群馬県安中市 磯部温泉
温泉も自然も食も全部ある「群馬県」
群馬県・梅林と妙義山
群馬県といえば、草津温泉・伊香保温泉・四万温泉など、県内各地に湧き出る名湯の数々。スキー場や山々に代表される豊かな自然、そして世界遺産・富岡製糸場など、見どころにあふれ、国内外から多くの観光客が訪れる場所です。
けれど、群馬の魅力はそれだけにとどまりません。地域に根ざした、心にググっとくる「食」の魅力も、旅をより豊かなものにしてくれます。
ガストロノミーツーリズムとは?
磯部温泉名物「磯部煎餅」
「ガストロノミーツーリズム」とは、その土地の気候風土が生んだ食材や習慣、伝統、歴史に根ざした食を通じて、食文化に触れることを目的としたツーリズムのことです。
単に「おいしい」ものを味わうだけでなく、食の背景にある物語に出会い、体験し、土地の魅力をまるごと味わう旅。
今回は、「ガストロノミーツーリズム」をテーマに、群馬県の磯部温泉や秋間梅林周辺をまわる日帰り旅行プランを紹介します。
群馬「ガストロノミーツーリズム」1日モデルコース
11:00 高崎駅前「スパゲッティー専科はらっぱ」で昼食
駅から行きやすい店舗は、高崎駅直結の高崎モントレー5階にある「駅ビルモントレー店」と、高崎駅東口からペデストリアンデッキを渡って徒歩約2分の「高崎駅東口店」
行列ができる人気店「スパゲッティー専科 はらっぱ」は、「ラーメン屋のような気軽なパスタ食堂」をコンセプトにしたパスタ専門店です。
看板メニューは、赤唐辛子とにんにくが効いたトマトソース。メニューの種類も豊富で、全品テイクアウトができるのもうれしいポイントです。
「ガストロノミーツーリズム」ポイント
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群馬県は日本でも有数の小麦の産地です。その中でも高崎は人口に対するイタリア料理店の多さから、「パスタの街」と呼ばれています。地元のパスタ店の人気パスタを決めるイベント「キングオブパスタ」も開催されるなど、粉食文化が根付き、日々進化を続けています。そんな高崎で味わうパスタは「土地の食文化を体験する」のにふさわしい一皿です。
公式サイト:https://harappa.co.jp/index.html
・高崎駅東口店
住所:〒370-0841 群馬県高崎市栄町14-4
電話番号:027-395-4032
営業時間:
【ランチタイム】11:00〜15:00
【ディナータイム】18:00〜22:00(ラストオーダー21:30)
・駅ビルモントレー店
住所:〒370-0849 群馬県高崎市八島町222
高崎駅ビル モントレー5F
電話番号:027-322-5455
営業時間:11:00〜21:30(ラストオーダー20:40)
|電車(JR信越本線)で移動(約20分)
12:30 磯部駅前「温泉記号発祥の地の碑」

