10万円を切るツアーもあるアジアの絶景&秘境
アンコールの遺跡群は、カンボジアのシュムリアップという地にあります。150年前までは誰にも発見されず、密林の中で眠り続けていました。
現在は秘境というにはツアーで気軽に行ける上、観光客の数も相当なものですが、遺跡本来の荘厳さはやはり色あせません。
アンコール・ワットが一番美しいのは夕暮れ時といわれています。建物が西向きに造られているため、夕日が遺跡を黄金に包む光景を見ることができるからです。ただ、ツアーでは、夕日でなく朝日を見ることが多いのですが・・・。
回廊には、歴史や神話がびっしりと彫られたレリーフが。
中には、店員が居眠りしている隙に品物を万引きしようとしている人の様子など、当時の生活風景が見られるものも。
美しいデバター(女神)もいらっしゃいます。
こちらのデバターは、胸の部分が黒光りしています。みなさん、なでていくんでしょうか。
クメール文字の美しさにも、ついつい見入ってしまいます。なんとなく、象の鼻を思い出すような。
中央祠堂への階段は要注意!
下から見ると「行ける!」と思うのですが、半分を過ぎたあたりから急激に恐怖が増します。傾斜60度くらいあるんだそうで、高所が特別苦手でなくても、下は見ない方が賢明です。
そう、手すりもあるんですが、下りは手すりがあっても恐いんです、本当に。
アンコール・ワットは、離れて全景を望むのが、一番美しいのかも。
印象的なクメールの微笑、バイヨン
一度目にすると忘れられない、バイヨンの観音像。これは、アンコール・ワットから一本道でつながるアンコール・トムの中にあります。
一面が3メートルほどもある観世音菩薩。こうして見るとちょっと異様なまでの迫力がありますよね。でも、実際訪れてみると、圧倒されるというよりは、事実として素直に受け入れている自分がいました。
カンボジアのあの力強い太陽には、これくらい強烈な四面仏がよく似合います。いや、これくらいでないと存在感がないとさえいえるかもしれません。
この王都を建てたジャヤヴァルマン七世も、そんなことを感じたのかもしれません。
[All Photos by Aya Yamaguchi & shutterstock.com]