海外の人々から人気が高い日本の観光地は? トリップアドバイザーが外国人観光客を対象に調査した「日本の観光地ベスト30 2014年版」が発表されました。「ここは人気があるだろう」と私たち日本人が想像する場所と少し違い、面白い結果になっています。どんな観光地の評価が高いのか、早速チェックしてみましょう!
第1位 伏見稲荷神社(京都府京都市)
外国人から最も人気がある観光地は、伏見稲荷大社。
全国30,000社あるといわれるおいなりさんを総括して祭る神社の総本宮です。その歴史はとても古く、奈良時代和銅4年(711年)に稲荷大神様がこちらに祭られてから、1300年以上に渡りこの場所で守られ続け、継承されています。
ハッとするほど色鮮やかな真紅の鳥居が、ずらーっと並ぶ日本独特の景観が「Beautiful!」「Amazing!」と口コミでトップに。まるで異次元に通じているかのような神々しさに驚いたという声も多いようです。
京都と聞けば、やはり王道の清水寺や金閣寺が人気なのでは?と思ってしまいそうですが、海外からの評価が高い場所は意外なところでした。
第2位 広島県平和記念資料館(広島県広島市)
世界共通語ともいえる「HIROSHIMA」の平和資料館が第2位にランクインしています。第2次世界大戦のあの悲劇を繰り返さないように、平和を祈るために建てられたものです。海外からも注目される貴重な資料が集まっています。
平和のための子供たちの作品が展示されるスペース。美しい公園になっています。訪れる人の多くが “胸が痛い” と感じるとともに、平和への想いが一層高まる次世代に伝えていきたい観光スポットです。
第3位 厳島神社(広島県廿日市市)
第3位は、同じく広島県の観光地「宮島」ある厳島神社です。海の中を敷地とした神社威厳ある鳥居がシンボル、平安時代の建築美が残る建物としても注目されています。
なぜ海の中なの?と不思議に思いますが、古くから伝わる原始宗教のなごりで島全体が「神の島」としてあがめられていたため、潮の満ち引きする場所に社が建てられたということです。
国宝としても知られる回廊や、国の重要文化財が集まる神社。海外の人々からは「生涯1度は訪れてみたい場所」として高い評価を受けています。
ベスト10位に関東圏の観光地は3つだけ!
以下、4位~10位はこのような結果になっています。
5位 東大寺(奈良県 奈良市)
6位 高野山奥之院(和歌山県 高野町)
7位 清水寺(京都府 京都市)
8位 新宿御苑(東京都 新宿区)
9位 箱根彫刻の森美術館(神奈川県 箱根町)
10位 新勝寺/成田山(千葉県 成田市)
成田空港から近い都内近郊の観光地は、新宿御苑、箱根彫刻の森美術館、成田山の新勝寺の3つのみがベスト10入り。
富士山、スカイツリーなど「ザ・日本の名所」が挙げられていないなんて、ちょっと意外な結果ではないでしょうか?
彫刻の森美術館、箱根の自然豊かな森に並ぶ芸術作品は必見です。
成田山にある新勝寺は、空港からの交通の便が良いのも人気の理由。
TOP30には、面白いスポットもランクイン!
11位~30位には、以下のような観光地が挙げられました。わたしたち日本人も行ってみたい!と思う有名スポットもありますが、ちょっと不思議な場所もランクインしています。
12位 松本城(長野県 松本市)
13位 三十三間堂(京都府 京都市)
14位 嵐山モンキーパークいわたやま(京都府 京都市)
15位 兼六園(石川県 金沢市)
16位 ロボットレストラン(東京都 新宿区)
17位 二条城(京都府 京都市)
18位 長崎原爆資料館(長崎県 長崎市)
19位 森美術館(東京都 港区)
20位 明治神宮(東京都 渋谷区)
21位 地獄谷野猿公苑(長野県 山ノ内町)
22位 奈良公園(奈良県 奈良市)
23位 道頓堀(大阪府 大阪市)
24位 渋谷センター街(東京都 渋谷区)
25位 浅草寺(東京都 台東区)
26位 海遊館(大阪府 大阪市)
27位 ビデオゲームバースペースステーション(大阪府 大阪市)
28位 トヨタテクノミュージアム産業技術記念館(愛知県 名古屋市)
29位 京都錦市場(京都府 京都市)
30位 心斎橋(大阪府 大阪市)
16位の「ロボットレストラン」、27位「ビデオゲームスペースステーション」など日本独自のテクノロジー文化に興味を持つ人も非常に多いようです。
改めてベスト30位の観光地を見ると、行ったことがない場所が多いことに気がつきます。よく海外の人に対して「そんな良いところに住んでいるのに、あの観光地に行かないなんて、もったいない!」と感じることがありますが、日本に住むわたしたちも「日本に住んでいるのに、あそこに行かないなんて」と思われているかもしれませんね。
外国人観光客よる日本の観光地ランキング、日本の魅力を再発見する良いチャンスかもしれません。いつもと違う目線で、「日本」を感じる旅に出かけたくなりました!
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