東アフリカにに位置する国、エチオピアに、ダナキル砂漠という場所があります。異邦の地というよりは、どことなく異様さを感じるこの色合いは、まるで地球外の景色。
以前、TABIZINEの記事『どうやってできたの? 世にも「奇妙な世界の絶景」10選』でも紹介しましたが、「一体、この場所はどうなっているのだろう?」と思った人も多いはず。
今回は「ダナキル砂漠」をもう詳しくお伝えしていきたいと思います。
ここはダロール火山。
玄武岩質のマグマが地中に侵入したことによって形成された溶岩台地の小さな山です。
熱された塩水が噴出することによってできたという、見たこともないような色彩の絶景が広がります。
この絶妙な色彩がつくられる過程は気になるところです。
まず、雨水などが地層にある塩や硫黄を含んで地中に染み込みます。その染み込んだ水が地熱によって熱せられ、水蒸気となって噴出します。そうして地上で冷やされ再び液体化する時、この中に含まれる塩、硫黄、カリウムなどの鉱物が自然の神秘を表現しているのです。
面白いのは、塩水が噴出す場所は毎年変わることから、訪れるたびに新鮮な景色に出会えるところです。
他にも、塩の湖アサレ湖や、隆起によってできた塩の奇岩群など、大地溝帯が造り出した奇跡的な景観にも出会えます。
同じ地球とは思えない不思議で新鮮な体験ができるダナキル砂漠での旅。ここを旅するのは、そう簡単なことではありません。
なんと夏は気温が50度以上、冬でも40度を越える世界で最も暑い場所の一つだそうなのです!
しかし、この厳しい環境の中で暮らす遊牧民アファール族や、塩を運ぶラクダのキャラバン、そしてエチオピア最大のラクダや家畜市であるバティの月曜市など、観光で訪れるのには興味深いものが次々と目の前に現れます。
民族 ©Matej Hudovernik / Shutterstock.com
一生に一度は見てみたい奇形、別の惑星にきてしまったかのように感じるかもしれません。
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