『世界イケメンハンター』という名をもつ旅人がいるのをご存知だろうか?世界50ヶ国を旅し、世界中のありとあらゆるイケメンを探し歩き、本まで出版してしまった女性・・・どれくらい肉食系なんだ?!とTABIZINEは意を決して、世界イケメンハンター・窪咲子さんにインタビューを決行!
10代のころから世界一周に行きたかったという窪さん。仕事を辞めて世界一周を決意し、イケメンハンターへ。と思いきや、イケメンハンターのきっかけは意外なことだった。
イケメンハンター、誕生!
ーイケメンハンターってすごくインパクトがあるのですが、イケメンハンターになろうと思ったキッカケは何だったのでしょうか?
「じつは、イケメンハンターをしようとか一切考えていませんでした(笑)世界一周から帰ってきて就職活動をするときに備えて、“一年間何していたの?”と必ず聞かれるだろうから、 “一年間、ライターしていました!” って言えたらカッコいいなって。」
「それで、日本を出国するまえに、自分で企画書をつくって、いろいろな会社へライターとしての売り込みを開始しました。たぶん30社くらいアタックしたと思います。で、そのなかでご縁があったのが『地球の歩き方』といくつかの旅行会社さん。 自分の企画書はイケメンハンターではなかったのですけど、地球の歩き方のスタッフさんが私の経歴をみて、世界中のイケメンとか撮ってきたらおもしろいよねってなって・・・ 先方から出てきたWEBページを見たら、いつの間にかイケメンハンターになっていました(笑)!」
じつは窪さんの前職は、某芸能雑誌の編集者。そういった経歴から世界イケメンハンターに抜擢されてしまったのだ。とはいえ、イケメンが嫌いなわけがなかろうと、気になるあの質問を聞いてみた。
ー世界イケメンハンター中に、あま〜いロマンスとかがあったのでは?
「某芸能系雑誌の編集者時代に、職場の先輩から、“絶対に取材相手に手をだすな” と叩きこまれて、それが身にしみついてしまっているせいか、取材相手に惚れることはなかったですね・・・それよりも、“この人のカッコよさをどうしたら引き出せるだろう?”ということに考えがいってしまいます。」
ーなんだか、世界イケメンハンターというと、外国人男性とロマンスを追い求めて世界をまわっているイメージだったのですが・・・実際は違ったのですね!
「そうなんです。世界イケメンハンターというと“ロマンスどうだった?”みたいな感じでみなさんに聞かれるのですが、わたし地味だし、恋愛のほうは全然なので、“実際会ってみると、意外と肉食系じゃない”とか“なんだかイメージと違う”とかよく言われます(笑)」
世界中イケメンがいるわけじゃない!ハンターの苦悩
ーイケメンハンターをしていて一番苦労したことは?
「どうしてもイケメンがいない場所とかもありました。ラオスとかでは、若者に全く出会えなくて、イケメン探しどころじゃなかったですね。 “・・・若者がいない!” みたいな。このときは本当に困りました。 あとは、田舎のほうに行き過ぎると、地域によってはカメラに慣れていないところもあり、避けられるうえに、英語も通じない・・・ということもありました。」
イケメンハンター的!日本人女性と相性がよい外国人男性はどこの国?
ーイケメンハンターをしていて、イケメンが多かった国はどこですか?
「私の主観ですが、コロンビアでモデルをやっている男性がダントツかっこよかったです!でも、ブラジルやスペイン、フランスもイケメンが多かったですね。ブラジルはマッチョ率が異様に高くて、上半身を露出している人が多かったですが、男性に限ったことではなかったです。ビーチにいったら、女性もティーバックだったんですよ、子どもからおばちゃんまでみんな!」
イケメンハンター的、世界で一番イケメンだったというコロンビアのモデルをしている男性。
こちら続いて、ブラジルのカーニバル中のイケメンたち。確かに高いマッチョ率。
ーイケメンハンターの目線で、日本人女性にあう外国人男性はどこの国ですか?
「これも主観ですが、ドイツ人かなぁ・・・。性格的に日本人と似ているところもありますし、素朴で、あまり俺が俺がという感じではない男性が多いですね。日本の女性と気が合うと思います。逆に、ラテン系はノリがとても良くて楽しいけど、実際結婚したら苦労しそうかも・・・」
ノリノリのラテン男性たち。一緒にいると楽しそう!だが、お嫁にいくには落ち着き感がもう少しほしいかもしれない。
世界一周、LCCで50ヶ国!
ーついイケメンハンターことばかり聞いてしまいましたが、窪さんの世界一周についてお聞きしたいと思います。どれくらいの国をまわられたのですか?
