【桃の花の酵母で作るロールパンが人気】革命的なプラントベース・カフェ「1110 CAFE/BAKERY」｜埼玉・川口

大泉工場のプラントベースカフェ「1110 CAFE/BAKERY」

創業100年を超え、プラントベース、コンブチャ、有機農業など幅広く“食の事業”を展開する「大泉工場」。埼玉県川口市、荒川の側にある本社敷地（OKS CAMPUS）内にはカフェや庭園があり、自然の中でリラックスできる空間が広がっています。

2025年12月現在、カフェは川口の本社にある「1110 CAFE/BAKERY」のほか、東京都青山に「BROOKS GREENLIT CAFE（ブルックス・グリーンリット・カフェ）」の2店舗をオープンし、卵・乳製品不使用のプラントベースのメニューを展開。

メニューにこだわるだけでなく、カフェで出るオーガニックコーヒーのカスを敷地内でコンポスト化し、自社農場で飼料にして活用するなどフードロスゼロを目指した循環仕組みを整えています。

看板商品「ロールパン」のおいしい秘密

プラントベース・カフェ「1110 CAFE/BAKERY」では、地球環境に配慮したプラントベースのロールパンが大人気。

（画像提供：1110 CAFE/BAKERY）

ロールパンは、シンプル系・スイーツ系・ミール系の定番6種類に、季節限定が加わった約7種類が登場します。イースト菌は不使用で、敷地内の“桃の花から採取した天然酵母”が使われています。

小麦は北海道産「ゆめちから」100%。この力強い小麦をつぶれる寸前のギリギリまで発酵させ、こね具合を調整して、フワフワ食感と独特の歯切れの良さを生み出しています。シェフの野上さんは、毎日、発酵具合の見極めに神経を研ぎ澄ませているのだそう！

具材をポンッとのせた可愛らしい姿のロールパンたち。人気TOP3を教えていただきました！

第1位「ザ・シナモンロール」

人気1位は「ザ・シナモンロール」（税込450円）。有機粗糖の甘みにシナモンがしっかり効いています。ぽってりとした豆乳クリームと合わせると一層まろやかな味わいに。底の部分はキャラメリゼされていて香ばしく仕上がっています！

オンラインショップでは、「1110 CAFE/BAKERY」で人気の「ザ・シナモンロール」から誕生した「planet rolls（プラネット・ロールズ）」を購入することができます。店舗で販売している商品より小ぶりで冷凍のシナモンロール（6個入りBOX／税込3,000円）で、青山のプラントベース・カフェ「BROOKS GREENLIT CAFE」でも1個（税込500円）から購入できるようになりました。

大きなタイプと小ぶりなタイプ、両方試してみるのもいいですね。

第2位「オリジナルキャラメルロール」

人気2位は「オリジナルキャラメルロール」（税込460円） 。トロ～リとかかった有機粗糖のキャラメルソースが魅惑的！ 香ばしくて濃厚なソースですが、甘すぎないのでスイーツではなく“パンとしてのしっかりとした食べ応え”があります。午後のティータイムにもぴったり！

第3位「アオサ・いぶりがっことクリームチーズロール」

人気第3位は「アオサ・いぶりがっことクリームチーズロール」（税込480円）。いぶりがっこのスモーキーな香りに、磯の香りも広がるリッチでユニークな一品。

パンの中にも具材がたっぷり！ パン生地のフワフワ食感とポリポリカリカリとした歯ごたえで楽しませてくれます。クセになる味わいと食感の変化は斬新で、女性に人気のとのこと。

ほかのロールパンは？

「ローズソルトバターロール」（税込360円）。シンプルパンなので、塩味と国産小麦の風味のバランスが秀逸と高評価。

「フレッシュトマトロール」（税込480円）。自家製トマトソースの爽やかな旨味を味わえる軽食系。

「スパイシーカリーロール」（税込480円）。自家製スパイスカレーが入っていて、プラントベースとは思えない満足度があり男性にも大人気！

筆者が訪問した12月の「季節限定」は、可愛らしいクリスマスメニューが登場。次期はバレンタイン限定のチョコレート系がでてくるそうです！

有名パティスリーやショコラティエなどで経験を積んだシェフの野上さん。「今後は、ケーキのような繊細さにもこだわって、オープンサンドのような進化系など、独創性があり皆さんに喜ばれるものを作りたい」と意欲に溢れています！

