高田馬場は「リトルヤンゴン」といわれているほど、ミャンマーの人々が多く在住する地域です。その数はおおよそ1000人程度といわれており、ミャンマー料理店や、食材・雑貨店、美容室など、ミャンマー人が経営する店舗が約20店舗ほど軒を連ねています。ここはまさにミャンマー。よくある海外のテーマパークのようなノリではありません。
ミャンマー料理店の中には、日本でも他であまりお目にかかれない、少数民族カチン族とシャン族の料理が楽しめるお店も。ミャンマー通の間では重宝されているようなのです。
そもそもミャンマー料理といえば脂っこくて濃い味が特徴ですが、カチン料理やシャン料理は油をあまり使わずさっぱりしているので、比較的食べやすいと評判です。
ビルマ料理でミャンマーの基本の味を知ろう
ミャンマーの人たちの挨拶のうち、「タミンサーピービラー?」というのがあるそうです。これを訳すと「ご飯食べた?」だそうですが、本当にご飯を食べたかどうかを問うているわけではなく、親しい人同士の挨拶のようなものだそうです。そんなあったかい配慮のあるミャンマーの人たちは、普段からどんな料理を食べているのでしょうか。
ビルマ語で「こんにちは」を意味するミンガラバーという名のお店は、1997年11月創業の老舗店。高田馬場駅から徒歩3分のところにあります。メニューの種類も豊富で、味付けも日本人向けにやさしいのが特徴です。ここでは、現地では毎日のように食べられている、定番のラペットウを食してみてください。発酵させたお茶の葉のサラダです。
「スィゥ ミャンマー」は、2012年11月にオープンしたばかりのまだ新しいお店。とてもアットホームな雰囲気が好評です。ここでは、ミャンマー料理の朝食でもよく食されるという麺料理モヒンガーを食べてみてはいかがでしょうか。
日本人の口にあうカチン料理やシャン料理
ミャンマーにいる民族のうち、ミャンマー北部に住むカチン族の料理は、その立地から中国の影響を受けているそうです。高田馬場では、オリエンタルキッチン マリカというお店で食せます。油の少ないヘルシーな料理が多いのが特徴です。代表的なカチン料理の一つである「カチン アメーター シンコー チェッ」は牛肉を細かく刻みハーブ類で味付けした料理がおすすめです。
また、タイに近い位置に住むシャン族の料理はさっぱりしていると評判です。高田馬場では、ノング インレイというお店で楽しむことができます。ただ、タイ料理の影響から、唐辛子を多めに使った辛めの料理や、パクチーやパーブをたっぷり使った料理が多いのが特徴です。一方で、お茶の葉、納豆、豆腐など日本人の口にあう食材を使った料理も。ひよこ豆でつくられたシャン豆腐はその代表です。
こんな風に、東京にいても、ミャンマー文化を感じることができるんです。ミャンマーを120パーセント味わうには、やはり地元民と触れ合うのが一番です。けれどいきなり話しかけるのも・・・。相手を知るには、まずその人たちを支える食を知るのが良さそうですね!