「1年8ヶ月をかけて50ヶ国くらいをまわりました。1年でまわる計画でいたのですが、最後に立ち寄った南米があまりにも肌にあってしまい、8ヶ月も滞在していました。そして予算がそこをつき、帰国しました。」
「私の場合は、LCC(格安航空チケット)を自分でそのつど手配して、自由に旅をしていました。最初は世界一周チケットと迷ったのですけど、行きたいところが色々あって。あっちこっち自由気ままに行きたいタイプなので、旅先で出会った人から “ここがよかったよ” とか薦めていただいた国にすぐ飛んだり、また同じ国に何度も戻ったりしていました(笑)。 行く予定がないところにも、人づてに話しを聞いて、行きたいと思ったら行ってしまうので、いつも旅先が変更になってしまうんです」]
ペンギンと泳ぐ?世界で一番好きなガラパゴス島
ー50ヶ国まわられて、一番好き場所はどこでしたか?
「好きなところはいっぱいあるのですが、エクアドルのガラパゴス島が一番好きかもしれません。」
「ガラパゴス島は、ゾウガメとかガラパゴスペンギンとかイグアナとかが生息しているのですけど、イグアナは進化して泳ぐんですよ!動物のありのままの姿を感じました。そこら中にアシカがごろごろ寝ていたり、ペンギンがいっしょに泳いできたりとか!ペンギンが大好きなので、ペンギンと一緒に泳いだときは本当に嬉しかったです。」
ーえっ?ペンギンと泳いだのですか!だれでもペンギンと泳げるのでしょうか?
「時間帯によるかもしれません。あんまりペンギンと泳いだ人って聞いたことがなかったんですけど、私はどうしてもペンギンと泳ぎたくて、毎日海にいってペンギンをずっと観察していました。 そしたら、午後の3時くらいからペンギンたちの餌取りが始まるんですよ。それで、これだっ!と思って、そのタイミングで海に飛び込んだら、すごい速さでペンギンが泳いできて!一緒に泳いでくれるというか、泳いでいるペンギンについていくみたいな感じでした(笑)」
「でも、すごいマヌケなんですけど・・・ ペンギンに会えたのが嬉しくて、水中カメラをもってペンギンと泳いでいたら、ぱっと顔あげた瞬間、そうとう沖までながされていたことに気づき、やっとのことで岸まで戻ってきました。それが一番死ぬかと思った旅中のことですね。」
・・・!!!アシカと一緒に泳ぐ!ペンギンは泳ぎが速くてついていくのが大変だそう
旅で一番楽しかったのはおみやげ探し!雑貨天国のボリビア
ーさきほど死ぬ思いだったという出来事をお話しいただきましたが、旅で一番楽しかったことは何でしょうか?
「おみやげが大好きで、旅で一番大好きだったことって雑貨探しなんです(笑)ボリビア、グアテマラ、チェコがおみやげ天国ベスト3。」
「ボリビアは民族柄の派手な雑貨が多くて、気に入った柄でオーダーメイドのポーチなどが作れます。素敵なアンティークな布がいつくもあるので、この布のこの部分をポーチにしてくれとかお願いできます。100円もかからなかったので30個くらい買ってしまいました・・・」
「グアテマラは民族衣装がすごくかわいいので有名で、その民族ごとにその柄が全然ちがうんですよ。これもオーダーメイドでポーチとか作れます。」
ーすごいお土産の量でしたね・・・なぜそんな大量に買い込んだのですか?移動中、荷物をどうしていたか気になります。
「ここで買わなかったらもうこのおみやげに出会うことはないんだって思ったら、買わなきゃならない衝動に駆られて、大量に買ってしまいました。帰国したら売ればいいかって思っていたら、最終的に荷物が50キロくらいになっていました。」
「バックパックで出発したんですけど、どんどん荷物がふくれあがってスーツケース、バックパック、リュックサック、手持ちみたいなことになっていました。それで南米5〜6ヶ国まわりました。」
お土産を買いすぎ荷物が50kgに。途中ペルーから24kgちかく日本へ送ることに・・・
ウユニ塩湖の鏡張りに感動するのは日本人と韓国人だけ?!
ー◯◯が意外だった!という場所などもありましたか?
「ウユニ塩湖ですね。雨期にいったので、美しさは間違いなかったです。空と地面の境界がどこだかわからなくて、本当に雲の上を歩いているみたいで感動しました。ウユニ塩湖って水が少なすぎても鏡張りにならないし、風が吹いても波立ってキレイに反射しないし、雲がなさすぎてもダメだし、鏡張りの絶景をみるために一週間くらい滞在していました。それで、街から毎日1時間かけて通っていました。もちろん、運がよければ一発で見られる方もいます。」
「それで意外だったのは、ウユニ塩湖の鏡張りが人気なのは、おもに日本人と韓国人のようです。その他の国の人からすれば“なんで日本人や韓国人があんなに鏡張りって騒ぐのか分からない”という感じらしくて。欧米人とかは乾期が好きみたいです。乾期だと面白いトリックアートが撮れるので。」
一人旅だからこそ気をつけたいと思うこと
ー素敵な場所だけでなく、同じように危険な場所も世界には多いと思いますが・・・女性ひとり旅でここは気をつけたほうがいい!と思うことや、場所はありますか?