磯部駅を降りれば、そこはもう、群馬でも有数の温泉地「磯部温泉」。源泉は塩分の含有量が高く、体の芯までポカポカ、肌のしっとり感が持続すると評判です。そんな磯部温泉は、あのマークにゆかりがあります。
日本の地図や看板などで、温泉や銭湯を表す「温泉記号(温泉マーク)」。実はその発祥の地が、群馬県の磯部温泉だとされています。
温泉マークのルーツは、1661年(万治4年)までさかのぼります。当時、付近の農民の土地争いに決着を付けるため、江戸幕府から評決文が出されました。その添付図には磯部温泉を示す温泉記号が2つ描かれており、専門家が調査した結果、これが日本で使われた最古のものと判明。こうして磯部温泉は温泉記号発祥の地として知られるようになったのです
磯部駅を出てすぐのロータリー内には、「温泉記号発祥の地の碑」があり、さらに磯部駅から徒歩約3分の磯部詩碑公園には、詩人や歌人の残した詩碑とともに、「日本最古の温泉記号」の碑が設置されています。味わいのある日本最古の温泉記号と一緒に写真を撮ることができる、人気の撮影スポットです。
12:45「磯部せんべいサクサクウォーク」
磯部せんべいを手焼きする様子(栄泉堂)
「磯部せんべいサクサクウォーク」は、磯部温泉名物「磯部煎餅」をテーマに、温泉街をのんびり歩いて食べ歩きを楽しむプログラムです。
磯部せんべいは、磯部温泉周辺で、古くから親しまれてきた焼き菓子。小麦粉と砂糖、そして、磯部温泉の鉱泉水(炭酸含有泉)を使って生地を作った、サクサクの歯ごたえとまろやかな口あたりが特徴の煎餅です。形も四角や丸などさまざまで、ゴマ・チョコレート・味噌など、各店ごとの個性あふれる味や風味が楽しめます。
「磯部せんべいサクサクウォーク」は、カフェ「hitoritoiro.cafe(ヒトリトイロ)」にて、事前のオンライン予約が可能です。当日、窓口でも申し込むことができ、参加料は1,000円。
- 磯部せんべいサクサクウォーク
- 受付方法:hitoritoiro.cafe(ヒトリトイロカフェ)で当日受付または事前オンライン予約
- 参加費:1,000円
- 対象店舗:①金誠堂、②名月堂、③栄泉堂、④金鳳堂、⑤松風堂、⑥お菓子のゆもと、⑦大手製菓、⑧菓舗たむら
- 公式サイト(事前予約):https://hitoritoiro.cafe/
※各店舗は日によってお休みの場合があります。
受け付けを済ませると、「各店でせんべいと交換できるチケット」「スタンプ台紙付きマップ」「安中市オリジナルグッズ」を受け取り、サクサクウォークのスタート! 気になるお店から自由に巡りましょう。例えば、栄泉堂さんでは、タイミングが合えば、職人さんが磯部せんべいを焼き上げる瞬間に出会えることも。
「ガストロノミーツーリズム」ポイント
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温泉と食が結びついて誕生した「磯部せんべい」。群馬の粉食文化、そして、この地で長い時間をかけて受け継がれてきた製法や作り手の想いを、温泉街の風景を歩いて、味わい、知る体験こそが、このプログラムの醍醐味です。目に映る風景、どこからか聞こえてくる音、口の中に広がる素朴な甘さから、この土地の物語に触れることができます。
14:00 恵みの湯(砂塩風呂)
「恵みの湯(砂塩風呂)」。泉質は、ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩強塩温泉(中性高張性高温泉)で、「胃腸の霊泉」として知られています。露天風呂、大浴場、サウナがあり、のんびりお湯に浸かれば、疲れが吹き飛ぶこと間違いなし
サクサクウォークで散策をした後は、体の芯から温まる時間を。恵みの湯で体験したいのが、日帰り温泉では珍しい砂塩風呂。砂塩風呂は、磯部温泉の持つ塩分やミネラルをたっぷり含んだ砂を体にかけて温まるタイプの温浴法です。
利用前には、薬草茶カウンセリングを受け、香り豊かな薬草茶を味わいます。その後、砂塩風呂へ。銀イオンセラミックスやメキシコ産原塩、酵素、ミネラルの力が全身の血行を促し、凝り固まった筋肉をほぐしながら、新陳代謝を高めます。
砂塩風呂の後は、休憩コーナーで再び薬草茶を飲み、体をゆっくりと休めましょう。旅の疲れを優しく癒やしてくれる、そんな時間を過ごせます。
15:30 秋間梅林

砂風呂でデトックスしたら、春の訪れを告げる花「梅」を見に再び外へ。秋間梅林は、ぐんま三大梅林のひとつで、観光梅林としての歴史は60年以上。東京ディズニーランドとほぼ同じ、約50ヘクタールの広大な丘陵に約35,000本の紅白梅が咲き誇ります。

