コンビニの高級食パンが大ヒット、「【行列の絶えない店】VIRONの食パン専門店にバタートースト評論家と行く」でご紹介したVIRONの食パン専門店はいまだ行列が続き、食パンがじわじわと注目されている昨今。
そこでふと思いました。高級ホテルの食パン事情って?
というわけで早速、東京の新旧御三家高級ホテル6軒をリサーチ。バタートースト評論家の梶田香織さんに全面協力してもらい、ランキングしてみました!
第一位 帝国ホテル 東京「ランデブーラウンジ・バー」
パン ★★★★☆
バター ★★★★☆
焼き方 ★★★★☆
全体のおいしさ ★★★★☆
「万人がくつろげそうな広々と快適な空間の中で、ナプキンに包まれてきたトースト。ナプキンを広げた瞬間、いい香りがふわ〜っと! パンが冷めないようにする、この心づかいが素晴らしいですね。
そこからはトキメキの嵐です。手頃なサイズのホテルらしい山型にトキメキ、パンの香りにワクワク、サクッと香ばしい食感に、一口目でおいしい! とわかる味。口溶けのよい生地とバターが溶け合い、長く余韻が楽しめる珍しいおいしさです。この余韻は帝国ホテルのバターだからこそ、ということもあるかもしれませんね。」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 東京都千代田区内幸町1-1-1
電話 03-3539-8045
営業時間 9:00〜22:30(トーストセットは9:00~11:00)※無休
トーストセット2100円(トースト、ジュース、コーヒーまたは紅茶)
第二位 ザ・ペニンシュラ東京「ザ・ロビー」
パン ★★★★☆
バター ★★★☆☆
焼き方 ★★★★☆
全体のおいしさ ★★★★☆
「玄関すぐの両脇に位置するラウンジに、少し落ち着かなさを感じますが、スタッフの輝く笑顔とスマートな案内に、ホッと安心。ささっと質の高い休憩をとりたいとき向きかもしれません。トーストは三角形が4枚と多め。パンの端まで美しくおいしそうな焼き色を裏切らない、うま味のある小麦の味がします。塩分少なめでマイルドなバターとのコンビネーションも抜群! バタートースト好きの私は使いませんでしたが、未開封の小瓶ジャムが4つも付いて350円はお得です。」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 東京都千代田区有楽町1-8-1
電話 03-6270-2731
営業時間 6:30~17:00、18:00〜23:00(金土〜24:00、トーストは6:30〜11:00)※無休
トースト350円、コーヒー1250円
第三位 ホテルオークラ東京「ダイニングカフェ カメリア」
パン ★★★☆☆
バター ★★★☆☆
焼き方 ★★★★☆
全体のおいしさ ★★★☆☆
「優雅というよりはカジュアル、気軽に利用できる空間です。メニューにないトーストもすんなりオーダーできました。紙ナプキンに包まれたままのトーストは、はじめカトラリーかと思いましたが(笑)、開くと幸せな香りとともに、おいしいトーストの焼き顔が。高級ホテルでホイップバターが添えられたのには少し驚きましたが、パンとの相性はよく、気取らずいただけるバタートーストらしい味がしました。」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 東京都港区虎ノ門2-10-4
電話 03-3505-6074
営業時間 6:30~深夜0:00(トースト提供は11:30~)※無休
トースト 452円、コーヒー840円
第四位 ホテルニューオータニ「ガーデンラウンジ」
パン ★★☆☆☆
バター ★★☆☆☆
焼き方 ★★★★☆
全体のおいしさ ★★☆☆☆
「一面のガラス窓から入る光と、見事な日本庭園の眺め。来てよかったと思える開放感いっぱいのラウンジです。残念なのは、スタッフがみなニコリともしないこと。言葉づかいは丁寧なんですけどね。
トーストは生地の引きが強く、しっかり噛むことを要求されます。ホテルのロゴ入りバターは、ホイップバターの割にはおいしいのですが、パンに味がないため組み合わせのおいしさは楽しめません。5種類のジャムと2個のホイップバターが主役? でもコーヒーはおいしかったです!」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 千代田区紀尾井町4-1
電話 03-5226-0246
営業時間 7:00~22:00(トーストは7:00~10:00)※無休
トースト420円、コーヒー800円
第五位 ザ・リッツ・カールトン東京「ザ・ロビーラウンジ」
パン ★☆☆☆☆
バター ★★★☆☆
焼き方 ★★★☆☆
全体のおいしさ ★☆☆☆☆
「天井が高く、洗練されたアクティブな雰囲気。ただ、おもてなしで有名なリッツなだけに、スタッフの笑顔がほとんど見られなかったことにがっかり。メニューにはないトーストを頼むと、ホワイト、全粒粉、ライ麦の3種から選べました。運ばれてきたのは、学校の給食を思い出すような10枚切りくらいの厚さの食パン、3枚。すごい量です! バターはやわらかく塗りやすかったのですが、3枚には足りませんでした(後でさりげなく追加のバターが差し出されました)。パンは固くて手でちぎれません。口に入れてからも、乾いたパンの味を3枚咀嚼する戦いとなりました。未開封のジャムも4個付き、350円はリーズナブルなのですが、味や満足度と合わせて考えると、トーストを注文されても受けない方がよいのではと思ってしまうのでした。」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 港区赤坂9-7-1 東京ミッドタウン
電話 03-6434-8711
営業時間 8:00〜24:00(金土祝前日〜25:00)(トースト提供は基本的には8:00~11:00)※無休
トースト350円(メニューにはなし)、コーヒー1500円
第六位 マンダリン オリエンタル ホテル 東京「オリエンタル ラウンジ」
パン ★★☆☆☆
バター ★★★☆☆
焼き方 ★★☆☆☆
全体のおいしさ ★☆☆☆☆
「その名の通りオリエンタルな品の良さが漂い、クロスや食器など、おしゃれな女性に好まれそうなインテリア。スタッフの笑顔も印象的です。メニューに記載のなかったトーストですが、ホワイト、全粒粉、レーズンから選べました。これは日によって変わるそうです。
しかし運ばれてきたトーストは薄くラスクのようで、パサパサした顔をしています。焼き色が薄く、バターが固かったため押し付けながら塗ることに。口に入れてもバサバサッとした食感です。生地の甘味も無いので、粉の味を感じます。お会計時にトーストが900円と知り、何とも言えない気持ちになりました。」 (バタートースト評論家 梶田さん)
住所 東京都中央区日本橋室町2-1-1
電話 0120-806-823
営業時間 7:00~25:00(トースト提供は〜23:00) ※無休
トースト900円(メニューにはなし)、コーヒー1200円
海外と日本のトースト文化の違い
日本で人気の極厚バタートーストは東京の6ホテルでは巡り会えず、でもそれはクリスピーなトーストを好む海外の文化を考えると納得する部分もあるのでした。
カレーライスがもはや日本食であるように、厚切りもっちりのバタートーストも、和食のひとつと言えるのかもしれませんね。
[All Photos by Aya Yamaguchi]