「私は基本ひと旅なんですけど、中米とかは治安がすごく悪くて、イスラム圏とかもセクハラがひどいんです。つねにセクハラとの戦いみたいな。そういうときは友達と一緒に行動したりしていました。」
「一般的に旅行する機会が多くて、特に女性が気をつけたほうがいいなと思うのは、エジプトとかヨルダンとかのイスラム圏ですね。 現地の女性って髪を隠しているんですよ。だから、現地の男性からしたら、髪の毛が見えているだけで、“こいつ露出しているな” と思われるみたいです。通りすがりに髪の毛を触られたりしました。あと、現地では、ボディラインが分からないような魔法使いみたいな服をきるのが文化なので、ティーシャツとジーパンでも “うわー、コイツたまんないな〜” みたいに男性が近寄ってきたり・・・郷に従えではないですが、私も頭にスカーフ巻くようにしていました。暑いけど肌を見せないように長袖を着たりとか。」
「モロッコに立ち寄ったときのことですが、移動中のバスで親しくなった女性に、“一人旅だ” って言ったらすごい驚かれました。“この国の男性は女の子が大好きだから気をつけなさい” って教えてくれて、別れ際に “この国は既婚者には手を出せないというきまりが宗教上あるから誰かに話しかけられたら旦那と一緒にいるからと言いなさい” と自分がつけていた指輪を私にくれて・・・ひとの優しさに感動しましたね。」
これが旅の必需品!
ー旅でさまざまな経験をされていますが、おすすめの必需品を教えてください!
「ストールです。ストールは便利で、イスラム圏で髪をかくしたり、または寒さを予防したり、汚れたベットに敷いて使ったりしていました。何にでも重宝します。」
「あと、スマートフォンは絶対あったほうがいいと思います!日本の通信会社と契約していなくても大丈夫です。私はiPod touchで旅をしていたましたが、世界って、どこでもWi-Fiが通っているので、ちょっと外にでてWi-Fiを使って何か調べたり、便利ですよ。サハラ砂漠の真ん中でもWi-Fiがとんでいますし、ガラパゴス島でも島中でWi-Fiが使えました。」
旅をすると、地球全体が遊び場に
ーこの旅を通して、感じたことや変わったことはありますか?
「一期一会っていうのは旅をしていて毎日感じましたね。この道を通らなければきっとこの人に会わなかっただろうし、日本ではあまり思ったことはないけど、旅ってそうですよね。 自分のベースは変わってないのですが、遊び場が日本から世界中に広がったっていう感じです。箱根にいくみたいな感覚で南米に行ったり。フットワークが軽くなって、行動の範囲が一気にひろがりました。」
「今までは、ちゃんと会社務めをして働くというのが自分のスタンダードでしたが、会社に勤めるとか気にしないで、好きなことを仕事にしたほうが楽しなってと思っています。世界一周から帰ってきた今のほうが断然楽しいし、人との出会いも増えました。あと、本をだすという夢も叶えました!」
旅は楽しい!ドバイの象徴にもなっている7つ星ヨット型ホテル「ブルジュ・アル・アラブ」
世界一周を終えて出版された本。窪さんが教える女子旅の秘訣が満載
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■窪咲子(くぼさきこ)
元芸能雑誌編集者。ライターの仕事をしながら、1年8か月50カ国を巡り、旅中に地球の歩き方HPにて世界各国で出会ったイケメンを紹介する『世界イケメンハンター』を執筆。個人のブログ『世界一周☆恋する咲ログ』では、旅人ブログランキングで常に上位を維持する人気ブロガーでもある。大のサッ カー好きで、世界中でサッカーを観るだけではなく、直接練習場に通い、ジダンやベッカムをはじめとする数々のスター選手のサインをGETすることに成功。 雑貨やオシャレも大好きで、ブログ上でも各国のアイテムを頻繁に紹介している。
著書『「世界イケメンハンター」 窪咲子のGIRL’S TRAVEL (地球の歩き方books)』(ダイヤモンド社)
オフィシャルサイト:http://sakikokubo.com/
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/saki-choco-yfm/
世界イケメンハンター(地球の歩き方):http://guide.arukikata.co.jp
[Interview photo by TABIZINE]