暖冬・寒冬などの影響でその年によって異なるものの、毎年3月10日頃が見頃といわれています。訪れる前に、公式サイトで開花状況を確認しておくのもおすすめ。
毎年2月中旬から3月下旬にかけて、秋間梅林祭が開催されており、2026年は2月14日(土)からスタート。開園期間中は郷土料理を楽しむことができる売店が開店します。
秋間梅林近くのお店で食べてほしいおやつベスト3
やきもち(おやき)
小麦粉で生地を作り、丸めて焼き上げる「やきもち」。お店ごとにこだわりのある、どこか懐かしさを感じる素朴な味わいです。(ながめや、第一売店など)
みそおでん
群馬県の名産・こんにゃくをゆで、農家手作りの特製味噌だれをかけた「みそおでん」。お腹いっぱいでも食べられるシンプルな味わい。
いも串
里芋を下茹でし、表面をこんがり焼いた芋に特製味噌だれをかける、郷土料理のひとつ。外はパリッと、中はホクホク、とろりとした食感が楽しめます。
「ガストロノミーツーリズム」ポイント
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群馬の土地で育まれた小麦やこんにゃく、里芋を使い、味噌を生かした調理法など、地元の人々の暮らしの中で長く親しまれてきた「日常の味」を楽しめるのが、ここならではの魅力。群馬県は日本でも有数の小麦の産地であり、こんにゃくの収穫量は全国第1位。国内シェアの90%以上を占めています。さらに、嬬恋高原キャベツは夏秋キャベツの出荷量が全国1位を誇るなど、気候や土壌に恵まれた土地ならではの農作物が豊かに育ちます。こうした背景を知り、一品一品を楽しむことができるのは、ガストロノミーツーリズムならではです。
16:30 スイーツ&パン食べ歩き
レトロな看板が可愛い「やどパン」
旅の締めくくりは、やっぱりおいしいスイーツ。磯部温泉ならではの個性あふれるスイーツやパンを片手に、街をぶらぶら食べ歩きしてみましょう。
高野酒店(TARTANS CAKE STAND)
栗のモンブラン、SAKEゼリー、秋間梅ゼリー&ブラマンジェ
高野酒店「TARTANS CAKE STAND」は、磯部温泉にある日本酒専門の酒屋に併設された、ケーキと日本酒を楽しめる小さな洋菓子店です。日本酒の風味を生かしたSAKEゼリーや、酒クリームを詰めたシュークリームなど、ここでしか味わえない個性的なスイーツが並びます。そのほかにも、散策の途中につまみたくなる焼き菓子も充実しており、日本酒好きはもちろん、甘いもの好きにもうれしいお店。

〒379-0127 群馬県安中市磯部1-14-23
営業時間:10:30 〜 19:00
定休日:月曜・火曜・水曜
公式サイト:https://www.tartanscakestand.com/
[公式Instagram]
ヒトリトイロ
ヒトリトイロの店内
2021年にオープン。磯部駅から徒歩1分、トラックのコンテナを改造して作った店舗が目を引くカフェです。「磯部せんべいサクサクウォーク」の受付拠点でもあり、コーヒーやクラフトジンジャーエール・クラフトコーラなどのドリンクやアイスがそろいます。お気に入りの一杯を手に温泉街をのんびり歩くのもおすすめ。磯部温泉のパン屋さん「やどパン」が焼き上げた食パンと安中市後閑「おにかた養蜂園」の純度100%のはちみつを使ったトーストもあるので、疲れたらお店で一休みするのもいいかもしれません。
ヒトリトイロのトースト
〒379-0127 群馬県安中市磯部1-165-1
電話番号:027-381-6332
営業時間:
月・金曜日 10:00〜17:00
土・日曜日 9:00〜18:00
営業日:金曜日〜月曜日の4日間
(※通常の火曜日のみの定休日が火曜日〜木曜日まで定休日となります)
公式サイト:https://hitoritoiro.cafe/
クレープソルト
築50年以上の空き店舗をリノベーションしたクレープ店。クレープはパリッとした生地に、食べ進めるともっちり感が加わります。定番のシュガーバターやバナナホイップはもちろん、お食事系クレープもあります。また、季節限定メニューや新作も続々登場しており、常に進化を続けるクレープ屋さんです。食べ歩きにぴったりの定番スイーツですね!
〒379-0127 群馬県安中市磯部1-19-41
電話番号:070-2290-7215
営業時間:11:00~18:00
定休日 火・水
Instagram:https://www.instagram.com/crepe.salt/
やどパン

