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【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

Posted by: 青山 沙羅
掲載日: Sep 16th, 2017.
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【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

北海道積丹半島にある「神威岬(かむいみさき)」は積丹ブルーと呼ばれ、その青さは見る者の心を捉える絶景です。エーゲ海やカリブ海にひけを取らない美しさと言えるでしょう。神威(かむい)の名称は、アイヌの神(アイヌ語でカムイ)を意味しています。

[名勝に関する総合調査 – 文化庁]


北海道遺産に認定される積丹半島と神威岬

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

積丹町の海岸はおよそ42km、北海道で唯一、海中公園に指定されている積丹の海。平成16年には「積丹半島と神威岬」が北海道遺産52件の内の1件に認定されています。

[北海道遺産]

神威岩伝説

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

真っ青な積丹ブルーに立ち尽くす神威岩は、恋に焦がれた乙女の化身と言われています。恋に焦がれた乙女チャレンカの「神威岩伝説」とは。

平泉で自害したとされる源義経は、実は生き延びて北へ逃れ、津軽から蝦夷地(北海道)に渡ったという伝説があります。

アイヌの長の許に身を寄せた源義経は、その長の娘であるチャレンカと恋に落ちました。しかし義経が生きていることを知った源頼朝の追手は、執拗に義経に追い迫ってきます。そこで義経はチャレンカに黙って、再び逃走の旅に出て行きました。チャレンカは義経が去ったことに気付き、その後を夢中で追いかけます。そしてようやく積丹半島の神威岬にまでたどり着くと、義経一行の船はそこから旅立った後で、沖の彼方へ遠ざかり、船影は小さくなり見えなくなってしまいました。義経を失った悲しみにチャレンカは泣き崩れ、神威岬の突端から身を投げました。すると、その身体は石に変わり、神威岩となったと言われています。チャレンカは積丹ブルーの海に佇み、今もなお恋しい人を想っているのかもしれません。

神威岬への道のり

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

国道229号線から入って神威岬入り口の駐車場から、神威岬までの先端までは約770m。神威岬の先端までは、伝説のアイヌの首長の娘の名前がついた「チャレンカの小道」を辿っていきます。駐車場から先は、トイレも自動販売機もありません。神威岬に向かう際は、トイレを済ませ、水分補給できる飲み物を持って行くことをお勧めします。北海道遺産に認定されている神威岬は禁煙です。ゴミなどは持ち帰り、自然遺産に敬意を払いましょう。

また、入り口の「女人禁制の門」は開閉時間があります。写真を撮ったり休んだりすることを考え、往復1時間から1時間半の余裕を見て、閉門時間に間に合うよう出発しましょう。強風や悪天候の際には、終日閉鎖している場合もあります。

「女人禁制の門」及び入口ゲートの開閉時間

4月 8:00~17:30
5月 8:00~18:00
6月 8:00~18:30
7月 8:00~18:00
8月~10月 8:00~17:30
11月 8:00~16:30
12月~3月 10:00~15:00

注:天候(雨・風)の状況により変更となる場合がありますのでご了承ください。

[北海道積丹観光]

なぜ女性は神威岬へ行くことを禁じられたのか

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

「女人禁制の門」は、1850年代(1855年と1856年説あり)まで女人禁制だったことを意味しています。先へは、ニシン漁に向かう男衆しか進めなかったのです。チャレンカの嫉妬心が女を乗せた船を転覆させたことから、岬一帯が女人禁制の地になったということが通説ですが、実際には当時松前藩が和人(日本人)の定住を禁じたからのようです。

現在は女性でも先へ行けますので、ご安心くださいね。

両側には日本海が広がる

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

「チャレンカの小道」の両側には、雄大な日本海が広がります。アップダウンが激しく、滑りやすい場所もあるので、スニーカーなど歩きやすい靴が向いています。ヒールのあるサンダルなどは不向きです。

険しいこの道を走り、チャレンカが泣きながら義経を追いかけたのかと想像すると、ロマンティックですね。女性は、すっかりチャレンカ気分に浸るかもしれません。

積丹ブルーの青さ

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

ハワイでも、エーゲ海でも、カリブ海でもない、積丹ブルー。

水中展望船 ニューしゃこたん号で、海上散歩をすることもできます。

ニューしゃこたん号 

乗船時間:約40分
利用料金:大人 1,400円 (2017年7月現在)
営業時間:8:30~16:30(時期により変更あり 要問合せ)
公式サイト: http://www.tabi-hokkaido.co.jp/~glassboat/cruising.html

【積丹ブルー】義経の悲恋伝説が伝わる、女人禁制の神威岬 

北海道で生き延びていたという義経の悲恋伝説。青い青い積丹ブルーに秘められたロマンを紐解きに、北海道へ足を伸ばしてみたくなりますね。

[北海道 積丹観光]

青山 沙羅

sara-aoyama ライター
はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。恋い焦がれた末、幾年月を経て、ついには上陸。旅の重要ポイントは、その土地の安くて美味しいものを食すこと。特技は、早寝早起き早メシ。人生のモットーは、『やられたら、やり返せ』。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。


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