくと安心です。
所在地:黒茶屋庭内
(東京都あきる野市小中野167)
営業時間:平日 12:00-16:00/土日祝 11:00-17:00
休業日:黒茶屋休業日および冬季
※荒天時に臨時休業する場合あり
※今後変更する場合もある旨、詳しくは黒茶屋公式HPよりご確認ください
アクセス:JR五日市線「武蔵五日市駅」より徒歩で25~30分、タクシーで約7分
[Photos by Ray]