お料理メニューも人気アップ中！

ロールパンのほか、できるだけナチュラルな食材を使用し、手間暇かけたお料理にも一口ごとに味や食感が工夫されています。卵・乳製品・バターなど動物性食材不使用ですが、「これがプラントベース！？」と驚く人が続出し、口コミによってお料理の人気もアップしています！

（左上）お料理の1番人気は「1110 プラントベース 至高のボロネーゼと旬野菜グリル」（税込1,800円）。2日かけて仕上げた自家製ソースに旬の野菜をたっぷり添えて、満足度の高い味付けに仕上げています。

（右上）「1110 ファーマーズセット 日替わりサラダ+スープ」（税込1,000円）。有機農家さんなどから届く新鮮な野菜とスープのセットで、好きなロールパン（別途450円〜）を組み合わせることもできます。

（左下）「1110 シグネチャー プラントベースフレンチトースト」（税込1,230円）。自家製豆乳クリームと大豆のアイスクリームをのせた贅沢なデザートタイプ。

（右下）「アサイー w / フレッシュフルーツ」（税込1,500円）。カカオニブやココナッツなどスーパーフードたっぷりのヘルシーメニューです。

ブームの兆し「コンブチャ」販売・製造

こちらでは、運営会社である「大泉工場」が製造している「_SHIP KOMBUCHA（_シップ・コンブチャ）」を販売しています。緑茶と紅茶に酢酸菌と酵母からできた「SCOBY（スコビー）」を加えた発酵スパークリングティーです。

毎月約1万本以上が流通し、「ORIGINAL（オリジナル）・YUZU HEADS（柚子）・SHISO FUTURE（紫蘇）・HOP BREEZE（ホップ）」の4種類の定番フレーバーを取りそろえています。冬季・数量限定で、自社農場の生姜を使った新商品「GINGER GROOVE（ジンジャー）」も登場（税込600円〜）。なんと、初回生産分はすでに完売し、2026年1月8日（木）から再販予定、とのこと！

醸造所に併設する「TAP ROOM（タップ・ルーム）」では試飲が可能で、国内外の視察も受け入れています。おいしくて飲みやすいコンブチャを体験してみてください！

カフェ混雑の時間帯

カフェは常にランチタイム（11時〜13時）が盛況。平日は近隣で働く人、週末は朝8時のオープンからサイクリストが訪れ、昼間は家族連れやペットのお散歩にと立ち寄ってにぎやかに。

ソファー席、テーブル席、庭園を眺めるカウンター席とあり、ゆったりと過ごせます。テラス席はペット同伴OK！

散歩や遊びでリフレッシュするプチ旅行

お食事の前後で遊びや庭園散歩ができるのも特徴です。

鋳物工場の跡地である「WARE HOUSE（ウェア・ハウス）」には、卓球台・ピアノ・PC作業ができるスペースもあり、誰でも予約なしで遊べます。

飲食も可能で、ジェンダーレストイレや授乳室も完備。午後には子どもたちが自然と集まってくるのだそう！

庭園には、文化庁登録有形文化財「大泉家住宅（和館・洋館）」が残されています。木造平屋建ての和館と、石造りの洋館（現在は社員オフィス）は美しく、歴史の息遣いが感じられました（2棟とも通常内部は非公開）。

桜、銀杏、藤の花など四季折々の花が咲き誇り、散歩やフォトスポットとして親しまれています。

庭園は8時〜17時まで開放。歴史的価値と四季の美しさを感じてリフレッシュできるでしょう！

新宿から電車で約20分、最寄駅からはバスか徒歩で辿り着けてアクセスは良好で、道すがらの土手からは富士山を望んで小旅行気分。

散歩、車、サイクリングにと、地域の人も遠方からも人が集う「1110 CAFE/BAKERY」では、人と地球が健やかに暮らす未来を感じられました。

［photos by kurisencho］

PROFILE

kurisencho

kurisencho ライター

熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。

熊本県天草の凪いだ海と潮の香りの中で育ちました。東京に住むことで、新しいもの、昔からあるものの良さを再発見し、今まで見てきた世界が広がりました。デジタル化の中で生きるアナログの力を確信し、儚いけど美しい、人と風景の一瞬をとらえたいと思い写真を撮っています。