磯部温泉・小島屋旅館の女将が焼き上げる、昭和レトロなパン。路地に面した窓から販売する、キッチンカーのようなスタイルが特徴です。おすすめは、オリジナルの「おやきパン」。中身はつぶあん・野沢菜・きんぴらの3種。また、群馬名物、丸くて甘いパンにマーガリンを挟んだ「バンズ」も外せません。甘いパンも食事パンもすべてここで。

〒379-0127 群馬県安中市磯部1丁目13-22
電話番号:027-385-6534(小島屋旅館内)
営業時間:10:00〜売り切れまで
定休日:水曜日・土曜日
公式サイト:https://yadopan.com/
菓舗たむら(田村製菓)
磯部せんべいサクサクウォークの対象店舗でもある老舗菓子店「菓舗たむら」。磯部煎餅をはじめ、まるるんちーずや生クリームどら焼き、クリームサンド煎餅など、和洋菓子が豊富にそろいます。一口サイズの「温泉ちっぷせんべい」はプレーン、味噌、海老、珈琲桂皮(コーヒーとシナモン)、生姜蜜柑(しょうがの粉末と国産みかんパウダーを練りこんでいる)などは食べ歩きにもお土産にもぴったり。
〒379-0135 群馬県安中市郷原255-2
電話番号:027-385-6120
定休日:無休
営業時間:9:00~18:00
公式サイト:https://www.isobesenbei.com/
「ガストロノミーツーリズム」ポイント
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やどパンの昭和レトロなパン、街角で気軽に立ち寄れるクレープ、老舗菓子店の煎餅や和洋菓子は、古くからあるものも新しいものも、すべて地域の人々の暮らしの中で育ち、愛されている「食」です。そんな地元の味を、温泉街の風景ごと味わうことができるのが、魅力です。
地域に根付いた伝統的な食文化「鉱泉豆腐」
鉱泉豆腐
鉱泉を使った「磯部せんべい」のほかにも同じく鉱泉を使って作られてきた「鉱泉豆腐」は磯部温泉ならではの食文化の1つです。
鉱泉豆腐は、磯部温泉の鉱泉水(温泉水)を使った湯豆腐。鉱泉水に含まれる成分の作用により、煮込むことで豆腐がふわりとなめらか、とろけるような食感に変化します。まろやかな味わいの豆腐を楽しんだあとは、ほんのり塩気のあるスープを飲み干すのが醍醐味。胃腸に優しい滋養食としても知られています。
鉱泉豆腐は、「雀のお宿 磯部館」の朝食などで味わうことができます。
「ガストロノミーツーリズム」ポイント
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この土地に湧き出る鉱泉という自然資源を「食」に活かし、暮らしの中で育まれてきた鉱泉豆腐。温泉地の歴史や人々の知恵が息づく一品を味わうことで、磯部温泉に根付く文化と時の流れを、食を通して体感することができます。
〒379-0127 群馬県安中市磯部1-5-5
TEL:027-385-6411
雀のお宿 磯部館公式サイト:https://www.isobekan.com/cuisine/
食も癒やしも「群馬」にある!

群馬県は、温泉・自然・歴史・食などの魅力が幾重にも重なり、訪れる人々の心を癒やし、満たしてくれる場所です。
今回は、食にフォーカスを当てた「ガストロノミーツーリズム」を紹介しましたが、日常から離れてゆったり心と身体を癒やし、自分をリセットする過ごし方「リトリート」を提案する「リトリートぐんま」など、さまざまな旅の楽しみ方があります。
次のお休みは、家族や友達と、そして一人でも、ちょっと群馬へ出かけてみませんか。きっと、あなたのお気に入りが見つかるはずです。
画像素材:PIXTA


